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GCPでのアーキテクチャを確定するまでの経緯〜動画ストリーミング編

Last updated at Posted at 2019-07-01

概要

ストリーミングで受信した動画データをどのように扱えば、GCPのメリットを最大限に享受しつつ、コストを抑えた構成にできるか考える。

要件

  • 動画ストリーミングデータをGCPに保存
  • 保存した動画データをPCにダウンロードできるようにフォーマット変換する
  • サーバコスト・運用コストを出来るだけ下げる

アーキテクチャ

はじめ:Compute Engine をメインとした構成

Architecture1

  1. Compute Engine へ 動画をストリーミング送信
  • Compute Engine で MUX してダウンロードファイルに変換
  • Cloud Storage に保存

最終:全てマネージドサービスな構成

Architecture2

  1. App Engine から Cloud Storage バケットの署名付きURLを取得
  • Cloud Storage へ動画をストリーミング送信
  • Cloud Storage のオブジェクト作成イベントで Cloud Pub/Sub 通知送信
  • Cloud Pub/Sub から Cloud Run へ通知
  • Cloud Run で MUX してダウンロードファイルに変換、Cloud Storage のファイル上書き

コストを下げながら効率的な構成にするための試行錯誤の変遷

はじめの構成の Compute Engine 部分をマネージドサービス化する構成を検討する。

1. App Engine SE

まず、GCP の王道、 GAE のスタンダード環境を検討しました。
しかし、動画変換ライブラリが使用できず、要件を満たしませんでした。

  • メリット
  • PaaS
  • フルマネージドサービス
  • サーバコスト・運用コスト低
  • デメリット
  • リクエストの最大タイムアウト:60秒
  • 動画変換ライブラリ(C言語ベース)が使えない
  • リッスンソケットは作成できない(アウトバウンドソケットのみ)

2. App Engine FE

GAE のフレキシブル環境を検討しました。
しかし、Compute Engine 仮想マシン(VM)上の Docker コンテナで実行されるため、サーバ費用は高めとなります。

  • メリット
  • PaaS
  • マネージドサービス
  • リクエストの最大タイムアウト:60分
  • Runtime とミドルウェアに制限がない → 動画変換ライブラリ使用可能
  • 運用コスト低
  • デメリット
  • サーバコスト高

3. Cloud Pub/Sub + Cloud Functions

次にサーバレス実行環境である Cloud Functions を検討しました。
サーバレス環境は、サーバーを立ち上げることなく、イベント受信時のみ起動するのでコスト減に貢献します。
しかし、動画変換ライブラリが使用できず、要件を満たしませんでした。

  • メリット
  • サーバーレス
  • フルマネージドサービス
  • サーバコスト低
  • デメリット
  • 動画変換ライブラリが使えない(サポート言語は Node.js、Python、Goのみ) *執筆時点

4. Cloud Pub/Sub + Cloud Run

3.と同じくサーバレスですが、Cloud Run はマネージドサーバ上でDockerコンテナを起動して実行するので、動画変換ライブラリも使用可能です。

  • メリット
  • サーバーレス
  • マネージドサービス
  • Runtime とミドルウェアに制限がない → 動画変換ライブラリ使用可能
  • サーバコスト低
  • デメリット
  • beta機能(us-central1 リージョンでしか使えない & 情報少ない) *執筆時点

まとめ

  • コストを下げるなら、PaaS かサーバレス
  • Cloud Pub/Sub を使いこなせるようになりたい
  • Cloud Run は要チェック
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