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Pythonで複数のサブネットをスーパーネット化して集約する

Last updated at Posted at 2022-10-21

はじめに

 ルータやファイアウォールの設定の際に複数のサブネットを集約して、最小限のネットワークアドレスで表現したいことがあります。そんな時に必要となるスーパーネット化とかCIDR結合などと呼ばれる操作をPythonで簡単に行う方法があるので紹介します。

スーパーネット化

 ネットワークスペシャリスト試験に出題された以下の問を題材にPythonを使ってスーパーネット化してみる。

問14 サブネットマスクが 255.255.255.0 である四つのネットワーク 192.168.32.0,192.168.33.0,192.168.34.0,192.168.35.0を,CIDRを使ってスーパーネット化したとき,ネットワーク番号とサブネットマスクの適切な組合せはどれか。

ネットワーク番号 サブネットマスク
192.168.32.0 255.255.248.0
192.168.32.0 255.255.252.0
192.168.35.0 255.255.248.0
192.168.35.0 255.255.252.0

出典:平成27年度 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問14

・準備

 必要なライブラリのインストール。

pip install netaddr

・スーパネット化

merge.py
#便利なライブラリのnetaddrを読み込む
from netaddr import IPNetwork, cidr_merge

'''
問に記載されているネットワークアドレスをIPnetworkクラスに渡してsubnetsリストに格納。
(サブネット255.255.255.0はCIDR表記では/24。オクテット形式でも渡せる)
'''
subnets = [IPNetwork('192.168.32.0/24'), 
           IPNetwork('192.168.33.0/24'), 
           IPNetwork('192.168.34.0/24'), 
           IPNetwork('192.168.35.0/24')]

#たったこの1行だけでスーパーネット化できる!
merged_subnets = netaddr.cidr_merge(subnets)
print(merged_subnets)

・結果
 この様にサブネットが192.168.32.0/22に集約されてうまくスーパーネット化ができたことがわかる。

結果
[IPNetwork('192.168.32.0/22')]

 なお問14の解答群のサブネットマスクはオクテット表記となっているので、以下の様にCIDR表記のサブネットを求めると、

print(merged_subnets[0].netmask)
結果
255.255.252.0

となるため、答えはイ(192.168.32.0/255.255.252.0)であることがわかる。

2022/10/21追記:
@shiracamusさんのコメントにある通り、ipaddressライブラリでも同じことが出来ました。このライブラリは標準ライブラリに含まれていて、インストール不要なのでこちら方が使いやすいですね。

merge2.py
#@shiracamusさんのコメントから引用
from ipaddress import IPv4Network, collapse_addresses

subnets = [IPv4Network('192.168.32.0/24'),
           IPv4Network('192.168.33.0/24'),
           IPv4Network('192.168.34.0/24'),
           IPv4Network('192.168.35.0/24')]

merged_subnets = [*collapse_addresses(subnets)]
print(merged_subnets)
結果
[IPv4Network('192.168.32.0/22')]

さいごに

 このnetaddrというライブラリはIPアドレスやネットワークアドレスに対する操作をするのにすごく便利なライブラリで、スーパーネット化だけでなく、さまざまな操作ができます。これまでにいくつか記事を書きましたので、そちらもご参照ください。

以上

参考サイト:

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