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JSでWebページのレスポンス待機メッセージを表示/非表示する

Last updated at Posted at 2024-01-10

はじめに

前回、ChatGPTをSpringアプリケーションに組み込みました。しかし、ChatGPTのレスポンスを待機する間、ユーザーは待機中であることを認識しづらいという問題がありました。

そこで、JavaScriptを使って待機メッセージを表示/非表示させてみました。

やりたいこと

主な処理の流れは、次の通りです。

  1. ボタンをクリックすると、待機メッセージ「考え中…」が表示される(画像①)
    ※このとき、過去のレスポンスは消える。
  2. レスポンスを受信すると、待機メッセージは消え、レスポンスが表示される(画像②)

▼ フォームに入力し、ボタンクリックした後(①)
画像①

▼ レスポンスを受信した後(②)
画像②

実装方針

  • HTML上に、待機メッセージ要素レスポンス要素を用意します。
  • 要素が特定のクラスを持つ場合、非表示にします。非表示の処理はCSSで実装します。
  • 要素へのクラスの追加・削除は、イベント発生時に行います。JSで実装します。

これらをまとめると、処理フローは次のようになります。

ボタンクリック レスポンス受信
待機メッセージ要素 表示 非表示
レスポンス要素 非表示 表示

上の表に、適切なイベントとクラス名・ID名を指定します。

clickイベント loadイベント
待機メッセージ要素(id="wait”, class="message”) loadedクラス削除 表示 loadedクラス追加 #wait.loadedは非表示
レスポンス要素(id=”resp”, class="message”) loadedクラス削除 #resp:not(.loaded)は非表示 loadedクラス追加 表示
  • :not(クラス名)を使用することで、特定のクラス名を含まない場合を指定しています。詳細はこちらをご確認ください。

実装する

実装方針に従い、実装したコードを以下に示します。

1.HTML

2つの要素を記述します。(サーバからレスポンスを受信するためにThymeleafを使用していますが、本記事とは直接的な関係が無い為、説明は省略します。)

<!-- 待機メッセージ要素 -->
<p class="message" id="wait">考え中…</p>
<!-- レスポンス -->
<p class="message" id="resp" th:if="${apiMessage != null}" nl2br:text="${apiMessage}"></p>

2.JavaScript

2つのイベントに対する処理を記述します。2要素に対するクラスの追加・削除操作は、forEach文で行います。

// ボタンクリックイベント
var button = document.getElementById("button");
button.addEventListener('click', () => {
	// 2要素を取得する
	var message = document.querySelectorAll(".message");
	message.forEach(element => {
		// それぞれの要素に対してloadedクラスを削除
		element.classList.remove('loaded');
	});
});

// ロードイベント
window.addEventListener('load', () => {
	// 2要素を取得する
	var message = document.querySelectorAll(".message");
	message.forEach(element => {
		// それぞれの要素に対してloadedクラスを追加
		element.classList.add('loaded');
	});
});

3.CSS

要素を非表示にする処理を記述します。
上述の表をもとに、非表示の場合のクラス名・ID名をセレクタに指定します。

#wait.loaded,
#resp:not(.loaded) {
	display: none; /* 非表示 */
}

以上が、JavaScriptを使った待機メッセージ表示処理のコードです。

コード全体

前回紹介したWebアプリケーションに、本記事の内容を追加したコードを示します。

form.html
form.html
    <!DOCTYPE html>
    <html lang="ja" xmlns:th="http://www.thymeleaf.org" xmlns:nl2br="https://github.com/bufferings/thymeleaf-extras-nl2br">
    <head><!-- 省略 --></head>
    <body>
    	<div class="container">
    		<h1 class="m-5">ChatGPT API Demo</h1>
    
    		<form th:action="@{/chat}" method="post" class="form-floating m-5">
    			<textarea class="form-control" id="userMessage" name="userMessage" style="height: 100px"></textarea>
    			<label for="userMessage">Enter your message</label>
    			<button type="submit" class="btn btn-outline-primary mt-3" id="button">Generate Response</button>
    		</form>
    
    		<div class="m-5 p-3 bg-light rounded">
    			<h2 class="m-3">ChatGPT Response</h2>
    			<!-- 待機中 -->
    			<p class="m-3 message" id="wait">考え中…</p>
    			<!-- レスポンス -->
    			<p class="m-3 message" id="resp" th:if="${apiMessage != null}" nl2br:text="${apiMessage}"></p>
    		</div>
    	</div>
    
    	<style>
    		#wait.loaded,
    		#resp:not(.loaded) {
    			display: none; /* 非表示 */
    		}
    	</style>
    
    	<script>
    		var button = document.getElementById("button");
    		button.addEventListener('click', () => {
    			var message = document.querySelectorAll(".message");
    			message.forEach(element => {
    				element.classList.remove('loaded');
    			});
    		});
    
    		window.addEventListener('load', () => {
    			var message = document.querySelectorAll(".message");
    			message.forEach(element => {
    				element.classList.add('loaded');
    			});
    		});
    	</script>
    </body>
    </html>

【追記】戻るボタンを押すとどうなる?

※コメントを頂戴しましたので、追記させていだたきます!

レスポンス後(画像③)に戻るボタンを押した場合、「Generate Response」クリック前の画面に戻ります。(画像④)
待機メッセージは非表示、レスポンスは(前回の内容を)表示となっています。
※ただし、前回のレスポンスが存在しない場合は、表示されません。

▼ 「戻るボタン」クリック前(③)
画像③

▼「戻るボタン」クリック後(④)
画像④

戻るボタンを押すと、loadイベントが発生する為、各要素の表示状態はレスポンス後と同じになるようです。

今回の目的である「JSを使ってレスポンス待機メッセージを表示/非表示する」という点において、戻るボタン押下後は待機中では無い為、待機メッセージは非表示であるべきです。
よって、上記の画面表示に問題はないと考えています。
(とはいえ、戻るボタンについてはすっかり失念しておりましたので、今後は注意を払いたいです。)

おわりに

JavaScriptを使って待機メッセージの表示・非表示を管理することができました。
これにより、「ユーザーは待機中であることを認識しづらい」という問題を解決することができたかと思います。

お読みいただきありがとうございました。この記事が誰かのお役に立てることを祈っております。

今後、Ajaxを使った実装も試してみる予定です。(2024/01/11追記)

参考文献

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