この記事について
- 一日/一週間/一ヶ月の終わりに
- 何かのPJが終わったときに
- ふりかえりたいときに
ひとりでふりかえりを行うためにヒントを起きます。
初歩的な内容になっています。対象としては、
- ふりかえりのやり方がわからない方
- ふりかえりってどうやるんだっけ?となった方、基礎を再確認したい方
向けの内容だと思います。
参考図書
カイゼン・ジャーニー を読み、ふりかえりパートの内容を参考にしています。
カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで | 市谷 聡啓, 新井 剛 |本 | 通販 | Amazon
ふりかえりって?
これまで行ってきたことから「気づき」を得て、学び、これからどう進んでいくかを決める活動のことです。
ふりかえりで大事なこと
普段、業務が忙しいと手元しか見えなくなってきます。あえて立ち止まり、考えることで客観的な観点で見てやり方を捉え直すことができます。
ふりかえりの目的
大きく2つあります。
- 「プロセスのカイゼン」。仕事をよりうまくやれるようになるため
- 展開が予測しにくいような「不確実性の高い状況」の下でも前進していくため、不確実な状況を明らかにしていくため
取り組みのスタート時点で計画を綿密に立てたところで、進んでいく中で変更が頻発します。
こういった場合、計画に過度に依存した進め方よりも、経験から得られたことを計画づくりに随時反映させていくほうが結果的に前進できます。
ふりかえりの方法
ふりかえりのやり方としてはKPT(Keep,Problem,Try)というフレームワークが有名です。
KPT
Keep
続けたいこと、やってみてよかったことを挙げます。
Keepに挙げたものの、続けていくかどうかは別の判断になるものもあります。
Keepが挙がっていること自体を見るのも重要です。立ち上げ時や分の悪いプロジェクトだとKeepが無いということもあります。
ですが、ふりかえり自体はできているのです。ふりかえりすらできていなかったらカイゼンはできません。まずはふりかえりをしたことをKeepに挙げましょう
Problem
問題点を挙げます。
問題になる前に、見逃さないために「モヤモヤしていること」「気にかかっていること」も挙げるようにしましょう。
Problemではできるだけ具体的なことを挙げましょう。「しんどかった」等の感情では、状態の可視化はできますが手が打ちづらいです。
その問題によってどんな不都合や不利益が出ているのか問いかけてみて、より深い洞察を得ましょう。
Try
次に試したいことを挙げます。
Problemが多いとそれに対応するTryが多くなるかもしれませんが、全部やろうとするのは待ったほうがよいです。Tryを全部やろうとして、どれも中途半端になってしまっては効果的ではありません。
取り組むTryは、緊急度や重要度を見定めて、順番をつけるようにしましょう。
次のふりかえりまでの期間で、取り組める量のTryは変わってきます。どこまでやれるか、考えて決めましょう。
Problemを残していいのか?ですが、いったん置いてみましょう。
本当に問題の度合いが大きいなら、またProblemとして挙がってくるでしょう。
そのときには取り組む順番を挙げるほうがよい、と判断できます。
ふりかえりの頻度
絶対的な基準はありません。
ふりかえりのTryは、実験とも言えます。実験の結果を得られて、評価できる期間が望ましいです。
3ヶ月だと、取り組み自体を忘れてしまいかねません。
毎日でもいいでしょう。ただ、期間が短すぎて効果があったのか判断できない場合があると思います。
アジャイル開発のスクラムを取り入れているなら、その周期に合わせるとリズムが取れてよいと思います。
2回目のふりかえり
2回目のふりかえりは、前回のTryの確認から初めましょう。
効果があって続けたほうが良さそうなものは、Keepに移動しましょう。
効果があるということは、Problemに変化があるということです。問題の度合いが減っていたり、解消しているか結果を見ましょう。
ふりかえりを続けていくと、Keepが増えていくはずです。ただし、Keepの捉え直しも、忘れないようにしましょう。
当時はKeepだったけど、形骸化してしまっているKeepを続ける必要はないので、Keepを止めるという判断も、ふりかえりの中で行いましょう。
また、ふりかえりを継続しているとProblemやTryに傾向が見えてくることがあります。
その場合、問題を個別に対処するのではなく、問題の根源に対して手を打つことを考えましょう。
一人でふりかえりを行う際の落とし穴
自分で気づけないものはどうしようもありません。
だから、他人に気づかせてもらう仕組みにしないといけないのです。
自分の経験や思考だけだと、自分自身限界になります。でも、他人の経験や思考を活かす仕組みにすれば、自分の限界は超えられます。
だから、ふりかえりをチームで行うのです。