提案が通らなかったとき、QAとしてどう考えるか
QAとしてプロジェクトに関わっていると、
「こうした方がもっと良くなるんじゃないかな?」と思う場面ってよくあると思います。
僕自身も、仕様の詰めや優先順位の相談などで、ちょこちょこ提案をすることがあります。
ただ、そんなときにいつも意識していることがひとつあります。
それは、提案を通すことに固執しすぎないこと。 です。
提案が通らないのは、よくある
もちろん、自分が考えた提案には理由があって、
できれば「なるほど、それでいこう」と言ってもらいたい気持ちはあります。
でも、実際にはプロダクトの状況、チームの事情、優先度など、いろんな要素を総合して判断された結果、通らないということは普通にあります。
むしろ、通らない方が多いくらいかもしれません。
そこで無理に押し通そうとすると、その場では折れてもらえたとしても、
「ちょっと強引だな」とか「また言ってきそうだな」って思われてしまって、
長期的な信頼関係に影響が出ることもあるんじゃないかと思うんですよね。
提案が通らなかったとしても、価値はある
じゃあ、提案が通らなかったときって意味がなかったのか?というと、
僕は全然そう思っていません。
むしろ逆で、提案によって現状の意思決定がより強固になったと捉えられることもあると思うんです。
たとえば、仕様や優先順位の意思決定が進んでいる中で、
QAとして「この視点はどうですか?」と提案する。
それに対して検討したうえで「やっぱりこのままでいこう」となったとしたら、
それって違う視点からの意見も含めた上で意思決定が強くなったということですよね。
つまり、提案が通っても通らなくても、プロジェクトの意思決定の“精度”を上げることに貢献できている。
そう考えられると、だいぶ気持ちが楽になります。
提案が通ったら最高、通らなくてもオッケー
提案が通って意思決定が変わったら、それはそれで最高。
「チームの視点を広げることができた」っていう実感もあるし、素直に嬉しいです。
でも通らなかったとしても、現状の意思決定を改めて見直すきっかけを作れたなら、
それもまた貢献なんじゃないかなと思っています。
まとめ:提案は目的じゃなく、より良い意思決定のための手段
提案すること自体が目的になってしまうと、通らなかったときにガッカリしたり、
関係性を悪くしてしまうリスクが出てきます。
そうじゃなくて、プロジェクトとしてより良い判断ができるように、視点や材料を投げ込むくらいの気持ちでいると、提案の仕方も関係性も自然と良くなっていく気がします。
長期的にチームに信頼されるQAでいるためにも、「通すことにこだわりすぎない」って、
実はすごく大事なスタンスなんじゃないかなと、僕は思っています。