この本を読んだ理由
最近、仕事の傾向としてマネージメント業務が主になっている。いくつかのプロジェクトを経験してきたが、その中でも、困難にぶち当たった時に険悪な雰囲気の中でなんとか乗り越えたプロジェクトもあれば、困難を皆で楽しんでいるプロジェクトも経験してきた。果たしてこれらの違いはどこから来ているのであろうか。といった疑問を本書は解決してくれそうだったので手を取ってみた。アウトプットは自分の役に立つと思って内容をまとめておく。
1章. チームの困難と不確実性の科学
「困難」の定義:個人やチームの存在価値・信念・目標達成を脅かすストレス要因
例)
・目標が達成できない
・自分の存在価値や信念が脅かされている
・ストレスフルな感情を生み出す要因
急性的な困難
困難の中には予測しない角度から突如出現する困難もある。これを「急性的な困難」と言う。(本書での定義)
例)パンデミック、大地震などの自然災害
慢性的な困難
じわじわと我々の存在価値・信念・目標達成を脅かすストレス要因となり続ける困難を「慢性的な困難」と言う。(本書での定義)
例)米国のEU離脱や米中対立の激化
チームが乗り越えるべき困難はこの急性的な困難と慢性的な困難に大別される。
また困難の種類も外的と内的に分けることができる
チーム内部の慢性的な困難は他のあらゆる困難の元凶となるため、注意が必要
困難は不確実性を持つことで厄介さを増す仕組みである
本書において不確実性の指すところはVUCAである
VUCAとは?
- Volatility(変動性):外部環境の変化が激しく不安定であることで、先行きが不透明な状況であること。対処においては俊敏性が重要
- Uncertainty(不確実性):ある出来事によって変化や困りごとが生じるのか分からないこと。対処には情報収集が重要
- Complexity(複雑性):多くの要素が相互に関連している状況のこと。対処には構造改革が重要
- Ambiguity(曖昧性):前例がないことを扱う事で、うまくいくか分からない状況のこと。対処には実験が重要
不確実性の本質は未来のわからなさと現在のわからなさに大別される。
この2つのわからなさが重なるとどうすればいいのかわからない状態となり「ストレス感情」が生まれる。
先行きが見えない不安定な状態において、努力しても報われるか分からない外部環境に晒され続けることで我々は外部環境に適用することに必死になってしまい、「自分は何がしたいのか」という根源的欲求から目を背けてしまう。
2章. 困難を乗り越えるチームレジリエンス
レジリエンスとは何か?
本書では以下の2つの意味の捉え方をしている
- 能力:困難な状況からの回復に役立つ能力
- プロセス:困難な状況から回復するプロセス
これらをまとめて本書ではレジリエンスを「危機的な困難に直面した際に立ち直り、回復する為の能力やプロセス」と定義している。
レジリエンスの4パターン
- 挫折:精神的に折れてしまい、仕事に取り組めなくなった状態
- 負傷:再び仕事に取り組めるが、精神的・機能的に支障が残った状態
- 回復:以前の精神的・機能的なレベルまで戻ることができた状態
- 成長:以前より、精神的・機能的に高いレベルまで成長できた状態
レジリエンスとは回復だけを指すのではなく、困難を契機とした成長を含む概念をいう。
本書が定義するチームレジリエンス
チームが困難から回復したり、成長したりする為の能力やプロセス
レジリエンスの種類
ひと事でレジリエンスといってもその種類は3種類存在する
以下はよくあるレジリエンスに対する誤解の例である
1. 個人レジリエンスが高いチームはチームレジリエンスも高い
- 誤解の理由1:レジリエンスの高い個人は困難に直面した際にチームよりも自身を守る行動に出やすい
- 誤解の理由2:問題解決の対応が特定の個人に固定化される(属人化)
- 誤解の理由3:他社の知恵を使わない
2. 回復に向けて行うことは個人の場合でもチームの場合でも同じだ
- 誤解の理由1:チームで困難を乗り越える場合においては、メンバーによって困難の解釈が異なるため
3. できる社員が多い組織なら、チームレジリエンスは必要ない
- 誤解の理由1:働き方のスタイルが個人の成果からチームの成果に変化しつつあるから
- 誤解の理由2:強いチームを作ることが組織の成果を上げる上で重要になってくるから
チームレジリエンスを高める3つのステップ
1. 課題を定めて対処する
- 今起きている問題を整理して「課題」をを定義する
- 期限、担当、進め方を整理して課題解決を推進する
- チーム内でストレスケアを実施し、ポジティブな雰囲気をつくる
2. 困難から学ぶ
- 困難を乗り越えた課程を振り返って整理し、再現可能な状態にまでもっていく
3. 被害を最小化する
- 困難が顕在化する前に困難の種を発見し事前に対策を練る
"守り"主体のチームは「被害の最小化」が求められ、"攻め"が主体のチームは「対処」が求められる
上記の3つのステップを踏む為にはチーム基礎力を備える必要がある
チーム基礎力とは?
