.iniファイル（アイエヌアイファイル）は、主にWindowsで使用される設定ファイルの一種です。「INI」は「初期化」や「デフォルト設定」を意味する英語の「Initialization」の略語です。
特徴
- 構造が単純なテキストファイルで、INIファイルという名前の拡張子を持つのが一般的です。
- セクションとキー・値のペアで構成されています。
- セクションは、設定項目をグループ分けするために使用されます。
- キーは、設定項目の名前を表し、値はその設定値を表します。
- 値は、文字列、数値、ブール値など、様々な形式を取ることができます。
- 比較的シンプルな形式なので、プログラムの設定を保存したり、ユーザー設定を読み込んだりするのによく使われます。
歴史
- .iniファイルは、Microsoft社がMS-DOS時代に導入したファイル形式です。
- Windows 3.1では、.iniファイルを読み書きするためのAPIが提供されました。
- その後、Windows 95/98/Me/2000/XP/Vista/7/8/10でも引き続き使用されています。
用途
- ソフトウェアの設定を保存する
- ユーザー設定を読み込む
- システム設定を構成する
利点
- シンプルで使いやすい
- 多くのプログラムで使用されている
- テキストエディタで編集できる
欠点
- データ構造が単純なので、複雑な設定には向かない
- 大規模な設定ファイルには向かない
- 設定項目の重複や矛盾が発生しやすい
コード例
次のサンプル ファイルには 2 つのセクションがあります。1 つはソフトウェアの所有者用で、もう 1 つは給与データベース接続用です。コメントには、ファイルを最後に変更したユーザーと変更の理由が記録されます。
; last modified 1 April 2001 by John Doe
[owner]
name = John Doe
organization = Acme Widgets Inc.
[database]
; use IP address in case network name resolution is not working
server = 192.0.2.62
port = 143
file = "payroll.dat"
その他
- .iniファイルは、Windows以外にもUNIX系OSやMac OSでも使用されることがあります。
- .iniファイルに似た形式のファイルとして、.confファイルや.plistファイルなどがあります。