はじめに
「優先順位の高いものから着手してください」
「もうちょっと優先順位を考えてやってよ〜」
こんな指示が上司から来ること、ありませんか?
でも、優先順位をどうやってつけるかは教えてくれない人が多い!
そこで、この記事では、そんな駆け出しプログラマーに有効な、優先順位をつける時に役立つフレームワークであるペイオフマトリクスについて解説します。
対象者
この記事は下記のような人を対象にしています。
- 駆け出しエンジニア
- プログラミング初学者
- 「優先順位が高いのは、全部!」ってなっちゃう人
結論
ペイオフマトリクスで「難易度」と「効果」を評価すれば、優先順位がつけられる!
ペイオフマトリクスはどんな時に使う?
優先順位をつけるのに有効なペイオフマトリクスですが、駆け出しプログラマはどんな時に使うのでしょうか。
- アイデアが出過ぎて、どれからやれば良いか迷った時
- クライアントから大量の要望をもらったけど、何からやるか悩んだ時
- 上司から与えられたタスクが多すぎて絶望を感じた時
誰しも上記のような状況になったことはあるのではないでしょうか。
新人のうちは「全部やります!すぐやります!」とガムシャラにやるのも良いでしょう。
でも、ワンランク上のプログラマーを目指すなら、ペイオフマトリクスで優先順位をつけることで、効率的にタスクを片付けることができます。
ペイオフマトリクスを使って優先順位をつけるメリット
ペイオフマトリクスを使うと、下記のようなメリットがあります。
- いつまでに、何ができるかクリアになる
- タスクを取り組む順番が決まる
- 不要なタスクが分かる
できるプログラマーっぽいですね!良い感じ!
ペイオフマトリクスを使って優先順位をつけないデメリット
ペイオフマトリクスを使わないと、下記のようなデメリットがあります。
- 「やっぱこれを先にやれば良かった...」と後悔
- クライアントから無限に要望が来てパンク
- 中途半端に着手して、全タスクが炎上
うーん、仕事できないやつ感がやばいですね...
ペイオフマトリクスは「難易度×効果」で書く!
ペイオフマトリクスは2つの軸から構成されています。
難易度
タスクを完了するまでにかかる時間や作業量、経験などから見積もると良いでしょう。
難易度が低い/高い例を下記に示します。
難易度:低 | 難易度:高 |
---|---|
すぐ終わる | 完了に時間がかかる |
以前にやったことがある | 未経験の作業 |
1人で完結する | 複数人の確認・承認が必要 |
仕様が明確 | 仕様がふんわり |
効果
さまざまな指標がありますが、下記に一例を記載します。
きちんと自分の担当タスクのインパクトを見積もりましょう!
効果:低 | 効果:高 |
---|---|
売上が低い | 売上が高い |
影響人数が少ない | 影響人数が多い |
PV数が少ない | PV数が多い |
技術力UPが見込めない | 技術力UPが見込める |
転職に不利 | 転職に有利 |
上司/クライアントが喜ばない | 上司/クライアントが喜ぶ |
ペイオフマトリクスの4つの領域
難易度が低く、効果が高い(A)は「とにかく優先してやる!」
簡単にできて、高い効果が見込めるA領域は優先順位No.1です。
優先的に時間を充てて、タスクを完了させることに全力を注ぎましょう。
ペイオフマトリクスを使う最大の目的は、この領域にあるタスクを炙り出すことにあります。
ただし、世の中そんなにうまくいかないことが多いです。
実際に自分のタスクを仕分けてみると、A領域がなく、B,Cだらけ...ということもあるので要注意です。
難易度が高く、効果が高い(B)は「覚悟を決めて取り組む」
難易度は高いものの、効果が高いB領域は優先順位第2位です。
時間・労力がかかるので、まとまった時間を確保できるかどうかが、成功の鍵になります。
同じく優先順位2位のCを先にちゃちゃっと片付けてからじっくりBに取り組むのか、優先的にBに取り組むのかは、あなたの判断に委ねられます。
ペイオフマトリクスを使う際にBとC、どっちを優先するか?はセンスが問われるところです。
難易度が低く、効果が低い(C)は「さっさと片付けよう」
難易度が低い代わりに、効果が低いC領域は「やりたくないけど、片付けなきゃいけないタスク」が多いでしょう。
ちゃちゃっと片付けるのもありですし、ルーティンワークだとしたら、効率化できないか?他人に任せられないか?などを検討して、できるだけ自分の時間を確保するようにしましょう。
難易度が高く、効果が低い(D)は「やるだけ無駄。やめよう」
難易度は高いのに効果が低いD療育は無駄の塊。
中止を提案するもよし、こっそりやったふりをするのもよしです。
ペイオフマトリクスでA領域のタスクが見つからないことはありますが、D領域のタスクは大量に見つかるはずです。それらをやめるだけで、自分の時間を大幅に確保できるはずです!
締切があるタスクの整理には「重要度×緊急度」
別バージョンのペイオフマトリクスもあります。
「難易度とか悠長なこと言ってるけど、上司/クライアントから締切が指定されてるんだから、締切の近い順に着手するしかないでしょ!」と思考停止しているあなたには「重要度×緊急度」がおすすめ。
重要度は前述した「効果」と同じ考えで良いです。
緊急度は締切が近いものを高い、締め切りが遠いorないものを低い、と考えれば良いです。
A領域を優先する、という結論は変わりません。
そしてAが終わり次第、締め切りが近いCをやろう...となってしまいがちですが、一旦、それで本当に良いか考えてみましょう。
重要度が低いCは「さっさと片付けるorやったふりor他人に任せる」ことで自分の時間を作り、重要なB領域に時間を割くのがベストです。
そしてD領域は断固やらない、という点は一緒ですね。
上司から締め切りが与えられた個人タスクなどの整理に役立つと思うので、活用してみてください!
おわりに
プログラマーの優先順位付けに有効なペイオフマトリクスについてまとめました。
優先順位をきちんとつけて、タスクをサクサク片付けていきましょう!