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ゲームを作るときに考えていること

Last updated at Posted at 2014-12-23

この記事はペパボアドベントカレンダー23日の記事です。
前回は@nezumi650さんのロースおじさんのサンタ衣装の作り方(無料型紙付き)でした

自分は趣味でゲーム作成など行っています。仕事ではやってないです。
最近だと以下の2ゲームを制作しました。

「すすめ!ロリポおじさん」
http://lolipop.efb.blue/

「ますこっとばすけっと」
http://mascot-basket.efb.blue/

担当は主に企画とプログラムで、グラフィック、音楽はフリー素材又は知人などに協力していただいています。

今回は、 自分がゲームを作る際に念頭に置いていること、気をつけていることを書いていきます。
書いてあることが毎回実現できているかというのは一旦置いときます。

※この記事の発言は個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません

システム作るときに考えてること

「XXっぽいゲーム作りたい」から始める

スーパーマリオっぽいとか、モンハンっぽいとか既存のゲームで自分が面白かった経験をしたものをとりあえず上げていく。理由は以下

  • 複数人で作る場合に、イメージを共有するのが一番楽
  • オリジナリティ出そうにも、やったことないアイデアを面白いと思えない

「ますこっとばすけっと」はポイッターズポイントというゲームがベースになっている。
https://www.youtube.com/watch?v=APMdaxejAHQ

ベースのゲームの面白さを考える

なんでこのゲームが面白かったかを記憶掘り起こして、要素ごとに分解する。
この際に「思い出補正」という可能性に気づけるので、その場合はまた上記に戻る。

ポイッターズポイントの場合、以下

  • 拾って、投げるという行為
  • 相手にぶつけるとリアクションがある
  • プレイヤー対プレイヤーという構図

なので、上記3要素を実装すれば面白さが成立するのかなと仮説を立てる。

ベースのゲームの面白くない部分を考える

逆に、このゲームのどういうときが面白くなかったも考える

  • 思ったよりも当てるのが難しい
  • 複数人から集中攻撃を受けるとほんと一瞬で死ぬ
  • 早くに脱落したときに、暇になってしまう ※自爆機能があるけどあまり使わない

上記三つの要素は、そもそも実装しない、もしくは実装するけどもっと改良する手段を考えるという方針にする。

独自の要素を加える

・複数人から集中攻撃を受けるとほんと一瞬で死ぬ
・早くに脱落したときに、暇になってしまう

上記の三つの面白くないポイントの二つは、原因が似通っている気がする。

  • なんで早く脱落する?
    • 集中攻撃を受けるから
  • なんで集中攻撃をうける?
    • 他のプレイヤーを全滅させることがゲームで勝つ方法だから

つまり、他のプレイヤーを倒していくバトルロイヤル方式というゲームルールに面白くなさのポイントがあったっぽい。

そして、「バトルロイヤル方式」は自分が挙げた面白いポイントには入っていない。
なので失くしてもよいのではと考える。

代替として、スコア制を提案する

  • 拾ったものを、ゴール的な部分に投げることで加点
  • 制限時間内に一番ポイントを持っていた人が勝利
  • 相手にぶつけると、相手を妨害できる(自分に加点されるわけではない)

これで、面白くない二点は解消されるのではと仮説を立てる。
ただ、相手にぶつけるとリアクションがある という面白い要素は残したいので、妨害要素として残す。

・思ったよりも当てるのが難しい

こちらの面白くないポイントは、どこに投げるのか視覚的にわかりやすくすることで対応できるのではと考える

サクッと実装

使い捨てコードでもいいので、上記を実装する。この際の環境はUnityだろうがhtmlだろうがなんでもよく、最速で上記を形にできる手段で作る。チェスの駒とか野球盤とかリアルにあるもので作ってもよい。
やってみたら面白くなかったはよくあるので、そんな時はまた手戻りを繰り返す。
デザインは一切当てないままで作ったほうがいいと思う。
これは、自分が尊敬する人の「⚪︎や□だけで構成された状態で面白くないと本質的でない」という
考えに基づいている。

締め切りまで時間がない場合は、目をつぶって「これは最高のアイデアだ」と10回唱えて本実装に進む

本実装

バグを取りながら実装と修正を繰り返す。
本実装する際は、必ず始まりと終わりの場面(シーン)まで通して作っておく。
ますこっとばすけっとでは、以下の4シーン

  • タイトル:タイトル画面
  • セレクト:キャラクターを選ぶ画面
  • メイン:上記システム部分。このゲームのコアとなる部分
  • リザルト:結果発表画面

いきなりメインの部分に飛ばしても、自分は問題ないが他人にテストプレイしてもらう時に
「ん?なにこれ?」と困惑することが多いので、最初は「たいとるがめん」と文字を出すだけでもして通して作っておいたほうが色々捗る。
こうなってこうなってこうなる、というテンポがあるとなんか理解しやすいっぽい。

デザイン、UI作るときに考えていること

世界観とシステムを切り分ける

世界観から作ると、その世界観の辻褄を合わせるためのシステムが出来上がって、
面白くなくなってしまうことがあるので、システムできるまでは世界観を固めないことが多い。
例えば「ボタンを押すとAからXが発射されて、BがXにあたると消える」みたいなシステム作ったら
Aを戦闘機、Xを弾、Bを宇宙人にすればSFな世界観いけるし
Aを消防隊員、Xを水、Bを炎にすれば現代な世界観いける。
どっちでもいけるから夢が広がる。

世界観のためにシステム変えるのは一番まずいと思う。
というか世界観を崩すようなシステムってだいたいシステムじゃなくてUIや表現、演出変えればどうとでもなる話であってシステムのせいではないことが多い。

メインまでの動線はシンプルに

メイン部分のシステムは、奇をてらったりオリジナリティある配置やUIでもそんなに悪いとは思わないけど、そこに至るまでの部分はスタンダードなUIにしていいと思う。
ますこっとばすけっとで言うと、以下の部分

  • タイトル:「ひとりで」「みんなで」という文字が並んでおり、現在選択中部分に矢印が出る。
  • セレクト:キャラクタが円状に並んでおり、左右を選ぶとぐいんと回転して正面を向く。
  • リザルト:「Z:たいとる」という文字が出ており、Zを押すとタイトル画面に戻る

既存のゲームでもよく見る感じの画面をそのままパク参考にさせていただいている。
メイン部分以外で、やり方を学習するコストは不要だなという理由からこうしている。

あと装飾とか演出とかつける時間がなかったからこうしている。

レスポンスを大事にする

「自分が何かを行うことで、このような影響が出た」という体験をさせることは非常に大事なので、
アクションに対してリアクションを返すことは重要だと思う。
ボタンを押したら突然切り替わってスタートとすると、速度は一番早いがちょっと味気なく感じるので
、エフェクトを挟む、「ワーッ」とか音声再生する、1秒くらいは待って「はじまるよ!」みたいなロゴだすとかすると印象がだいぶ変わる。
音声を追加するだけでも印象変わるので、プレイヤーが何かアクションを起こす部分は必ずなんらかのリアクションを返したほうがよさそう。

でもますこっとばすけっとには効果音が入っていません

最後に

自分が面白いと思ったら神ゲーなんだよ!

次は@yuma300さんです

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