注意
※ 多分、もうちょっと効率的な方法があると思う (よってタイトルに "取り急ぎ")
※ Linux Mint (21.1 Vera 64bit) 上で動作確認、他環境では動作未検証
手順
Python を自力でビルドし、仮想環境を構築し、そこを環境とします。仮想環境を作ることで、環境を汚さない上に、無理やり pip が使える環境を用意する、という算段です。
1.必要なバージョンの Python をビルド
とりあえず、手元で動いたコマンドを載せておきます。詳しいビルド手順は、公式リファレンスを参照してください。
# 先にソースをダウンロード・展開し、カレントを移しておく
mkdir build
cd build
../configure --enable-optimization
make -j5
※ ここで、sudo make install
は不要です。
make
のオプション -j5
は、並列タスクの最大数指定です。フルパワーで動かすには、CPU スレッド数+1を指定すると良いとされています。
2. 得られた実行ファイルから仮想環境作成
# ホームに pytest ディレクトリを作り、そこに環境を作るとする
mkdir ~/pytest
./python -m venv ~/pytest/.venv
cd ~/pytest
3. 必要なパッケージなどをインストール
./.venv/bin/pip install <required-packages>
4. あとは任意のコードを実行
./.venv/bin/python </path/to/any_code.py>
余談
Python 3.9 以降について・・・
-
list
の要素の型アノテーションlist[int]
がビルトインサポート - それ以前 (3.8.X) は
typing.List
でサポート -
typing.List
は 3.9 リリースの 5年後に廃止予定
というような理由があって、3.8 以前と 3.9 以降それぞれの環境で検証したいことがあり、今回の記事作成に至りました。
当初、apt をなんやかんややってと考えていたのですが、頓挫してこの方法に至りました。自力ビルドなのでちょっと手間・・・ではありますが、環境を汚す心配が全くないのが長所です。