はじめに
2017年の Advent Calendar を書き終えたあたり、私は弊社オフィスから歩いて数分のアキバのジャンク通りをうろついていた。大学時代から愛用していた ThinkPad X220i の調子が悪くなったため、代わりになるノートパソコン――できれば ThinkPad のモバイルがいい――を求めて。
その結果、
状態のいい ThinkPad X61 を1,800円で買っていた。
はじめまして。こちらは ACCESS Advent Calendar 14 日目の記事です。出身は東北会津、アイコンも赤べこちゃんな @aRyoKuroda と申します。
その後なんだかんだで1年間使ったので、当時を思い出しがてら紹介します。
スペック
ThinkPad X61 の発売年は2007年、購入時点ですでに10年前の端末です。
部品 | スペック |
---|---|
CPU | Core 2 Duo T7500 |
画面解像度 | 1024 x 768 |
メモリ最大容量 | 4GB |
無線LAN | IEEE802.11 a/g/n |
その他 | Bluetooth, USB2.0 x 3, SDカードスロット |
メモリが最大 4GB と厳しいですが、 Linux を採用してなんとかします。
方針
X61を整備するに当たり、なるべく費用はかけない縛りを追加しました。そもそも、性能のいいパソコンを買いたいならもっと新しいやつを買えばよく、中途半端にこだわるくらいならもう割り切って使おう、という考えです。
調達部品
パーツ | スペック | 値段 |
---|---|---|
本体 | 1,800円 | |
ACアダプタ | 純正(中古) | 500円 |
メモリ | 2GBx2(中古) | 3,000円 |
SSD | 64GB(中古) | 2,000円 |
バッテリー | 互換 | 3,500円 |
計 | 10,800円 |
調達した部品のうち、互換バッテリーのみはネットで入手しました。
また、SSDは当時高価だったため中古品を狙いましたが、今では新品が120GBで3,000円しないので、今組むならこっちのほうがいいと思います。
下準備
SSD の性能を十分につかうためには、BIOSを改造版に更新する必要があります。
Thinkpad X61のSSD化とSATA-II 3.0Gbps化 / kghr IT備忘録
OS は個人的趣味で Arch Linux を採用。後にクリーンインストールした際には Manjaro Linux 日本語版を入れました。
ちなみに背面のリンゴの跡は、メラニンスポンジでいい感じに消えてくれます。ピーチスキンも復活する。
ThinkPadのピーチスキンを一発で蘇らせる技 | ニトなび
使い心地
起動
SSD を使っているためかストレスを感じない速さ。この点はAndroidに勝っていると思います。
操作
デスクトップは LXQt を採用しました。
ブラウザ(Chrome/Firefox)とShellいじりが主目的であればレスポンスは悪くありません。しかし2018年において1024x768の解像度は狭い。Google 検索結果ですら見切れてしまう。
ブラウザゲーなら艦これも起動できます。が、Androidのほうがまだマシに思えるくらいには遅い。
画面の(物理的な大きさ)とキーボードの快適さ、このあたりはスマホにはない利点ですね。
騒音・熱
静かな部屋では気になる程度のファン音。あと、SSDなので多少はマシですが熱くなります。パームレストもほんのり熱くなっていきますし、あぐらの上に乗せていると、脚の血管が暖められて体中がほてるような……。気になるようならファンごと交換ですが、割と手がかかるようです。
指紋認証
私の買った X61 には指紋センサーがついています。設定するとパスワード認証を指紋で行えますが、指をスライドさせるタイプなのでタイミングがシビア。3回に1回しか成功しないので使わなくなってしまいました。
未来へ
ThinkPad の利点は保守部品が手に入りやすいことにあります。この先キーボードがダメになってもまあなんとかなるだろうという安心感があるのは心強い。
それに、たとえダメになったりスペック不足を感じてしまっても、そこは1万円で組んだ環境なので、割り切りも比較的しやすい。遊べるおもちゃくらいに考えてみてはいかがでしょうか?
明日は @bols_blue さんの記事です。乞うご期待!
でも、つぎは最低でも X201〜X230 あたりがいいかなぁ…