はじめに
さて、そろそろ年1回のアップグレードの季節(春バージョン)ですが、この時期になるとここ1~2年でServiceNowさんから「OOTB差分リスト」というものが展開されているのをご存知でしょうか。
詳しくは以下のコミュニティブログに記載されているので割愛しますが、日本語の翻訳の改善と、アップグレードに伴うOOTBの翻訳の変更をリスト化してくれています。
ServiceNow 製品に関する日本語の用語改善
※実際のリストの参照方法やリストそのもののダウンロードには、NowSupportのIDが必要なようです。
アップグレードのタスクをやる方ならおそらく持っているはずなので、皆さん見られると思いますが、一応注釈として記載します。
ServiceNowに限らず、SaaS製品を使っていくうえで、アップグレードがあり、製品に合わせていくという考え方は必要ですが、公式からのこういう情報は有効活用してユーザーの混乱が無いようにしていきたいものです。
実際にYokohama版を見てみよう
「バージョン1つ飛ばし」でアップグレードする方が多いのかなと思い、Washington→YokohamaのOOTB差分リストをサンプルで見てみようと思います。
ダウンロードするとわかりますが、リストはサイズも大きくレコード量も膨大なので、私が見てるポイントに絞って記載します。
本記事ではsys_documentationテーブルを例にOOTB差分リストを見てみます。
[comp_sys_documentation.xlsb]
このテーブルに限らず、他のリストを見るときも最初はコアな部分、
例えば「sys_」から始まるものとかを中心にざっと見ます。
その後、同じ前→後の変化をしてるものが複数あると、
「今回はこの言葉がこう変わるんだな」みたいな傾向がつかめるので、
自分やユーザーの業務に近そうな部分を効率よく確認できると思います。
ざっと見ることで今回どういった傾向がありそうかの感覚をつかむと、残りのテーブルも見やすくなってきます。
※リストのヘッダー色はわかりやすいように変えています
preUpgradeInstance:アップグレード前
postUpgradeInstance:アップグレード後
2)「ステータス」が「状況」に
(preUpgradeInstanceの値が空だったのですがtaskテーブルを眺めてて気づきました)
といった感じで、普段目にしそうなものも変わってたりします。
ちょっとした変化ですが、作り上げているシステムであればあるほど、その部分を使った説明の手順書や、KB記事があったりするので、地味~に影響があることも。
今回紹介したsys_documentationテーブルのほかに、テーブル単位だとsys_choice、sys_translated、sys_translated_text、sys_ui_messageの情報、あとはフィルターナビゲーターの翻訳情報も展開されています。
(2025/03/17時点)
OOTB差分リスト活用のすゝめ
実際、私の個人的な経験としては、このリストを見ることで差分を検知し、ユーザーマニュアルに記載の文章とキャプチャを修正する必要があることに気づきました。
ベンダーはある程度開発側が「ああ、ここ変わったのね。はいはい~」のノリとか、実際の開発チーム同士で「アップグレードに伴う変更だろうね。機能影響はないよね、」で全然良いときもあると思うのですが、突然のユーザー側から「ちょっと!ここマニュアル(画面)と違うんだけど!」なんて問い合わせは減らしたいものです。
たかが1文字、されど1文字事前に気づくか気づかないかで、そのあとの問合せ工数やめんどくさい気持ちになる確率は変わってくると思います。
経験上日本の公共系に近いユーザーは、「正しい情報>情報が無い状態>間違った情報」の傾向にあるとみてます。インターネット上に間違った情報があるくらいなら、無い方がマシとまで言われたこともあります。
おそらく、情報が無ければ誤った状態で何か行動することはないが、誤った状態で操作されると後続影響が大きかったりするので、「指示通りにいかないのであれば止まれ」が教育されていれば、誤った情報のままの事故は防げるからかなぁと思っています。
翻訳なので、表示名レベルの変更がほとんどでシステムの内部的な動きに影響を与える確率は極めて低いのかなと推察しますが、ユーザーの使いやすさや満足度、製品を扱う者として差分情報を取得し、アンテナを張るという意識は常々したいものです。
実際に私もアップグレードのたびにすべてをくまなくチェックしているわけではないです。今回紹介した通り、ポイントを絞って確認しています。(物量的にたぶん目検は無理、おそらくほとんどの方は、テーブルカラムの比較とかをしてるんじゃないかなぁと。)ただ、こういった情報がオフィシャルに出ているので、使えるものは使っていきましょう!
以上