はじめに
この記事では、BP_Sky_SphereとBP_SunPositionを使って太陽の位置をシミュレートした際に、空が夕焼け色になる時間が早すぎることを対処していきます。
BP_Sky_Sphereはレガシーなシステムで、UE5からはVolumetric CloudとSky Atmosphereによる空描写に切り替わったらしいですが[出典]、VRテンプレートではUE5.5.0時点でもまだ使用されていました。
この記事で扱うこと
公式ドキュメントに従って太陽の位置を再現する設定にして(※1)東京タワーの緯度経度で2024年12月21日(冬至)に設定すると、午後2時くらいから空が夕焼け色に変わり始めます。
さすがにこれでは夕焼けになる時間が早すぎるので、現実の空の色の変化にできるだけ近づけていきます。
※1:VRテンプレートのデフォルトの状態では、BP_Sky_Sphere(SkySpherePC2)のDirectional Light Actorに値が入っていなかったので、ここにレベル上のDirectionalLightを設定してあげないと太陽の位置が変化しないので注意
手順
BP_Sky_Shereの継承と設定
BP_Sky_Shereの子ブループリントを作成します。
名前は「BP_Sky_Shere_Custom」としました。
(エンジンフォルダ内に作られるので、作成後にコンテンツフォルダ下へ移動させておきましょう。)
作成したBP_Sky_Shere_Customをレベル内に配置して、設定していきます。
BP_Sky_Shere_Customの詳細にあるDirectional Light Actorにレベル上のDirectionalLightを選択します。
BP_SunPositionを選択し、詳細のSky SphereをBP_Sky_Shere_Customに変更します。
SkySphere2は不要なので、削除します。
カラーカーブの複製
続いて作成したBP_Sky_Shere_Customを開きます。
詳細に表示されている3つのカラーカーブが今回の主役となる、太陽の高さに応じて空の色を変える部分になります。
これらのファイルもBP_Sky_Shereと同じエンジンフォルダにあるので、改修するために複製します。
(Shift+クリックで3ファイルを選択 → Ctrl+Cでコピー → コンテンツフォルダ下の任意のフォルダを表示 → Ctrl+Vで貼り付け の操作で複製しました。また、誤ってエンジンコンテンツを変更しないように、名前の末尾に「_Custom」をつけて区別できるようにしました。)
複製したカラーカーブをBP_Sky_Shere_Customに適用しておきます。
空の色を調整
複製したカラーカーブを変更して、空の色を調整していきます。
Copilot先生が仰るには、夕焼けは日没の30~45分前くらいから、空が明るくなり始めるのは日の出の1時間半前くらいかららしいので、このくらいになるように調整しました。
それぞれ下記のように変更しました。
赤青緑の3つのカーブの縦に並ぶ各点をマウスドラッグで選択し、横軸の値を数値で入れていきました。
(数が多いので細かな数値を載せるのは割愛)
これが正解というわけではないので、より良い設定値があれば教えてください。
C_Sky_Cloud_Color
雲の色味
C_Sky_Horizon_Color
地平線付近の空の色味
C_Sky_Zenith_Color
地平線以外の空の色味
参考サイト