本記事は「MIXI DEVELOPERS Advent Calendar 2024」の11日目の記事です。
はじめに
MIXIで、あるQAグループのマネージャーをやっているYutoMです。
私たちのグループは、プロジェクトの品質向上を目指して様々な取り組みを行っています。
今回は特に効果が現れている取り組みについて、そのアンケート結果と見えてきた課題を紹介します。
取り組みについて
QAグループでは「仕様読み合わせ」を行っています。
これは、仕様書やデザイン案などの開発ドキュメントが共有された際に、QAメンバー全員で疑問点や改善案を議論するためのミーティングです。
そこで出た内容をスプレッドシートにまとめ、企画担当者、デザイナー、エンジニアへフィードバックしています。
「上流の段階からQA視点を取り入れることで、仕様検討漏れを早期に発見し手戻りを防ぐこと」が狙いです。
この取り組みがどれだけ貢献しているかを把握するために、今回アンケートを実施しました。
アンケート概要
- 対象者:プロジェクト内のQA以外の職種(企画担当者 / デザイナー / エンジニア)
- 回答数:8件(企画担当者:1名、デザイナー:4名、エンジニア:3名)
- 目的:仕様読み合わせがプロジェクトにどれだけ貢献しているかの可視化
- アンケート内容
- 以下の3点についてヒアリング
- 仕様検討漏れの削減になっているか
- 職種間の認識齟齬の削減になっているか
- 開発チーム全体の工数削減になっているか
- 以下の5段階による回答
- そう思う
- ややそう思う
- わからない
- あまりそう思わない
- そう思わない
- 以下の3点についてヒアリング
アンケート結果
わかったこと・見えてきたこと
- 仕様検討漏れの削減には貢献できていそう
- 一方で、工数削減できているか?については疑問符が付く
- 仮説
- 読み合わせ実施のタイミング
- 手戻りを防ぐにはもう少し早いタイミングでの実施&フィードバックが必要?
- 疑問点や改善案の伝え方
- 仕様書やデザイン案に直接書いた方が参照しやすい?
- 「QA担当」と「質問した相手」に閉じており、開発チーム全体の認識合わせになっていないのでは?
- 伝えられた側の回答コスト
- 1つ1つの質問に目を通し、回答するコストがかかっている可能性が?
- 読み合わせ実施のタイミング
- 仮説
実際、「デザインを詳細化する頃にはフィードバックがあると良い」「QA以外も巻き込んで行うと良い」といったように、フィードバックのタイミングや伝え方に関する要望がいくつかありました。
このように一定の評価をいただいている一方で、実施タイミングとフィードバック方法の面で改善の余地があると分かりました。
おわりに
開発ドキュメントから仕様検討漏れを洗い出すのは難しいですよね。
そんな時は一人で黙々とやるより、誰かと会話しながら進めることで新たな発見が生まれ、
より多角的な視点で洗い出すことができると思います。
今回の取り組みを通じて、上流の段階からQA視点を取り入れる効果を実感しました。
この経験を基に、さらに効果的な方法を模索し続けることで、プロジェクトの成功に貢献したいと考えています。
本記事が少しでも皆様のQA活動に役立てば幸いです。