RIGOLのオシロスコープMSO5074をPCと接続してPC画面上に波形を表示したり,オシロスコープを遠隔操作する方法です.MSO5074は,USBメモリを接続して単体で画面をキャプチャすることができますが,PCに接続することでPC上で波形を表示したり,設定を変更したりすることが可能です.ここではLANで接続する場合について説明します.
LANケーブルでMSO5074とPCを接続
LAN接続の場合は,PC側に特にアプリケーションをインストールする必要はありません.ブラウザから波形を閲覧したり,オシロスコープを操作できます.まず,LANケーブルでMSO5074とPCをネットワーク接続します.
MSO5074のIPアドレスの設定と確認
MSO5074の操作パネルにあるUtility
を押し,IO
を選択後LAN
を選択します.
LANネットワーク上にDHCPサーバがあって,IPアドレスを取得できる場合は,IP Config Type
からDHCP
を選択してください.PCとダイレクトに接続している場合などDHCPサーバが存在しない場合は,DHCP
をオフにしてAuto IP
をオンにしてください.この場合,169.256. * . * というアドレスが割り当てられるはずです.これはリンクローカルアドレスまたは**自己割り当てIPアドレス(Auto IP)**と言われ,DHCPサーバが無い環境で自動的に割り当てられるIPアドレスです.
また,上記画面のとおり,WebControlのuidとパスワードはデフォルトで,admin
とrigol
になっています.
PCからの接続
先ほどのIPアドレスにブラウザからアクセスしてみます.ブラウザのアドレスバーにIPアドレスを入力すればOKです.うまく接続できれば下記のような画面が表示されるはずです.
左メニューからPrint Screen
を押して,Print Screen
ボタンを押してみましょう.
ブラウザの画面上にMSO5074の画面がそのまま表示されます.(が,あくまでスクリーンショットなのでリアルタイムに更新されるわけではありません)
左メニューのWeb Control
をクリックして,先ほどのuidとパスワードを入力してみます.
今度は,MSO5074の画面がリアルタイム(1.3fps程度)で表示されます.この状態であれば,ブラウザ上からオシロスコープを遠隔操作することもできます.少し遠くにあるオシロスコープの波形を観察したり,操作したりする場合は便利です.