- チームの一体感
- チームのメンバーが一つの目標に向かってまとまっている状態
- 心理的安全性
- 対人関係におけるリスクを負ってでも安全であるという信念がチームで共有されている状態
- より良い困難の乗り越え方を忌憚なく意見できる雰囲気
- 適度な自信
- 個人ができると感じるものではなく「このチームならやれる」という自信
- 状況に適応する力
- たとえ状況が変わってもメンバーが自発的に行動するなど「状況適応力」が備わっている
- ポジティブな風土
- 困難に直面した際に不安な雰囲気がチームに蔓延してしまう事があるが、ポジティブな雰囲気を備えることでストレスを和らげ前向きな気持ちを育むことができる
チーム基礎力を高めるには?
チーム一体感の高め方
1. 「チームの目標を〝ストーリー〟として腹落ちさせる」
→チームメンバーに同じ方向を見させる
人間は到達すべき目標だけ掲示されても動機付けされない
その目標が何のため(Why)に存在していて、どのように(How)進むのか明確でないと意味を納得しない
2. メンバー間で「個性」や「感情」を共有する
個性とはその人の"弱み"と"強み"を指す
良いチームとはお互いの"強み"を頼りに"弱み"をフォローしあえるチーム
- 個性を共有する工夫:リーダーが率先して自己開示する
- 感情を共有する工夫:コミュニケーションツールで顔文字を利用する、イベントなどはオフラインで開催する
心理的安全性の高め方
1. リーダーがメンバーにとって身近な存在であろうとすること
- メンバーとの雑談の機会を増やす
- 相談によく乗るようにする
- 自身のマネジメントの課題や反省点を自己開示する
2. メンバーにネガティブな意見も求める
- リーダーがネガティブな意見を必要としていることを表明する
- 声をあげた者を褒め称える
- チームの問題や改善点を指摘することを当たり前にしてしまう
適度な自信の高め方
1. 自分たちと似た他のチームの成功例を見聞きする
状況に適応する力の高め方
1. 日頃からメンバーが主体的に動けるように工夫する
- メンバーに対して自分で判断して進められる仕事をアサインする
ポジティブな風土の高め方
1. 以前より進歩した部分に焦点をあてて褒める
2. 前向きな声かけとユーモアを交える
3章. レジリエントなチームは課題を定めて対処する
チームで困難な課題を乗り越えるのが難しい理由とは?
1. 困難を解決可能な課題に落とし込めていない
- 問題を整理して課題を定義しなければならない
- メンバー間で抱えている困難の捉え方を共有して同じ方向を向くこと
2. プロジェクトとして取り組むことができていない
- プロジェクトとは期限のある特定の目的を持った業務
- 期限や役割を決めて分担しなければ意味がない
3. チーム内でストレスが溜まっている
- 困難な課題に取り組む際にはチーム内にストレスが溜まりがち
- チームのストレスケアをすることでパフォーマンスを落とさないようにする
困難を解決可能な課題に具現化するには?
