概要
python初心者がバージョン管理をする際に参考になればと思います.
---> pyenvについて
【実行環境】
① Windows10 & 11
② ubuntu 20.04 (& 18.04)
1. 実行環境
OS |
---|
Windows10 & 11 |
★環境構築手順★
pyenv + venv により,pythonのバージョン管理を行っていく.
Step.1 scoopのインストール
scoopをインストールする.以下のコマンドを管理者権限なしのPowerShellで実行する.
Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
irm get.scoop.sh | iex
Step.2 pyenvの設定
① まず,pyenvをインストールする.
scoop install pyenv
② (option)インストール可能なバージョンを確認する.
pyenv install -l
③ 使用するバージョンをインストールする.(ここでは一例としてversion3.10.5をインストール.以下,同様.)
pyenv install 3.10.5
④ pyenvによってインストール済みのバージョンを表示する.
pyenv versions
【以下のように表示されればOK!】
3.10.5
⑤ 先ほどインストールしたバージョンをpyenvで有効化する.
pyenv global 3.10.5
pyenv rehash
⑥ pyenvで有効化されているか確認する.
python --version
Step.3 仮想環境を作成
① 仮想環境を作成したいディレクトリへ移動する.
(一例として,ユーザ直下のディレクトリを指定しています.)
cd C:\Users\[Username]
② 仮想環境を取りまとめるフォルダを作成し,仮想環境を構築する.
(一例として,フォルダ名は「python_version」,仮想環境名は「python_venv_3.10.5」としています.)
mkdir python_version
cd python_version
python -m venv python_venv_3.10.5
これで準備はおしまい!早速,pythonを使っていきましょう.
★実際に使用するとき★
使用する前に毎回有効化する必要があります.まずは,コマンドを開いて,仮想環境の有効化を行ってください.
C:\Users\[Username]\python_version\python_venv_3.10.5\Scripts\activate.bat
【以下のように表示されればOK!】
(python_venv_3.10.5) C:\Users\[Username]>
※ 終了するときはコマンドを閉じてください.
これでおしまいです!お疲れさまでした.
★バージョンを追加するとき★
① pyenvでインストールできるpythonのバージョンを確認する.
pyenv install -l
② 使用するバージョンをインストールする.
pyenv install 「使用するバージョン」
③ 先ほどインストールしたバージョンをpyenvで有効化する.
pyenv global 「使用するバージョン」
pyenv rehash
⑤ 正常にバージョンが切り替わったかを確認する.
python --version
【以下のように表示されればOK!】
Python 「使用するバージョン」
⑤ 仮想環境の構築
cd \Users\[Username]\「仮想環境の構築フォルダ名」
python -m venv 「仮想環境名」
あとは使用する際にここと同様に行えばできます!
(以下のようなコマンドで仮想環境を有効化できます.)
C:\Users\[Username]\「仮想環境の構築フォルダ名」\「仮想環境名」\Scripts\activate.bat
2. 実行環境
OS |
---|
ubuntu20.04 (& 18.04) |
※ pyenvのインストールはこちらの記事を引用しました.私が試したのは20.04ですが,18.04でも可能なようです.
★環境構築手順★
pyenv + venv により,pythonのバージョン管理を行っていく.
※【重要】pyenvのインストールはこちらの記事を引用したため,詳しい内容を確認したい場合はこちらの記事をご覧ください.
===>こちら
Step.1 パッケージをアップデートする.
パッケージをアップグレードして,再起動する.
sudo apt update
sudo apt upgrade
reboot
Step.2 pyenvの設定
① pyenvの実行に必要なパッケージをインストールして,再起動する.
sudo apt install \
build-essential libssl-dev zlib1g-dev \
libbz2-dev libreadline-dev libsqlite3-dev curl llvm \
libncursesw5-dev tk-dev libxml2-dev libxmlsec1-dev libffi-dev liblzma-dev \
libopencv-dev git
reboot
② pyenvのパッケージをダウンロードする.(Gitに関する学習は「サル先生のGit入門~バージョン管理を使いこなそう~」がおすすめです.)
