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JavaScript の async/await の動きを自分なりに図にしてみた (返り値を得られるまで)

Last updated at Posted at 2023-08-05

おことわり

JavaScript の非同期処理をようやく理解できた時の、僕の初心者目線をほぼそのまま綴っています。あくまでも僕の体感的解釈の話であり、実際の動作を説明したものではありません。正確さに欠ける表現があるかもしれません。

async 関数を実行すると

何か返り値のある async 関数を実行したとします。

async function any_f() {
  // any sub process
  return "any_value";
}

window.addEventListener("load", async function() {
  // any main process
  any_f();
});

window.addEventListener("load", ...); というのは、簡単に言うと「ドキュメントのロードが終わってからこの処理をする」という命令になります。

ここでは「C で言う main 関数的なもの」と思ってもらえれば差し支えないです。

async-1.png

このとき、main 部分と sub 部分が並列 (※) して進みます。

(※) ここで「並列に動作 = マルチスレッド」ではありません。ブラウザの JavaScript (ECMAScript) は、通常は一度に 1つのタスクしか実行しません (つまりマルチスレッドでない)。

一定の時間単位で、動作中の複数タスク (上図で言う main/sub) の処理を切り替えて進めているため、並列に動作しているように振る舞います。

次に、async 関数の返り値を受け取ってみましょう。

async function any_f() {
  // any sub process
  return "any_value";
}

window.addEventListener("load", async function() {
  // any main process
- any_f();
+ let f_value = any_f();
+ console.log(f_value);
});

result-1.png

おっと、async でない普通の関数 (同期関数) と違い、返り値そのままでなく Promise というオブジェクトが得られました。

async-2.png

そう、非同期関数は、先ほど書いた通り完了を待たずに並列に走るもの (仕組み) です。なので、関数を実行した瞬間では、まだ返り値 (結果) が確定していません (上サンプルでは固定値ですが)。そこで代わりに得られたのが Promise オブジェクトです。

さて、この Promise とは何者でしょうか。また、どうすれば返り値が得られるでしょうか。

await の意味と作用

ここで、説明は後でするとして await という命令が登場します。

async function any_f() {
  // any sub process
  return "any_value";
}

window.addEventListener("load", async function() {
  // any main process
- let f_value = any_f();
+ let f_value = await any_f();
  console.log(f_value);
});

result-2.png

返り値が得られました。何が起こったのでしょう?

僕の中でのイメージはこうです。

async-3.png

async 関数が実行されたとき、Promise オブジェクトが生成されました。この Promise という箱の中で、async 関数で書いた処理が進められます。

Promiseawait すると、Promise から結果 (返り値) を得ようと試みます。このとき、まだ結果が確定していなければ、確定するまで呼び出し元は処理を止めます。

これが await 命令の意味です。

何かしながら待つ

(2023/08/08 追記)

上の例では、普通の同期関数と変わりありません。非同期の特徴を活かす「何かしながら待つ」をやってみましょう。

非同期の特徴というより、「何かしながら待つ」ために作られた仕組みが非同期処理という方が正確。

async function any_f() {
  // any sub process
  return "any_value";
}

window.addEventListener("load", async function() {
  let f_promise = any_f();

  // any main process
  console.log("any of main");

  let f_value = await f_promise;
  console.log(f_value);
});

async-4.png

まず f_promisePromise オブジェクトを格納しています。Promise オブジェクトが生成された時点から、中で処理は進められています。

その処理をさせている一方で、何らかの別の処理 // any main process を片付けます。

さて、あとは f_promise の完了を待って、値を取り出します。これで「何かしながら待つ」ができました。

付録 - async 関数と Promise

以下のコードは等価です。

async function any_f() {
  // any sub process
  return "any_value";
}

let promise = any_f();
function any_f() {
  return new Promise(resolve => {
    // any sub process
    resolve("any_value");
  });
}

let promise = any_f();

async 関数から Promise オブジェクトが生成される」というより、「Promise をより簡潔に書けるようにしたのが async 関数」という方が正確です。

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