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Pythonで学ぶアルゴリズム 第21弾:並べ替え(クイックソート)

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#Pythonで学ぶアルゴリズム< クイックソート >

##はじめに
基本的なアルゴリズムをPythonで実装し,アルゴリズムの理解を深める.
その第21弾としてクイックソートを扱う.

##クイックソート
クイックソート:リストから任意にデータを選択し,これを基準として小さい要素と大きい要素に
$\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ $分割し,それぞれのリストでまた同じような処理を繰り返してソートする方法.
ピボット(pivot):クイックソートで基準となるデータ.選び方は様々であるが,ここではリストの
$\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ $先頭としている.

以上のことを踏まえて,次にクイックソートの一連の流れ図を示す.

image.png

##実装
先ほどの手順に従ったプログラムのコードとそのときの出力を以下に示す.
今回は再帰を用いた方が非常に簡単にかけることが分かる.

#####コード

quick_sort.py
"""
2021/01/25
@Yuya Shimizu

クイックソート
"""

def quick_sort(data):

    #分割できなくなる(リスト要素が1以下)であれば,そのままデータを返す(並べ替えの必要なし)
    if len(data) <= 1:
        return data

    pivot = data.pop(0)     #リストの先頭をピボットとして取り出す

    # ピボットより小さいものでリストを作る
    left = [i for i in data if i <= pivot]
    # ピボットより大きいものでリストを作る
    right = [i for i in data if i > pivot]

    left = quick_sort(left)       #入力に対する左側リストを形成する
    right = quick_sort(right)   #入力に対する右側リストを形成する

    #########再帰しきった結果のみ,quick_sort関数の出力として返される
    #########それ以外のreturnは上のleft = quick_sort(right), left = quick_sort(right)
    return left + [pivot] + right
    

if __name__ == '__main__':
    DATA = [6, 15, 4, 2, 8, 5, 11, 9, 7, 13]

    print(f"{DATA}{quick_sort(DATA)}")

#####出力

[6, 15, 4, 2, 8, 5, 11, 9, 7, 13] → [2, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 11, 13, 15]

##計算量
**ピボットの選択が重要!うまく半分に分割できるようなピボットを選ぶことができると,マージソートと同様に$O(nlogn)$となる.ただし,ピボットをうまく選ぶことができないと,最悪な場合,$O(n^2)$**となる.実用上は問題ないほど高速だが,多くのライブラリでは他のソートアルゴリズムと組み合わせるなど,高速化が図られているらしい.

##感想
とりあえず,基本的な並べ替えのアルゴリズムはある程度,学ぶことができたのではないかと思う.この並べ替えに関するアルゴリズムについてはあと2つ残っている.【処理速度の比較】と【ビンソート】である.どんどん進めていきたい.

##参考文献
Pythonで始めるアルゴリズム入門 伝統的なアルゴリズムで学ぶ定石と計算量
                         増井 敏克 著  翔泳社

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