はじめまして.IT初心者のぬまっちです.拙著ではありますが,IT経験歴1年ちょっとの私がAWSアソシエイト3種に1ヶ月程度で合格した体験記を書きました.
これからAWS資格勉強を始める方,IT苦手だけど資格を取らなければならない方のお役に少しでも立つことができたなら幸いです.
はじめに
前提
タイトルで「IT初心者」と述べました.どのくらい初心者かと言うと,
- IT歴:1年程度
- Java歴:1年程度
- AWS歴:6ヶ月程度
といった感じです.AWSについては6ヶ月と書いていますが,資格勉強前の経験はVPC構築+EC2構築をしたことがある程度でした.(仕事でPOC用にAPサーバを作った程度)
そもそもの話で,新卒で現在の会社(IT)に入社したのですが,大学院では紙とペンだけで物理学の研究をしていました.というのも,機械が苦手・PCが苦手・プログラミング嫌々症候群だったからです.
つまるところ,今の会社に入るまで,ITなるものに文字通りノータッチで生きてきたわけです.資格勉強開始時点では,至極当然のように使われるIT専門用語はチンプンカンプンな状態でした.
そんな私が何故AWS資格を取ろうと思ったのか,どのようにして3つのアソシエイト資格をパスしたのか,また,資格を受けてみてどう感じたのかについて述べようと思います.
AWS試験を受けた理由
端的に申しますと,
- 上司から「取って欲しい」と言われたから
- 広い範囲でITの常識を身に着けたかったから
というのが理由です.上司とのF2Fの評価会議で 「プロモーションを推すために客観的に評価できる基準を取って欲しい」 と言われ,じゃあ何かIT系の資格を取ろうかなと.
で,「せっかくだから自分のためになる資格を取りたい」→「どんな資格が良いのかわからん」→「ITに関する幅広い知識を体系的に勉強するには多くのサービスを出しているAWSとかよさそう」となり,AWSのアソシエイト資格を取ることに決めました.
資格勉強について
資格取得時期
私が資格を取得した日程は以下の通りです.
# | 資格名 | 取得時期 |
---|---|---|
1 | Solutions Architect Associate (SAA) | 2019/08/12 |
2 | Developer Associate | 2019/08/25 |
3 | SysOps Administrator Associate | 2019/09/07 |
勉強期間と勉強時間
8月前半から勉強を始めました.
とりあえず1週間半くらい先の日付でぱぱっと資格を申し込み,それから勉強計画を立てました.勉強時間的には結構ギリギリでしたが,先に申し込んだお陰でサボることができなかったので,個人的には先に申し込んでおいてよかったかなと思っています.
勉強時間は,平日は2時間程度,休日は4時間程度です.最初の資格であるSAAを受けるまでにかけた時間はおおよそ20時間程度だったと思います.
勉強方法
事前調査
どんな試験なのか,どうやって勉強すればよいのかも明確でないまま申し込んでしまったので,Google先生に相談しました.
主に以下2つの記事を読んで,出題内容の把握と勉強計画のイメージができました.
評価会議の兼ね合いもあり,あまり時間をかけられなかったので,「あまり実機を触らずに資格を取得できた」という上記2つの記事は大変参考になりました.
「実機を触らない」というのは資格の勉強法としてはあまりよくないかもしれませんが,資格を取ってから触っているのでまあ良しとします.
1. 参考書
まず参考書から入っている方が多かったので,以下の本をKindleで購入し,2日程度で2周しました.AWSが提供するサービスの全体像を掴むことができました.SAA/Developer/SysOpsの資格を受験する前準備としては良い参考書かと思います.
ただ,上記参考書の練習問題では難易度が低めに設定されているため,問題演習は別の教材を利用した方がよいと感じました.
2. Web問題集
参考書でざっくりと体系的に知識を詰め込んだので,後はひたすら演習を行い,わからないサービスや用語が出てきたら逐次調べるスタイルで進めました.
AWS用のWeb問題集には様々な種類がありますが,私が利用したのはWhizlabsという海外のサイトです.
- AWS Certified Solutions Architect Associate
- AWS Certified Developer Associate
- AWS Certified SysOps Administrator Associate
模擬試験と大量の練習問題がついてきます.また,解説にはAWS公式ページへのリンクも掲載されています.
有料かつ英語ですが,日本語のWeb問題集と比較して問題文が正確であり,かつ解説内のリンクが信頼できる(公式サイト)ものだったため,こちらを利用しました.
日本語の問題集として有名なのは以下ですかね.英語は嫌である,という方は以下のサイトを利用するとよいかもしれません.
私はこのWhizlabsの演習にかなりの時間を割きました.
ポジティブな理由としては,これも人によるとは思いますが,私の場合,何かを読んでインプットするより,問題をサクサク解いていった方が頭に残りやすいからです.
ネガティブな理由としては,タイトルにもある通りIT初心者なんですよね.なので,そもそも問題文で利用されているIT用語を知らないといったことが頻繁にあり,逐一調べながら進める必要があったため,結構時間がかかりました.キューとかパイプラインとかも初めて聞きましたし...
資格を受けてみて
受験結果
アソシエイト資格は3つとも無事に一発合格することができました.SAAは800点にギリギリ行かない程度,Developer/SysOpsは800点台後半という結果になりました.
資格の難易度
あくまで私の印象ですが,
Developer > SysOps > Solution Architect
であると感じました.
SAAは,可用性や拡張性の担保をどうするかといった,AWS的な考え方 がわかっていればある程度答えは推測できました.そのため,受験後に「自信を持って回答できた」と感じた問題の割合は7割以上でした.
一方でDeveloperやSysOpsは,関数名やAPI名を問う問題等,純粋な知識問題が多かったことに加え,触ったことのないサービスからの出題が多く,5割程度しか自信を持って回答することができませんでした.
結果だけ見ればSAAよりDeveloper/SysOpsの方が点数は高かったのですが,個人的に納得はできていないですね...
合格した感想
資格を受けて良かったと思うことは2つあります.
- 勉強の過程で,AWSが提供する幅広いサービスについて学ぶことができ,副作用的にその周辺のIT知識を身につけることができた.
- 社内から「AWSの資格を持っている人間」として評価されるようになった.
正直2つ目の理由はどうでもいいのですが,1つ目に関しては非常に良かったです.資格勉強をする前とした後では,仕事での会話,アーキテクチャの検討,作成するドキュメント等々に雲泥の差があると感じています.
資格の勉強で大変だったこと
はい.タイトルにも書きましたし上の章でも書きましたが,ITに関する常識が無い人間としては,この試験勉強は非常に難しかったです.
正直,問題演習の1周目では「わからない用語しかない」という状態でした.AWS用語もそうですが,もっと基本的なIT用語がほぼほぼわからなかったのです.問題を解いている時間よりも用語を調べている時間のほうが多かった気がします.
時間も限られていたので,調べると言っても流し読みや概要を掴むくらいしかできませんでしたが,それでもかなり時間はかかりました.
ただ,大変だった代わりに得たものは非常に大きかったので,AWSの資格を受けてよかったと思います.
今後について
できれば今年中,遅くとも今年度中にProfessionalを2種取りたいと考えています.目指せ,脱IT初心者!
ただ,仕事も立て込んでいるため,無理をしない程度に気長に頑張ります.