初めに
毎年 Advent Calendar では自分のガジェットを紹介している @aRyoKuroda です。
今年は my new gear... なものではないですが、自分が所有しているスマートウォッチ「Amazfit Bip」と、FOSSアプリ「GadgetBridge」について書きたいと思います。
Amazfit Bip(反射型液晶スマートウォッチ)とは?
Amazfit Bip(以下、Bip)とは、旧 Huani社(現 Zepp Health社)が発売していたスマートウォッチで、Amazfitとはブランド名です。Bipシリーズはいくつか発売されていますが、このうち初代 Bip と Bit S のみが「反射型液晶」を採用しています。
反射型液晶とは、バックライトを使わず周囲の環境光で表示できる液晶のことで、電池持ちがとてもいいです。昔の電子辞書だったり、スマートウォッチで言えば Pebble にも採用されていました。常時表示がデフォルトである反面、表示できる色が8色(Bip S は64色)とチープな見え方ではあります。しかし驚異的な電池持ちや、日光下での見えやすさは他のスマートウォッチにはない利点であり、購入から3年経った今でも1〜2週間は充電要らずで使用しています。
通常のスマートウォッチもそうであるように、Bipにも専用のアプリ(Zepp(formerly Amazfit))があり、私もこちらを使用していました。しかし最近、ペアリングしているスマホを修理に出す間に別のアプリを使ってみたところなかなかよかったため、こちらもご紹介します。
GadgetBridge
GadgetBridge は、Amazfit や Pebble などのスマートウォッチ・スマートバンドを企業のアプリなしで動かすために開発されているオープンソースアプリ。Google Play ストアではなく、FOSS アプリを配信している F-Droid にて配布されています。
使用方法や対象ガジェットの一覧等は Wiki にて公開されており、基本的にはこちらをご覧いただければ使い方はわかるようになっています。ガジェットの種類によっては一時的に企業アプリを使用する等の動作が必要なようですが、Bipは特にそういった動作は要らず、 GadgetBridge アプリからペアリングするだけで使用できました。
利点
スマートウォッチの使い方は人それぞれだとは思いますが、私の用途範囲ではありますが、企業のアプリを使っている時と比べても遜色ない使いごごちでした。
例えば、スマホから通知を受け取る、睡眠時間を測る、手元でタイマーをセットする……といった基本的な操作は網羅されています。
Bipには天気情報を取得・表示する機能があるのですが、これは別アプリ(QuickWeather)を入れることで解決しました。ただし、このアプリには別途 OpenWeather API を取得しておく必要はあります。
また、Bipは有志が作成した文字盤がネット上で公開されているのですが、これも GadgetBridge からファイルをインストールすることで反映できました。私のお気に入りは C○SIO 風ウォッチフェイスです(以前はチプカシ派だったため)。
欠点
欠点(でもあり利点)は、まずクラウドによる管理や同期が取れないことです。Zepp社のアプリでは独自のアカウントで管理がされているほか、Google Fitへの同期機能もありました。ただ、むやみに個人情報を渡したくない人にとっては利点ではあります。
その他サードパーティアプリについて
Bip(というか Amazfit や Mi Band系スマートウォッチ)はサードパーティアプリが比較的豊富で、Google Play ストアにも「Notify for Amazfit & Zepp」や「Tools & Amazfit」などの代替アプリがあります。私はどちらも課金して使ったことがあり、特に前者はZepp社アプリよりもきめ細かいカスタマイズが可能でした。
特に、Bipを使う上で悩ましいのがフォントの問題です。Bipが日本語に対応する以前、サードパーティアプリを使ってビットマップフォント(16x16!)をBipに入れることで、日本語表示を行う試みがありました。
その後公式で日本語対応がされたものの、そのフォントが「水」と「木」がほとんど同じなど癖の強いフォントであり、同時に公式アプリと同期すると純正フォントに上書きされてしまうようになってしまいました。
この件についてはサードパーティアプリを使うことで回避され、それは GadgetBridge も同様ではあるのですが、GadgetBridge ではカスタムしたフォントを入れることができなかったため一旦「Notify」で入れて使っています。
未来へ
Bip は今は販売されていないものの公式アプリでサポートがされているため、わざわざ別のアプリを使う必要はないのかも知れません。ただ、ユーザとしては自分の用途や主義に合わせてアプリを選べた方が幸せではないでしょうか。
明日の記事は @Shunya-Otsuki さんです。