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Amazon流のモノづくり:Working Backwardsとは@ANGEL Dojo

Last updated at Posted at 2021-06-14

#目次
1.概要
2.はじめに
3.Amazonのミッションとは
[4.Amazon流のモノづくり-Working Backwards-](#4-Amazon流のモノづくり「Working Backwards」)
5.ワークショップを終えてみて

#1-概要
現在弊社で参加しているAWS主催の内製化支援に向けたトレーニング「ANGEL Dojo」内で
Amazonのモノづくりの手法 Working Backwards を体験できるワークショップがございましたので、
そちらの内容と得た学びを共有させていただきます。

#2-はじめに
###ANGEL Dojoとは?

ANGEL Dojoでは次世代を担うAPNの若手のエンジニアの方々に、擬似プロジェクトを通じてアジャイル、DevOps、モダンなアプリケーション開発などのクラウドネイティブな手法と、様々なInnovationを作ってきたAmazonの文化と考え方を体験いただくことで、お客様にクラウドの価値を100%届けるための基礎的なスキルを実践を通して身につけていただきます。参加者の皆様はここで培ったスキルと、各パートナーの皆様がお持ちのそれぞれの強みを活かすことでお客様のビジネスを成功に導き、日本のITや経済をさらに成長させる主役、すなわち「APN Next Generation Engineer Leader」になっていただきます。
(「日本を元気にする」APN Next Generation Engineer Leaders(ANGEL) Dojo のご紹介
https://aws.amazon.com/jp/blogs/psa/apn-next-generation-engineer-leadersangel-dojo )より 

ANGEL Dojoの説明と1日目の様子は一緒に参加している弊社のメンバーが記事を投稿しておりますので是非ご覧ください!
(エンド企業とSlerの関わり方:システム開発の内製化のポイント@ANGEL Dojo
https://qiita.com/yu_to_15/items/d6055b8382c789f140ec )

#3-Amazonのミッションとは
###Amazonのミッション「地球上で最もお客様を大切にする企業」
ANGEL Dojo2日目のワークショップの内容はAmazonがサービスを企画する際に使われる手法
Working Backwardsを学ぶ内容でした。

まず、「Working Backwards」を学ぶ上で前提となるとても大切なAmazonのミッション(企業理念)とリーダーシップ(信条)をご説明します。
Amazonのミッションは世界で最もお客様を大切にする企業であるということ。
このミッションがあるからこそ、私たちが普段利用したいような便利で嬉しいサービスをいくつも実現することができるのです。

この考え方は社会に出た自分も大切にしたい考え方だと思いました!

###Our Leadership Principles(OLP)とは
OLPというのは簡単に言うとAmazonの全社員がリーダーであるという考え方のもとで大切にしている14つの信条のことです。
その14つの信条が以下になります。

・Customer Obsession
・Ownership
・Invent and Simplify
・Are Right, A Lot
・Learn and Be Curious
・Hire and Develop The Best
・Insist on the Highest Standards
・Think Big
・Bias for Action
・Frugality
・Earn Trust
・Dive Deep
・Have Backbone; Disagree and Commit
・Deliver Results

ミッション、OLPについて詳しくはこちらをご覧ください
AWS カルチャー
https://aws.amazon.com/jp/careers/culture/

#4-Amazon流のモノづくり-Working Backwards-
###Working Backwardsとは
このミッション「地球上で最もお客様を大切にする企業」をもとに
サービスを考える手法がWorking Backwardsという手法です。

Working Backwardsとは簡単に説明すると
**「サービスを企画する際、まずプレスリリースとFAQから作成をすること」**を指します!

プレスリリースというのは企業、組織が報道機関などに発表する公式文書のことで、
商品・サービスが提供されるときに送られるもの(だと思ってました、、、)

プレスリリースとFAQから作成することで、お客様にどんな価値が提供できるのか、
を具体的にイメージすることができるみたいです。

###いざワークショップ
今回のワークショップのテーマは「ネットでショッピングするヒトの購買体験の向上」でした。
どんな新しいサービスを提供すればお客様がより買い物をしやすく、したくなるかを考える内容です。

またサービスを考えるうえでこの5つの質問に答えられることを念頭に置いて進めていきます。

  1. お客様は誰ですか ?
  2. お客様が抱える課題や改善点は明確ですか ?
  3. お客様が受けるメリットは明確ですか ?
  4. お客様のニーズやウォンツをどのように知りましたか ?
  5. お客様の体験が描けていますか ?

