実機研修で得たネットワーク構築の楽しさと可能性
研修参加のきっかけ
今回参加した研修は、XのTLにこのような投稿が流れてきたのがきっかけです。
この投稿をきっかけに該当するイベントをconnpassで見つけ参加してみることに。
このイベントは3時間程度のボリュームでしたが、自分が求めていた学習ができると感じました。
このイベントの中で紹介された3か月版の研修も紹介され、参加することにしました。
定員は8名だったので募集枠自体結構少なめです。
まだ認知度が高くないため問題なく参加できましたが、ネットワークエンジニアとして20年以上のキャリアのある先生が自身の知見に基づいて組んでいただいたカリキュラムです。
研修の概要
今回参加した研修では、Cisco機器を使ってCCNAレベルの技術を実践的に学べます。
先ほどの単発のイベントとは異なり、研修はほぼ毎週土曜の13時半から19時半までを3か月行い、計9回実施されます。その中でみっちりコマンドを打ちまくります。
理論についての講義もあるので、そこを踏まえたうえで実践できるので、より理解が深まりやすいです。
- 扱った技術: スタティックルーティング、OSPF、HSRP、STP、EtherChannel など、実機での設定から障害時の動作確認まで、一貫して学べる実践型のカリキュラム
- 実機の種類: L2、L3スイッチ、ルータ、AP(アクセスポイント)とFortiのFW
- 印象深いポイント: 受講生同士で各自が構築したネットワーク環境にpingを打ち合い疎通確認ができたことです。構築されていく過程が追えるので、色々な状態のネットワークを監視でき、お互いで確認しながら分析できたのが最高でした
また、VTP(VLAN Trunking Protocol)など、現場であまり推奨されていない技術についても、理由や対応方法(トランスペアレントモードの活用)が解説され、ボリュームの多いCCNAの知識も重要度を踏まえたうえで理解できました。
研修参加者に求められるレベル
この研修は初心者でも学びやすい内容が工夫されていましたが、事前にある程度の基礎知識があるとより理解が深まると思います。
- これだけでも十分なレベル: 書籍や独学でネットワークを少し学んだことがある人。たとえば、OSI参照モデルを本で読んだ程度の理解でも十分スタート可能
- わからなくても大丈夫な部分: VLANやルーティングについて、何それ状態でも大丈夫だと思います。私自身、VLANはこの研修に参加する前は存在すら知りませんでした
私は普段アプリ開発をしているプログラマーで、最近AWSやAzure上でもクラウドのメリットを生かした開発運用保守ができるようになりたいと思っている程度の人間です。
ネットワーク技術の勉強もしたくて以下のような雑誌にあるプログラミングもやってみて、ルータをLinux上で作ってみましたが、なぜそれが必要なのかもいまいちピンと来ていませんでした。
そんな状態の私がこの研修に参加し、VLANの構成を自分で考えてみれるようになりました。特に、IPアドレス自体がなんとなくふわっとした存在で、192.168~とか見ても無感情だったのですが、構成図に書いてある各IPセグメントを見ても、思考停止せずに読み解いていけるための感覚をもらえたと感じています。
研修で学んだ技術の応用
研修で得た知識は、業務だけでなく趣味や自己学習にも大いに役立つ内容でした。
- 業務への応用例: クラウドとのVPN接続の設定(研修ではAWSにFortiのFWからIPsecで設定します)
- 自宅サーバー構築のヒント: 研修を通じて、自宅でのネットワークラボ構築に興味が湧きました。中古のCisco機器を購入し、スイッチやルーターの拡張を検討中です
ネットワーク機器もヤフーオークションやメルカリで型落ちのCiscoやYAMAHAなどのメーカーのものが比較的安価で出回っています。
こういったものを利用するのもよいですし、中古品の売買をネットを介していきなりやってみる勇気がない私のような人は秋葉原などにCiscoの中古ショップなんてお店も存在するので行ってみるのも良いかもしれません。
私は研修参加前にこのショップを訪問し、そこでコンソールケーブルの存在を知りました・・・
次のステップ
この研修で少し自信がついたので、来年頭にはCCNAに挑戦し、同様にAzureにもどんどん挑戦していこうと思っています。
また、先日Cisco Modeling Labs (CML) 無償版が登場したようです。
これを活用し、仮想環境でネットワーク構成を試し、コマンドについてももっと検証していくのもよいかもしれません。
これまでは無償版だとPacket Tracerしかなかったと聞いていますが、制限も多かったようなのでネットワークエンジニアの皆さんも即座に反応し、各仮想環境での構築例が日本語のブログでもどんどん出てきていますね。
このような追い風も色々吹いてきていますので、ネットワーク技術を学びたい方には、実機を使えるこの研修をぜひおすすめします。学びの場を通じて得たスキルや一緒に受講できた仲間とのつながりは、宝物になると思います。
次回の研修も募集中で、12月21日開始という挑戦的な設定になっています。
興味のある方は是非記事初めに紹介させていただいたイベントに申し込んでみてください。
このような研修の体験記が、ネットワーク構築に興味を持つ方々の参考になれば幸いです!