はじめに
Windows11 に WSL2 および AlmaLinux 9 をインストールする手順を記載しています。
本手順では Windows Store を利用せず、PowerShell のみでインストールを行います。
環境
Azure Virtual Machines に Windows11 Pro 24H2 を D2s_v3 で構築して作業しています。
VM サイズは Nested Virtualization がサポートされているものを選択する必要があります。
参考:https://learn.microsoft.com/en-us/azure/virtual-machines/acu
具体的には D_v3、Ds_v3 などの VM サイズを選択する必要があります。
また、仮想マシン作成時にセキュリティの種類は「Standard」を選択する必要があります。
ローカルの Windows にインストールする場合は、考慮不要です。
手順
PowerShell を管理者権限で起動して進めていきます。
WSL2 のインストール
WSL2 の有効化
dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart
仮想マシンプラットフォームの機能を有効化
dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart
Windows の再起動
Restart-Computer
WSL のアップデート
再起動後に改めて PowerShell を管理者権限で起動してください。
wsl --update
WSL2 をデフォルトに設定
wsl --set-default-version 2
AlmaLinux 9 のインストール
ダウンロード
ご自身のアーキテクチャに合わせた appx をダウンロードしてください、
それなりに時間がかかります。
Invoke-WebRequest -Uri https://wsl.almalinux.org/9/AlmaLinuxOS-9_latest_x64.appx -OutFile AlmaLinuxOS-9.appx -UseBasicParsing
Invoke-WebRequest -Uri https://wsl.almalinux.org/9/AlmaLinuxOS-9_latest_ARM64.appx -OutFile AlmaLinuxOS-9.appx -UseBasicParsing
ZIP 化&展開
move .\AlmaLinuxOS-9.appx .\AlmaLinuxOS-9.zip; Expand-Archive .\AlmaLinuxOS-9.zip
インストール
2 箇所あるC:\wsl\AlmaLinuxOS-9
はインストール先となります。
環境に応じて任意の場所を指定してください。
cd AlmaLinuxOS-9; mkdir -p 'C:\wsl\AlmaLinuxOS-9'; wsl --import AlmaLinuxOS-9 'C:\wsl\AlmaLinuxOS-9' .\install.tar.gz
結果確認
wsl -l -v
NAME STATE VERSION
* AlmaLinuxOS-9 Stopped 2
AlmaLinux 9 の初期設定
WSL の起動
wsl --distribution AlmaLinuxOS-9
ユーザ、パスワード、グループ設定
各コマンドの<USER>
は任意のユーザ名を指定してください。
adduser <USER> && passwd <USER>
Changing password for user <USER>.
New password:
Retype new password:
passwd: all authentication tokens updated successfully.
usermod -G wheel <USER>
手順(オプション)
ここからはオプションの手順となります。
ご利用環境に応じて実施してください。
パッケージの更新とアップグレード
インストール直後の実施をおすすめします。
dnf update -y && dnf upgrade -y
/etc/wsl.conf の作成
下記 2 点の設定を行います。
- systemd の有効化
-
systemctl
コマンド利用時に必要となります。
-
- デフォルトユーザの変更
- WSL にログインした際のデフォルトユーザを変更します。
設定ファイルの存在確認
ないことを確認します。
ls -la /etc/wsl.conf
ls: cannot access '/etc/wsl.conf': No such file or directory
設定ファイルの作成
<USER>
は任意のユーザ名を指定してください。
sudo sh -c 'echo -e "[boot]\nsystemd=true\n\n[user]\ndefault=<USER>" > /etc/wsl.conf'
設定ファイルの確認
cat /etc/wsl.conf
[boot]
systemd=true
[user]
default=<USER>
WSL から切断
WSL から切断し、PowerShell に戻ります。
exit
WSL の再起動
wsl --terminate AlmaLinuxOS-9; wsl --distribution AlmaLinuxOS-9
WLSの再起動後は<USER>
で接続されているはずです。
ホームディレクトリはWindowsのフォルダになってますので、ご注意ください。
以上となります。
おつかれさまでした。