はじめに
FreeCADのAssemblyワークベンチを使い、PartDesignワークベンチで作成した平歯車(以下ギヤと呼ぶ)を回転させてみました。
やり方
- あらかじめ、ギヤ3枚と、これらのギヤを固定するベースの三次元モデルを作成しておきます。これらのモデルはXY平面にして作成しました。
ギヤの仕様は下表のとおりです。ギヤの穴径とベースのボス径は5mmとしました。ベースの厚さは10mmとしました。
名前 | ギヤ30mm | ギヤ50mm | ギヤ70mm |
---|---|---|---|
歯数 | 12 | 20 | 28 |
モジュール | 2.5 | 2.5 | 2.5 |
圧力角(deg) | 20 | 20 | 20 |
厚さ(mm) | 20 | 20 | 20 |
参考 ピッチ円直径(mm)) | 30 | 50 | 70 |
ギヤの外観 | ![]() |
![]() |
![]() |
作成したモデルはこちらにあります。
-
「アセンブリを作成」をクリックします。「モデル」タブで「Assembly」が作成されたことを確認して、「名前を付けて保存」します。
-
「コンポーネントの挿入」をクリックします。
「ファイルを開く」をクリックします。
3枚のギヤとベースを選択して「開く」をクリックします。
ベースを基準に設定します。ベースの「Boby」をクリックします。
ベースを基準とすることの確認メッセージが表示されるので、「Yes」をクリックします。
続けて、3枚の各ギヤの「Body」を一回ずつクリックします。クリックした「Body」に「1 inserted」が表示されます。
すべての「Body」の隣に「1 inserted」と表示され、アセンブリに取り込まれました。
「OK」をクリックして、このタスクを終了します。ベースと3枚のギヤが表示されます。
これらのギヤはマウスで動かせますので、見やすいよう、適当な位置に移動しておきます。
-
3枚のギヤの裏面とベースの表面を一致させるため、ギヤのz方向の位置をベースの表面(このモデルではz=10mm)に設定します。各ギヤの「Body***」をクリックして、「位置」の「z」を10mmにします。
-
各ギヤの中心穴をベースのボスに一致させます。「回転ジョイントを作成」をクリックします。
ベースのボスと、それに一致させたいギヤの穴をクリックします。
ギヤがボスの位置に移動します。「OK」をクリックします。
同様な作業を残り2個のギヤについても行います。
-
ギヤの歯がかみ合っていないため、角度を調整します。
左と右のギヤの「角度」を調整します。
左のギヤの角度調整
右のギヤの角度調整
-
隣り合う二つのギヤ(左と中)を選択(Ctrlキーを押しながら、二つの「Body**」をクリック)した状態で、「ギヤジョイントを作成」をクリックします。
二つのギヤの半径を入力して、「回転を反転」にチェックして「OK]をクリックします。
同様に、隣り合う二つのギヤ(中と右)を選択した状態で、「ギヤジョイントを作成」をクリックして、半径を入力し、「回転を反転」にチェックを入れて、「OK」をクリックします。
-
マウスを使って、歯車を回転できることを確認します。
上手く回転しない場合は、「Assembly」の「Joints]の「Gears」や「Gears001」をダブルクリックして、条件を確認します。「回転を反転」のチェックが毎回外れるため、チェックを入れてください。
-
ファイルを保存して、再び読み込ませた場合も、下図のように「Assembly」の「Joints]の「Gears」と「Gears001」の「回転を反転」にチェックが外れてしまっており回転しないので、チェックを入れてください。
なお、カギのマークは「Assembly」の「Joints]の「GroundedJoint」を非表示(目のマークをクリック)にすれば見えなくなります。
なお、モデルが格納されている上記githubのアドレスにおいて、「ベース.FCStd」の代わりに「スケッチベース.FCStd」を使って上記と同様の作業により歯車を回転させることも可能です。
参考
記事の作成には以下のサイトを参考にさせていただきました。