1. 「問題」と「課題」を切り分ける
- 問題:チームにとって達成したい目標がありながらも、到達の方法や道筋がわからない、試みてもうまくいかない状況
- 課題:チームメンバー間で「本当に解決すべき課題」として合意された課題
チームが最初にやるべきことは問題に対処することではなく、課題を定義すること
2. チームの目標を「3階層」で整理する
- 正しく課題を設定する為には目標を以下の3階層で整理することが大事
3. 解決に必要なのは「専門性」か「チームの変化」か吟味する
ロナルド・A・ハイフェッツが整理した以下2つの課題のどちらに当てはまるのかを検討する
- 技術的課題(technical problem):解決策が定義可能で原因を特定できれば知識や技術で解決可能な課題
- 適応課題(adaptive challenge):問題の当事者が自分の見方や関係性を変えながら状況に適応しなければ解決できない課題
4. 問題を「緩和課題」と「根治課題」に分解する
- 緩和課題:困難にいち早く着手することで、ストレスフルな状況を多少軽減し、大きなリスクに繋がらないようにケアする為の課題
- 根治課題:問題の本質を見抜いて、困難を根本的に解決する為の課題設定
5. 目標そのものを変える
困難が発生する以前に立てた目標は現在も正しいとは限らない。
物事を捉える枠組みを変えて、全く違う視点から考え直すことをリフレーミングと言う。
課題の整理から見る4つのレジリエンス戦略
1. 困難な状況に素早く対処するのか?
- 短くて数日、長くて1か月を指す
2. 困難な状況にゆっくり対処するのか?
- 最低1カ月、長くて数年
3. 機会を生かすのか?
- 困難を機に更に高いパフォーマンスを発揮することを目指す戦略
4. ストレスをあしらうのか?
- 困難が生じる前と同じ状態に戻す戦略
メンバー間で課題を共有するには?
メンバー間で見える景色を共有する
1. チームに対話癖をつける
【コミュニケーションの種類】
- 雑談:自由な雰囲気の中で行われる情報のやり取り
- 討論:どちらの意見の立場が正しかを決める話し合い
- 議論:合意形成や意思決定の為の納得解を決める話し合い
- 対話:自由な雰囲気の中で相互理解を深め、共通認識をつくる話し合い
この中でも対話はレジリエンスに強いチームを作るうえでの重要なコミュニケーション様式である。
しかしながら、対話には時間と労力を必要とするため、平時からチーム内に対話癖をつけて習慣化しておくことが大事。
2. 問題に加担していないかチェックする
チーム内において発生しやすいのは、問題に対する他責思考である。
例えば、満員電車にイラついている人は満員電車の原因の一つとして自分の存在があるにも関わらず、他人が乗車していることで電車が込み合っていると他人に責任をなすりつけている。
チーム内の課題もこれと同じで、問題が起きた際に自分の責任ではないと、放置するのではなく全員が自分自信も問題に加担している可能性を受け入れてどうすればこの課題を解決できるのかを考えることが大事。
プロジェクト化して課題解決に取り組む
困難を課題にまで落とし込むことができれば解決まであと一歩ではあるが、緊急度の低い困難については後回しにされがちで、放置した結果大きな問題になってしまうことも往々にしてある。
-
パターン1: 人任せ
何が課題か定義が完了した後に、誰が責任をもってその課題を対応するのか明確になっていない。
例えば、バレーボールでお互いボールを拾いにいってお見合いになってしまいボールを落としてしまう。 -
パターン2: 無計画
いつまでに何を誰がするのかが明確に決まっていない。
これらの課題を解決するには「プロジェクト化」することが重要
- 目標、期限、分担を決めて進捗を管理する
プロジェクト=ある目的を達成する為に有効性のある業務
プロジェクト化における重要な4つのポイント
1. 明確な達成目標を定める
2. 期限を決めて計画を立てる
3. 役割分担を決める
4. 定期的に進捗確認のミーティングを行う - ウォーターフォールまたはアジャイルなどの有効な方法を選ぶ
本書においては以下の分類をするとよいと定義している。
技術的課題:ウォーターフォール形式