そこで具体的にワークのフォーマットに当てはめながら私が考えたサービスはこちらです。

1. お客様は誰か ?
名前:山口花子
性別:女性
年齢:25歳
職業:事務職
住まい:神奈川県横浜市
年収:250万円
家族構成:一人暮らし
趣味:服を買う、インスタグラム投稿
よく利用するサイト:インスタグラム/Amazon/メルカリ
購買傾向:おしゃれなもの、世間的におしゃれだと言われている流行していて、さらに使いやすいのものを買う
購買頻度/額:2回/3万円
ECへの願望:実際に部屋に置いたり着たりしたもののイメージができてから購入したい

2. お客様が抱える課題は何か ?
山口花子さんは、家電を購入する際、商品説明、口コミではわからない、自分の部屋に置いたイメージやその家電の騒音などを知ってから購入することをあきらめる必要がある。

3. 課題を解決するアイデアは ?
・既に購入した方アポイントメントを取り、ビデオ通話等で実際の様子を見てから判断できる。サービス利用料として200円ほどを支払い、やり取りを行った既に購入した方にポイントとして送られる。
・実際に送られてきて、商品を試して気に入らなければ、無料で返品ができる。

4. お客様のメリットは ?
山口花子さんは購入する商品のイメージをより鮮明に想像できてから購入できる。
(既に購入した方は、ポイントを貰うことができる)

正解はありませんが、このような形で具体的にお客様を想定して、どんな課題があるのか、
どのようなサービスを考えたのかを具体的に考えました。

個人的にこだわったポイントは買い物したいお客様はイメージに合った商品が購入でき、
逆にビデオ通話で商品説明に応じた方にはポイントがもらえるため、どちらにもメリットがあるという点です!

このアイデアをもとにプレスリリースを作成していきます。

===========================
#####購入者と実際に話をして商品を知る「Word of Eye」を開始 ~もう買った後の違和感はありません~
(導入)
ARアドバンストテクノロジ株式会社は、2021年10月1日(金)ECサイトにおける新サービスWord of Eyeを開始しました。Word of Eyeは、実際に商品を既に購入された方とビデオ通話を行い、実際に部屋に置いてみてのいい点、悪い点、騒音、違和感、初期設定やおすすめの使い方など事細かに自分の気になることを聞くことができるサービスです。これにより生の声を目で見て理解できるので一度は味わったことのある、「いい商品で返品するほどではないんだけどここが少し気に入らなかった」といった小さなストレスすらも無くすことができます。

(課題)
オンラインで家電やインテリアを購入する際に一度は経験する、自分の部屋のイメージに合わなかった、実際に動かしてみると騒音が大きくて少しストレスなどの、商品説明の画像での色合い、レビューや口コミでの「騒音は気になりません」という別の価値観を持った方からの意見だけでは高額な商品には手を出しづらい状況にあります。

(課題解決)
Word of Eyeを使えば実際に商品を購入した方とビデオ通話で商品のより詳しい情報、色合い、よかった点、気になる点、騒音、違和感、配置場所、初期設定でのポイントなどを事細かくに聞くことができます。これにより、購入した後の違和感や、すこし気になるポイントなどを解消してから購入することができます。
また、ビデオ通話に応じた方にはお礼として200ポイントが送られます。ポイントは他の商品を購入する際にご使用できます。

(お客様の声)
・早速Word of Eyeを利用された神奈川県に住むYさん「以前Amazonで購入したロボット掃除機は性能は良いのですが、騒音がうるさくて在宅勤務の時には利用できるものではありませんでしたし、色味も画像よりも真っ白で傷がつきやすいもので、少し後悔しましたが、今回のプロジェクターを購入するときはWord of Eyeで実際の購入者から騒音や色合いなどをあらかじめ聞くことができて、後悔なく満足のいく買い物ができました。」

・既に購入しYさんとビデオ通話でのレビューを行ったTさん「最近購入したプロジェクターでしたが、私には正直起動の音やスピードが気に入るものではありませんでした。ただ、Yさんとビデオ通話で実際に使用する様子を見せたときにYさんは意外と起動スピードや騒音について気にならないとおっしゃっていました。そこだけが少し後悔している面だったのですがYさんは納得して購入されたので良かったと思います。またポイントも即時送られてきたので、もう少し貯めて、日用品の買い物をしたいと思います。」

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サービスや課題に加えて実際にサービスを利用したお客様の感想を想定して書いていきます。
これによりお客様にとってどのようなメリットがあるのかが更にイメージしやすくなります。
FAQを作成するフェーズはありませんでしたが、同じようにお客様からの声を考えながら作成していくそうです。

#5-ワークショップを終えてみて
私なりの答えを記載しましたが、実際に考えているとペルソナ設定 (1. お客様は誰か ?) が1番難しい事を感じました。
反対にこれが1番重要なことだとも感じました。

「一人暮らし、女性、インスタグラム投稿が趣味、おしゃれなものが買いたい」などを設定すると、
その人は「おしゃれが好きで少し見栄っ張り」であり、
実際にどのような買い物の仕方をすれば買い物がしたくなるのか、より買ったもののミスマッチが少ないか、
そもそもこのサービスをどのように見つけてもらい、利用をしてもらえるのかなど、
よりニーズに寄り添ったサービスを考えることができたような気がします。

これからANGEL Dojoではチームで1からサービスを作り上げるフェーズに入ります。
今回のワークショップで学んだことを活かして「Working Backwards」の手法を使って
お客様が求めるサービスを作ることができるように頑張ります!

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