10を2度掛けると100になる。3度掛けると1000になる。このことを指数を使って表すとこうなる。
10^1 = 10
10^2 = 100
10^3 = 1000
10^4 = 10000
10^5 = 100000
100と1000の間の数、例えば500を10の何乗かで表せるだろうか。答えはイエスである。500は10^2.6989となる。
1桁の整数の対数表を確認しておこう。
10^0.0000 = 1
10^0.3010 = 2
10^0.4771 = 3
10^0.6020 = 4
10^0.6989 = 5
10^0.7781 = 6
10^0.8450 = 7
10^0.9030 = 8
10^0.9542 = 9
10^1.0000 = 10
2と3を掛けると6になる。この計算を対数表を使ってやってみよう。2は対数表を見ると10^0.3010である。3は10^0.4771である。2×3は10^(0.3010+0.4771)となる。足し算を実行すると10^0.7781となる。対数表を見るとそれは6である。これで2×3という掛け算を足し算の手間でやることができた。同様にして2×5や3×3を求めてみてほしい。
この技術は実は何百年も前からある技術で(「対数表 歴史」で検索)、知らない人のために紹介してみた。現代でも乗除算のコストがシビアな際に使えるかもしれない。