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Step Functionsから ECS Task(Fargate) を動かすときのTips

Last updated at Posted at 2023-01-20

Step FunctionsでECSのタスク(Fargate)を動かす時に, 詰まったポイントを中心にtipsとしてまとめます. 僕自身あまり詳しくない+日本語苦手なので, 読みづらい部分があると思うんですけど, 我慢して読んでください.

はじめに

Lambdaの制限

Lamnda関数で時間のかかる処理を動かす時(APIを叩くとか?), 何かと問題があります. 例えば..

  • 実行時間制限を設定しないといけないけど, 見込みを立てるのが難しい
  • 15分を超える処理を実行できない
    とか?

解決策?

そこでひとつのLamnda関数で処理を行うのではなく, 複数のLambda関数に分散させて,

  • LambdaからLambdaを呼び出すとか
  • Step FunctionsにLambda関数を組み込むとか

色々やってみたんですけど, 結局は実行時間の解決になってないし, そもそも実行時間に不安があるなら ECSタスク(Fargate)で動かしたらいいのでは? という結論に至りました.

今回のテーマ

で, そもそもStep Functions上で動かしていたLambda関数をECSタスク(Fargate)に移行させたという背景もあるので,
「Step Functionsから ECS Task(Fargate) を動かすときのTips」というテーマに至ります.

技術的な背景

Step Functions

  • AWSが提供しているワークフローサービス
  • FargateやLambdaなどAWS上のサービスをタスクとして, フローの中に組み込むことができる

ECS(Elastic Container Service)とは

AWSが提供するコンテナオーケストレーションサービス, kubernetesみたいな? ただしAWSにはEKS(Elastic Kubernetes Service)があるので, kubernetesとは違うはず.
構成要素

  • クラスタ ... 実行の基盤 複数のサブネットにラップをかけるみたいなイメージ?
  • サービス ... タスクをよりデーモンっぽくすることができる? ただしタスクでもデーモンのような動作は可能 ポートの開放などはサービスで設定する..たしか
  • タスク ... タスク定義に基づいて起動するコンテナの集まり, docker-composeで起動する複数のコンテナ群みたいな?
  • タスク定義 ... タスクを定義するテンプレートみたいなもの, docker-compose.ymlみたいな?

ECS Task(Fargate)

  • ECS上で動作するコンテナ向けのサーバレスなサービス

LambdaとECS Task(Fargate)の比較

Fargate Lambda
実行時間 制約なし 最大15分以内の実行時間, また自分で実行時間制限を指定する必要がある
コスト 実行時間に対してコストが発生. Lambdaに比べるとコストが高い 必要な時のみ起動するため, コストが低い. 毎月のリクエストが100万件までは無制限で無料枠になるので, 少ないリクエスト数であれば実質無料
学習コスト ECS(コンテナオーケストレーション)についての理解が必須. またDockerの知識も必要 実行OSや制限を抑えれば, その他の学習することはあまりない. コンテナイメージを実行することもあるが, Lambda用のコンテナイメージのDockerfileが用意されているため, 学習コストはほぼゼロ

参考: スタートアップCTOが解説するECS Fargateのユースケース&Lambdaの使い分け!😎AWSのサーバーレスコンピューティングを使いこなしましょう🐕 -> https://www.ragate.co.jp/blog/articles/11589

  • Lambda: 短い処理に向いている. 実行時間が長い処理や重い処理には向いていない
  • Fargate: コンテナに対しての自由度が高いので, LambdaでできないことをFargateが包括しているというイメージ

個人的な使い方としては, 基本はLambdaを使って, Lambdaで無理だったらFarateを使うくらいの意識でいいのかな..という感じです. Lambdaでは制限が多いけど, Lambda専用のDockerfileが用意されており実装が楽, 逆にFargateは, 自由度が高いものの, コンテナイメージを自前で用意しないといけない..みたいな感じだと思います.

今回作ったもの

GitHub APIを叩いて, 指定したリポジトリ内のIssueの割合を可視化(matplotlib)+S3上に保存するフローを作成しています. 作った理由は特にありません.

全体の概要図

Step Function自体は, タスクとしてFargateを呼び出しているだけでシンプルな構成になっています.
image.png
基本的にECS側では, タスク定義の作成やロールの割り当て 以外はやることがない印象です.
タスク定義についても, docker-compose.ymlを書いてるみたいなイメージで, docker-compose.ymlを触ったことがある人ならすんなり設定を進められると思います(たぶん).

生成した円グラフ

Issueに割り当てられたラベルの割合を元に作成しています.
Graph.png

今回必要なもの

  • ECS
    • ECSクラスター
    • ECSタスク定義
    • ECSタスク実行ロール
  • Step Functions
    • VPCサブネット
    • セキュリティグループ
  • ECR
    • 自作のコンテナイメージ
  • APIキー
    • GitHub APIキー
  • etc...

