はじめに
本記事は、Twilio Advent Calendar 2018 の10日目の記事です。
「シェアすること」が当たり前になってきたこのご時世、いろいろなシェアリングサービスがありますが、そうしたサービスのプラットフォームを介してユーザ同士がコミュニケーションをする場面が多くあります。
特に、C2C系のサービスは、ユーザのセキュリティ担保をサービサーも当然のことながら意識しています。こうしたサービスはTwilioと非常に相性がよく、国内外で多くの企業がTwilioを使いながらサービスを提供しています。
シェアリングサービスの中でも、とりわけ、「ライドシェア」という部類のものに注目しながら、グローバルのTwilioの事例と実際にユーザサイドで使ってみた感想も交えながら紹介していきたいと思います。
## Twilioが活用されているライドシェア事例4選
### Uber
皆様、言わずもがな知っている、Uber。
UberがTwilioを実装している場面は以下3つ。
- 匿名通話
- ドライバー到着時のユーザへのアラート
- フィールド通知(マップ上でどこにいるか示す)
残念ながら、日本では法規制があり、Uberはライドシェアサービスではなく、ハイヤーサービスです。
海外だと、Uber Poolといういわゆる「相乗り」のオプションも選べます。Poolは1回頼んだことがありますが、結局誰も乗ってこなかったのでそのまま一人でしたw
Uberのアプリさえダウンロードしておけば、海外旅行に行ってもインターネット環境さえあればタクシーを呼べます。例えば、違法なタクシーから高額に請求される可能性のある地域を旅行するときには、ライドシェアアプリからタクシーを呼べばそうした被害にあうリスクを減らせます。
ヨーロッパというか、イギリスだとブラックキャブはちょっと高めなので、私の場合は、節約したいちょっとした移動の時とかにUberを使ったりしています。荷物があるとちゃんと手伝ってくれるし、ブラックキャブと遜色ないなと個人的には思います。
もっと詳細を知りたい方は米国のサイトをチェックしてみてください。
### Lyft
サンフランシスコ発のライドシェア系で有名なLyftもTwilioユーザです。
LyftでもUberと同じような場面でTwilioを活用しています。
Lyftは現在、北米のみで展開しているということで、私は北米には行ったことがないのでLyftをまだ体験できていませんが、社内で音楽がかかっていてドライバーもノリノリな感じのようです。
Bloomburgの記事によると、ミュンヘンにオフィスを構えたそうなので近々ヨーロッパでも展開されるのでしょうか。
Lyftの事例の詳細は米国のサイトからチェックできます。
### Grab
東南アジア発のライドシェアサービスGrabもTwilioを活用しています。
使っているソリューションがあまりオープンになっていないので、割愛しますが、おそらく匿名通話やフィールド通知の部分は同じかと思います。
Grabは、Uberの東南アジア部門を買収しています(詳細はこちら)。
ライドシェア系のサービスは日本だけではなく、どこの地域も現地の既存の仕組みや法律と上手く仲良くできるかがポイントになりそうです。そのあたり、Grabをはじめ、インドネシアのGO-JEK、中国のDiDiは非常に上手くやってローカルで成功しているような気がします。
Uberは「ディスラプティブな(破壊的な)」イノベーションと呼ばれるところもあり、一部地域では禁止になっていたりしている側面もあります。
ちなみに、今年の3月に友人の結婚式でベトナム(ハノイ)に行った時にGrabを使いましたが、ベトナムはUberももちろん走っていますが、やはり主流派Grabだということを街中を走っている緑のユニフォームが物語っています。
バイクが東南アジアっぽい。
Uberとの比較や違いがいくつかあったのであげておきます。
- 現金支払いが可能
- アプリ内にドライバーとコミュニケーションできるチャットがある
- 独自の決済サービス「Grab Pay」
- 保険サービスからマイクロペイメントまでサービスを提供している
現金払い対応可能なところはクレジットカードを持つことがまだまだ主流ではない東南アジアならではだと思いました。日本のタクシーもそうだけど。Grab PayはLINE Payみたいなものかと思います。ライドシェア系のサービスは、Uberもそうですが、だいたいフードデリバリー事業をやるんですが、Grabは決済というか金融サービスをまるっと提供しているようです。途上国は、銀行口座作れないけど、送金需要とかありますしね。
### BlaBlaCar
BlaBlaCarは、フランス発の中長距離のライドシェアサービスです。ドライバーが行く目的地に相乗りするサービスで、ヨーロッパを中心にサービス展開しています。私もこれはまだ未体験なのですが、ヒッチハイクとかでなるべく低コストで国を縦断したい人向けのサービスなのかなと思います。
Twilioは関係していないですが、日本だと、nottecoが近しいのかな。
日本は島国ですが、地理的にこの手合いのサービスは割と流行りそうなマーケットだと個人的には思っています。
まとめ
ライドシェア系のサービスは国内はレギュレーションとの戦いというか、法規制とどこまで向き合えるのか、というところが要になってくるのかなと思います。
先日も、BUSINESS INSIDERの記事で、フィンランド発のMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の日本上陸のトピックが上がっていたり、ライドシェアというよりかは、ワンストップで交通機関を包括するサービスがマーケットには存在しています。
こういう新しいテクノロジーが人の暮らしを変えていくことを見つつ、便利な世の中になっていくのは楽しみです。