git clone https://github.com/pyenv/pyenv.git ~/.pyenv
sudo apt install pyenv
reboot
③ pyenvのインストール
Ⅰ.【ログインシェルにbashを使用している場合】
~/.profileの更新
sed -Ei -e '/^([^#]|$)/ {a \
export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
a \
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
a \
' -e ':a' -e '$!{n;ba};}' ~/.profile
echo 'eval "$(pyenv init --path)"' >>~/.profile
~/.bashrcの更新
echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
Ⅱ.【ログインシェルにzshを使用した場合】
~/.zprofileの更新
echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.zprofile
echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.zprofile
echo 'eval "$(pyenv init --path)"' >> ~/.zprofile
~/.profileの更新
echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.profile
echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.profile
echo 'eval "$(pyenv init --path)"' >> ~/.profile
~/.zshrcの更新
echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.zshrc
④ pyenvコマンドの確認(インストールされたバージョンの確認.)
pyenvが正常にインストールされたかを確認する.
pyenv -v
【以下のように表示されたらOK!(バージョンは異なることがあります.)】
pyenv 2.3.3
⑤ インストールできるpythonのバージョンを確認する.
pyenv install -l
③ 使用するバージョンをインストールする.(ここでは一例としてversion3.10.5をインストール.以下,同様.)
pyenv install 3.10.5
④ pyenvによってインストール済みのバージョンを表示する.
pyenv versions
【以下のように表示されればOK!】
3.10.5
⑤ インストールしたバージョンを認識するシェルに切り替える.
pyenv shell 3.10.5
⑥ シェルが正常に切り替わっているか確認する.
python --version
【以下のように表示されればOK!】
Python 3.10.5
Step.3 仮想環境を作成
Windowsの場合とほとんど一緒です.
① 仮想環境を作成したいディレクトリへ移動する.
(一例として,ユーザ直下のディレクトリを指定しています.)
cd ~
② 仮想環境を取りまとめるフォルダを作成し,仮想環境を構築する.
(一例として,フォルダ名は「python_version」,仮想環境名は「python_venv_3.10.5」としています.)
mkdir python_version
cd python_version
python -m venv python_venv_3.10.5
以下のエラーが出たら、次を実行してください。
【エラー内容】
No module named venv
【解決策】
sudo apt install venv
reboot
※ubuntu18.04の場合はpythonを実行するとpython2が起動してしまう。そのため、以下のように実行する必要がある。
python3 -m venv 「仮想環境名」
また、以下のエラーが出た場合は、
The virtual environment was not created successfully because ensurepip is not
available. On Debian/Ubuntu systems, you need to install the python3-venv
package using the following command.
apt-get install python3-venv
You may need to use sudo with that command. After installing the python3-venv
package, recreate your virtual environment.
次のコマンドを実行したあとに、再度仮想環境の構築を行う。
sudo apt-get install python3-venv
pythonを実行した際にpython3を起動させるためには、こちらの記事を参照して変更してみてください。
→pythonを実行した際にpython3を起動させるように設定を変更したところ、terminatorが開かなくなりました。元に戻してみると動きました。原因は現在模索中です。
これで準備はおしまい!早速,pythonを使っていきましょう.
★実際に使用する時★
使用する前に毎回有効化する必要があります.まずは,コマンドを開いて,仮想環境の有効化を行ってください.
source ~/python_version/python_venv_3.10.5/bin/activate
【以下のように表示されればOK!】
(python_venv_3.10.5) @[Username]:$
◆ここまで来たら,あとはpythonをどんどん使っていきましょう!◆
※1 終了するときは以下のコマンドを実行する.
deactivate
※2 インストールしたpythonのバージョンを確認するとき.
pyenv versions
以上で説明は終了です.お疲れ様でした.
★バージョンを追加するとき★
① pyenvでインストールできるpythonのバージョンを確認する.
pyenv install -l
② 使用するバージョンをインストールする.
pyenv install 「使用するバージョン」
③ インストールしたバージョンを認識するシェルに切り替える.
pyenv shell 3.10.5
④ シェルが正常に切り替わっているか確認する.
python --version
【以下のように表示されればOK!】
Python 「使用するバージョン」
⑤ 仮想環境の構築
cd ~/「仮想環境の構築フォルダ名」
python -m venv 「仮想環境名」
あとは使用する際にここと同様に行えばできます!
(以下のようなコマンドで仮想環境を有効化できます.)
source ~/「仮想環境の構築フォルダ名」/「仮想環境名」/bin/activate
参考文献
・scoop
・ubuntu 20.04 / 18.04 に pyenv をインストール
・pyenvを使ってpythonのバージョン管理を行う