皆さんこんにちは、マイクロソフトの川端です。
2021年7月、8月のPower Automate Desktopのアップデート情報を紹介していきます。
今回は直近2カ月分のアップデートをまとめてご紹介していきます。
1. はじめに
元の情報(英語)はこちらになります。
https://flow.microsoft.com/ja-jp/blog/power-automate-desktop-july-2021-update/
https://flow.microsoft.com/ja-jp/blog/power-automate-desktop-august-2021-update/
本内容はPower Automate Desktopのバージョン2.12.171.21216(2021年8月アップデート版)での動作内容となります。
Power Automate Desktopのコンソール画面の[設定]>[更新プログラムの確認]から、PADが最新版かどうかの確認を行うことが可能ですし、
最新のインストーラーを直接こちらからダウンロードすることも可能です:https://flow.microsoft.com/ja-jp/desktop/
2. PADの2021年7月アップデート情報
コンピューターのサイレント登録が可能に(プレビュー)
ユーザーがデスクトップフローにアクセスする端末(コンピューター)をPADの設定操作画面(コンソール)から登録することは今まで通り行えますが、コマンドラインからマシン(コンピューター)の登録が簡単に(ユーザーに登録作業を意識させることなく"サイレント"に)行えるようになりました。
Power Shellのコマンドラインから下図のようにコンピューターグループの指定、もしくはコンピューターの追加などを行えます。
コマンドラインから行えるアクションとしては以下の通りです。
- コンピューターの登録
- コンピューターのグループへの追加
- コンピューターを動作させる環境の変更
- コンピューターの情報とステータスの取得
Windows OSにおける設定済みプロキシの自動検知
以前より、OSに設定されたプロキシ設定(ただし認証プロキシへは非対応)の自動読み込みはなされていましたが、さらにプロキシ設定の読み込み自動化が高度化されました(プロキシサーバーとの接続方式の設定に関する高度化)。
フロー内で利用されていないUI要素とイメージが削除できるように
数多くご要望頂いていたこちらの機能について、Power Automate Desktopでも不必要な画面要素のクリーンアップが自動でできるようになりました!
日本語での動作については、ASAHI Accounting Robot研究所様の7月アップデート記事で詳細に記載頂いておりますので、SHOの、Power Automate Desktop July 2021 updateを見てみるにてご参照いただければと思います。
このようにクリーンアップする効果として、不要なものを一度に消すことができる点はもちろんのこと、必要なものを誤って消してしまわないように保持できる(様々な似たUI要素を撮りためると、利用しているUI要素が今までは不明瞭でした)効果もあります。
また、以下のアクションについても新しく追加、機能向上しています。こちらも日本語での詳細はASAHI Accounting Robot研究所様の記事で詳しく述べられています。
- 新しいアクション、「UI要素のスクリーンショットを取得する」
- 「datetimeをテキストに変換」のアクションの機能向上
- 「変数の設定」アクションが複数行のテキストの入力へ対応
3. PADの2021年8月アップデート情報
ネットワーク接続エラーの表示がより詳細に分かりやすく
今までのPADでは、NW接続に起因するエラーでも、「Dataverse領域が見つかりません」といったメッセージになっていたケースも見られました。
本アップデートでは、ライセンスに起因するものなのか、環境やソフトウェアアップデート、フローの取得に起因するものなのかなど、より詳細にメッセージが表示されるようになり、企業内ネットワークにおけるPADのデスクトップ環境のトラブルシューティングがやり易くなりました。
なお、上記「Windowsインターネット接続トラブルシューティング」をクリックするとWindows標準のネットワーク診断に処理が渡されます。
Excel関連の新しいアクションが追加に
- アクティブなExcelワークシートの設定
- Excelワークシートの列名を取得する
- Excelワークシートを削除
- Excelワークシート内のセルを検索して置換する
また、「Excelワークシートから読み取り」のアクション内の取得オプションとして、新しく「ワークシートに含まれる使用可能なすべての値」を選ぶことができるようになりました
「画面の解像度を設定」のアクションにおける機能向上
「使用できる画面の解像度」を指定し、利用しているモニターを選択すれば、以前は一つ一つ手作業での設定であったのが、下図のように画面解像度を選択すれば、自動的に必要十分な値を設定フィールドに補完してくれるようになりました。設定に手間がかかっていた部分が効率化されています。
4. 最後に
Power Automate Desktopの公式ドキュメントもどんどんアップデートがなされ、充実してきています。
何かコメントがありましたらPower Automate Communityまでぜひコメント、フィードバックください!