→プロジェクト開始時の計画を元に上から下に順番で工程を進める方式
適応課題:アジャイル形式
→短いスパンで仮説と検証を繰り返しながら進める方式 - 過去の成功パターンは意識的に捨てる
周りの状況が変わった際に、過去の成功パターンに囚われていては何もできないため。
一人で検討すると、どうしても過去の成功事例に囚われがちになってしまうため、自分と考えが異なる他社と一緒に考えて、その方法が本当に有効か検討してみることが大事。
自分の考えでプロジェクトを進行した場合のシミュレーションをしてみることも大事。
チームビルディング
【チームビルディングのコツ】
- ピンチな時ほどビジョンを示す
困難に直面した時ほど、頑張る理由が必要になる
乱用すると慣れてしまうので、短期的に使用頻度は少なく使うことが大事 - メンバー間で助け合えるようにする
【メンバー間の助け合いのコツ】
2.1. 個々の仕事の状況について共有する
2.2. 助けを求める時間を作る
2.3. 助けてくれた人が損をしない仕組みをつくる
→ヘルプした人を表彰する、または受け取った仕事とは別に交換できる仕事は交換するなど、負荷が均等になるような仕組みをつくることが大事 - マネージャーの通常業務を15%減らしておく
【マネージャーの仕事を減らすコツ】
3.1. やらないことを決める
→出なくてもいい会議を減らす
3.2. 部下に仕事の権限の一部を与える
→事務作業の確認は部下にお願いする
ストレスに負けないチームをつくる
チームの困難はメンバーの心身の健康を蝕む
【チームのストレスケアのポイント】
-
メンバーのストレスサインを見逃さない
1.1. 定期ミーティングの場でストレス度合を確認する
1.2. らしくないミスに敏感になる -
ストレスケアのテクニックを広めておく
以下に示すストレスケアのテクニックを活用してみるのもいい。ただしこれらはどれが良いということはない。個々で合ったものを取捨選択すること。
【ストレスコーピングのテクニック】
2.1. 信念:自分の信念や価値観と今の仕事との繋がりを考える。
2.2. 感情:笑ったり、泣いたり、喜怒哀楽を活用してストレスを発散する。
2.3. 社会:友達や家族に愚痴を言ってストレスを発散する。
2.4. 想像:楽しいことを想像してストレスを発散する。誰もいない大自然の中でリラックスしている光景を思い浮かべるなど。
2.5. 認知:問題解決に向けて行動すること。仕事量が多い時に上司に相談して仕事を減らしてもらうなど。
2.6. 身体:身体を使ったストレスケア。運動やヨガ、飲酒、グルメなど。
4章. レジリエントなチームは困難から学ぶ
同じ轍を踏まないために困難から学ぶ
困難から学ぶことは以下の2つの要素からなる
- 困難を振り返ること
困難を振り返る際に以下の3パターンに大別される
-
責任者断罪型
困難の責任を誰かに押し付けて終わり。
最もやってはならない最悪の手段。 -
仲良しサークル型
困難を乗り越えたことで結束力は高まるが、教訓の獲得を軽視する。
成功した半面、振り返りを軽視する傾向がある為、振り返りをしっかりすることが大事。 -
チームレジリエンス型
上記2パターンの悪い部分も含めて包括的に網羅できているパターン
【振り返りポイント】
3.1. 目的を掲示する
3.2. よかった点を振り返る
よかった点がないと感じる場合は最悪のケースを想定した場合、どうして今回はそのケースを回避できたのかを考えてみるとよい。
チーム内で感謝の習慣をつくる。
3.3. 別のアプローチをしていたらどうなったか考える
3.4. 前提を疑う-対処ではなく仕組みから変える
今までのやり方をベースにしながら新たな手法を試すシングルループ学習では環境の変化に対応しきれない。戦略を立てる際の前提から疑って、戦略を練り直すダブルループ学習が根本的な問題解決になる場合もある。
3.5. 振り返りを習慣化する
日頃からチーム内で振り返りの習慣をつくる
- 教訓をつくること
再発防止マニュアルを作るだけでは不足しており、チームのルーティーンやメンバーの役割を変化させていくことが求められる
今後に活きる教訓をつくる
【教訓をつくるポイント】
