こんにちは!さとうです。
エンジニアの採用について、こんな話を聞いたことがありませんか?
「一生懸命エンジニアを採用しても、1年くらい働いたら退職してしまう。」
「エンジニアを引き留めようとしても、転職先の給料が高すぎて、交渉できない。」
これは、とても頭が痛い悩みですね。
では、なぜこのような問題が発生するのか、原因を探ってみましょう!
「一生懸命エンジニアを採用しても、1年くらい働いたら退職してしまう。」
近年、エンジニアの転職市場が過熱しています。
転職サービスを思い浮かべてもらうと、3つから5つ程度はポンポン出てくるのではないでしょうか。
それでは、なぜエンジニアはこんなに転職するのか、謎に迫っていきましょう。
エンジニアは同じ会社に長く勤めるメリットがほとんどない。
転職ドラフトは、このようなデータを公開しています。
過去の入札結果を見ると、中央提示年収はおよそ600万円から720万円程度を推移しているようです。
また、年代別アップ額の中央値を見ると、20代は130万円から150万円程度、年収がアップしているようです。
年収が300万円程度の場合、毎年100万円程度の昇給を、3年~4年程度続けなければならない。
転職ドラフトのデータを参考にすると、年収が低ければ低いほど、転職のメリットが大きい、ということになります。
これは、市場の競争によって、年収が中央値に寄っていくためです。
市場の競争に勝ち残るためには 「現在の年収が300万円程度の場合、毎年100万円程度の昇給を、3年~4年程度続けなければならない」 ということになります。
つまり、市場の競争に勝ち続ける、または、年収以外の方法でエンジニアを囲い込む、ということをしなければ、エンジニアは退職し続けます。
また、下記の記事も参照ください。
Google re:Work 公正な給与制度を設計し運用する
市場の競争に勝ち続けるために、人事評価や労働環境を改善し続ける。
エンジニアを雇い続けるためには、市場の競争に勝てるような人事評価を用いる、または、労働環境を改善する、ということが重要になります。
エンジニア専用の人事評価を作っても、解決しない。
「他人を完璧に評価することは、絶対にできない」と言われています。
このことから、エンジニア専用の評価軸を設けたところで、正しく評価することはできません。
つまり、エンジニアを退職させないためには、エンジニアの評価と関係なく、毎年昇給させる仕組みが必要です(これは、エンジニアの年収が低ければ低いほど、昇給する金額が重要になります)。
労働環境が良い会社は意外と少ない。
このようなデータがあります。
このことから「労働環境が良い会社は、半数以上の会社と比べて優位に立てる」と言えそうです。
結論
エンジニアを雇用し続けるためには 「無条件の昇給と、労働環境の改善が重要」 ということがわかりました。
「エンジニアを引き留めようとしても、転職先の給料が高すぎて、交渉できない。」も同じ理由で説明できますね。
終わりに
今回はエンジニアを無条件に優遇する、という内容でしたが、次回以降、逆の話をしようと思っています。
指摘や補足等あれば、こちらからご連絡ください。
参考資料
- 過去入札結果
- 転職ドラフトの独自データから解説!ITエンジニアの職種と年収の関係性
- 【2022年版】転職ドラフトで転職したITエンジニアの年収はどのくらい上がるのか?
- 【Smartresearch】会社員の約4割が、勤める企業は「ホワイト企業”寄り”」と回答
- 厚生労働省 労働基準監督年報
- ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現
- アジャイルリーダーシップ: 変化に適応するアジャイルな組織をつくる
- NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘
- 9割の会社が人事評価制度で失敗する理由
- 中小ベンチャー企業を壊す! 人事評価制度 17の大間違い
- 改訂新版 小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方【テンプレート・ダウンロードサービス付】