つまづいたポイント

タスクとサービスの違い,というよりは使い方

結論 -> タスクは単体で動作させることができる.

とりあえず大事なのはサービスはタスクの上位概念ではないということかなと思います. 個人的にはここに詰まってしましました. どちらもタスク定義書を元に, コンテナを動かしてるだけです. なのでタスク単体でも動かすことができます.

参考: AWS ECSを構成する3つの概念(Cluster, Service, Task)https://scrapbox.io/keroxp/AWS_ECS%E3%82%92%E6%A7%8B%E6%88%90%E3%81%99%E3%82%8B3%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%A6%82%E5%BF%B5%EF%BC%88Cluster,_Service,_Task%EF%BC%89

Fargate(ECSタスク)でのコマンドの上書き

まずは, Dockerにおけるコマンドの上書きについて,
Dockerにおけるコマンド+コマンドの必要性

$ docker run -it --rm --name aoimaru ubuntu:latest ls #最後の"ls"がコマンド

このコマンドを実行することで, ubuntu環境下でのlsコマンドを再現することができます <- ここポイント
要は, サーバを再現しているのではなく, 特定環境下でのコマンド(プロセス)を再現しているだけ. だからDockerでは1コンテナ1プロセスが推奨されています. ここが理解できれば, 上のコマンドで最後に"ls"を指定する必要がすんなり理解できるかなと思います.

コマンドは, Dockerfileでも指定するんですけど, コマンドラインではコマンドの上書きができます.
例えば, Dockerfileの末尾がこんなDockerfileがあるとします.

...
ENTRYPOINT ["python", "app.py"]
CMD ["aoimaru", "atcoder"]

この時デフォルトでは, $ python app.py aoimaru atcoder というランタイムが実行されます.
で, 例えば以下のようなコマンド

$ docker run -it --rm original original:latest EC-CUBE ec-cube 

を実行すると, $ python app.py EC-CUBE ec-cube というランタイムが実行されます.

同じように, コマンドラインではなく, Fargateでコマンドを上書きした上で, 実行する時, ここに落とし穴があります
結論 -> 上書きを行うとき, スペースを空けない方がいい

[EC-CUBE,ec-cube]  # OK
[EC-CUBE, ec-cube] # NG
         ↑ ここ

上記のようにスペースがある場合, コマンドライン的には, このような認識になってしまいます.
落とし穴が分かりやすいように, 引数はダブルクォーテーションで囲みます

$ python app.py "EC-CUBE" " ec-cube"
                           ↑ ここに余計なスペースが入る

こうなると, 引数として正しく認識してくれない.
解決策 -> ランタイム側で無駄なスペースを削除する方法もあるが, 値を渡す段階でスペースを入れない方が無難です.

その他権限周りについて

基本的には, エラー(権限不足)が吐かれたタイミングでの対応でいいと思います.
ただし, Step Functionsについては, フローの中で他のAWSサービス(Farateなど)を実行するため"iam:PassRole"などが必要です

実装

実際のプログラム(Python)は省略します.

Fargateで動かすコンテナイメージのDockerfile

FROM python:3.9.0

RUN set -xe && \
    pip install matplotlib \
                boto3 \
                PyGithub \
                # matplotlibで日本語を使うためのライブラリ, 
                japanize-matplotlib && \
    echo "backend: Agg" >> /etc/matplotlibrc && \
    mkdir /opt/app

WORKDIR /opt/app
COPY ./src/app.py .

ENTRYPOINT ["python", "app.py"]
CMD [引数の指定]

Step Functions

{
    "StartAt": "GithubIssue",
    "Status" : {
        "GithubIssue": {
            "Type": "Task",
            "Resource": "arn:aws:states::ecs:runTask",
            "Parameters": {
                "LaunchType": "FARGATE",
                "Cluster": "$クラスターのARN",
                "TaskDefinition": "$タスク定義のARN",
                "Overrides": {
                    "ContainerOverrides": [
                        {
                            "Name": "$コンテナ名",
                            "Commands.$": "$.{Step Functionsでの入力Json}"
                        }
                    ]
                },
                "NetworkConfiguration": {
                    "AwsvpcConfiguration": {
                        "Subnets": [
                            "$サブネットのID"
                        ],
                        "SrcurityGroups": [
                            "$セキュリティグループのID"
                        ],
                        "AssignPublicIp": "ENABLED"
                    }
                }
            },
            "End": true,
            "Comment": "任意のコメント"
        }
    }
}

おわりに

タスクとサービスの違いがややこしい印象です. コマンドの上書きのスペースについても発見するのにそこそこ時間を割いてしまいました.
この記事が, このようなちょっとした詰まりポイントの解決や, 初めてFargateを触ってみる際の参考になれば幸いです.

参考文献

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