- 目線のズレをマネジメントし、全体方針を決める
以下の軸を参考に教訓化する内容を選定する
- 次に同じような困難に遭遇するのを防ぐ
- 費用対効果が大きい
- 役割分担を見直し、困難を乗り越える
誰が何を担当するかを変更すれば、目標や行動の見直しだけでは解決が難しいこともうまく乗り越えられる。 - 教訓を日々の習慣に落とし込む
3.1. 定例会議の中に組み込む
3.2. チーム内のルールや行動指針に落とし込む - 教訓を「痛み」とセットで語り継ぐ
困難から時間が経過すると痛みも忘れ去られてしまう。
教訓だけでなく、その原因となった困難と、被害についても共有することが大切。 - 知識共有の方法にこだわる
5. レジリエントなチームは被害を最小化する
被害を最小化する為の対策
- 早期発見
困難の予兆にいち早く気が付くこと - 事前対策
困難が発生した場合の対処の仕方について、事前に想定しておくこと
困難を早期に発見するポイント
- 流行り病から学ぶ
チームに1人「流行り病」のリサーチ係を設け、情報収集を任せる
リサーチテンプレートの例
〈チームのビジネスを取り巻く環境の変化について報告する場合〉
・どのような変化が起きているのか
・その変化により起こり得るチームの困難と生じ得る被害
・取り得る解決策
- チーム内部の困難のサインを察知する
- スケジュールの遅れ
- ペルスサーベイの値
全ての困難を避けることによる弊害
リスクを避けてばかりいると以下のような弊害も出てくる可能性がある。
- リスクばかり気にしていると新規事業に投資できなくなる
- 若手の挑戦が抑制されてしまう
- 人間関係のリスクを緩和した結果職場がぬるま湯化する
その為、ある程度のリスクは許容してまずはやってみることが大事、その上で問題が発生した場合の撤退ラインを決めておく。
例)サイバーエージェントにおいては新規事業において、リリース後4カ月の時点でコミュニティの場合は月間300万PV、ゲームの場合は月間1000万円を超えない限り撤退するといったラインを決めているとのこと。
困難に備えて事前対策する
【事前対策のポイント】
- 避難訓練で持病に備える
-
持病を特定する
→過去にチームのパフォーマンスが落ちた時期はいつか? -
持病の原因を探る
→そのとき、どのような被害がチームに生じたか? -
持病の対策を練る
→チームが二度と経験したくない困難や失敗は何か?
【避難訓練のコツ】
- できるだけリアルな訓練をする
Authenticity(真正性)を重要視する
真正性=本物のような状況
訓練においてもなるべく本番の状況をできるだけ再現することが大事
経験学習においては具体的経験→内省的観察→抽象的概念化→能動的実験のサイクルを回すことが大事
・具体的経験:何かしらの経験をすること(避難訓練を行う)
・内省的観察:経験を振り返り、やり方を見直すこと(避難訓練をしてみて、改善できそうな点を考える)
・抽象的概念化: 過去の経験にもとづいて、次はこうしたらうまくいくのではないかという仮説を立てたり、
自分なりのノウハウに落とし込んだりすること(次の避難訓練をよりよく機能させるため仮説をつくる)
・能動的実験:抽象的概念化で立てたノウハウを実際に試してみること(次の訓練や実際に困難が生じた時に生かす)
- 誰か一人に対処を任せないデザインにする
- 通常業務を手順化する
→通常業務時間は中々つくれないので、時間ができた時に作っておく
定型業務:普段実施している内容を書き起こし、体裁を整える
非定型業務:仕事のフレームワークを書き起こし、最後は他のメンバーに確認してもらう - いざという時に頼れる「外部専門家リスト」を作成
頼れる内容と連絡可能な時間も明記しておく、また定期的に連絡を取る
感想
チームレジリエンスについていろいろなノウハウが本書では掲示されている。
確かに、成功したプロジェクトに当てはまる部分もあるし、逆にあまり良く進まなかったプロジェクトはどういったところが悪かったのが、本書を参考に振り返るきっかけとなった。
本書以外にもレジリエンスについて記載している本はあるので、こういったマネジメントのフレームワークは活用していきたいと思う。