はじめに
本記事では、AWSおよび生成AI初学者が、Amazon Bedrockを活用した社内検索システムの事例を紹介します。
なぜ書いたか
個人的にAWSの生成AI技術で社内検索システムをどう実現するのか気になっていたため、調査しました。
対象読者
- AWSの生成AI技術で何ができるのか知りたい方
- 生成AIを利用した社内検索システムの事例を知りたい方
Amazon Bedrockとは
Amazonが提供するAIの基盤モデル(Fundation models、FM)を利用可能なサービスです。様々なモデルの中から、自分たちが利用したいケースに応じたものを選択し利用できます。
(ご参考)
Amazon Bedrockを利用した社内検索システムの事例紹介
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高度な質問検索機能の早期開発
まずご紹介するのは、Amazon BedrockとAmazon OpenSearch Serviceという機能を活用して質問検索機能を開発した事例です。
本事例では、既に導入済のOpenSearchの検索システムに、クエリと文書の意味的な類似性に基づく検索を可能とするベクトル検索技術を取り入れることで、利用者の検索体験の向上を目指しています。
また、1ヶ月という短い期間で検証を行っています。(詳細は以下をご参照ください)
(ご参考)
※ベクトル検索とは
与えられたデータ(テキスト、画像など)を数値化し、その中から類似するデータを見つける技術です。
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社内業務をアシストするAI環境の構築
続いてご紹介するのは、Amazon BedrockとAmazon Kendraという機能を活用してチャットボットを構築した事例です。
構築したチャットボットは、ユーザーからの質問に対して、社内に点在する複数のドキュメントをふまえて回答を作成するものです。
本事例では、生成AIと社内データの連携により、社内問い合わせに対して70%超のヘルプデスク回答満足度を実現しています。(詳細は以下をご参照ください)
事例で活用されていたサービスについて
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Amazon OpenSearch Service
コミュニティ主導・Apache 2.0 ライセンスのオープンソース検索・分析スイートです。
データストア、検索エンジンの OpenSearch、可視化、UIツールの OpenSearch Dashboardsから構成されています。
本サービスを活用することで、例えば社内データの中から最適な製品、サービス、ドキュメント、回答を素早く発見する全文検索が可能になります。(ご参考)
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Amazon Kendra
こちらも全文検索などが可能な機能です。AWS内外のデータソースのドキュメントを取り込むことができます。他にも、ドキュメントの権限管理なども可能です。(ご参考)
おわりに
今回はAmazon Bedrockを使用した社内検索システムの事例を紹介しました。
社内検索システムの導入を検討中の皆様の参考になれば幸いです。
個人的な感想として、検索に利用できるサービスが複数あると知れたため、ケースに応じて最適な構成を考えられるようになりたいと思います。