enPiT振り返り
今回は、1年間のenPiT活動を、作成したプロダクトやチーム開発の記録を紹介しながら振り返っていきます。
つくったプロダクト
プロダクトの名前は"つくとぴ"。オンライン授業の初回によくある初対面の人と数分話せる時間で、貴様は何者だ何しに此処に来たとは聞けずに話題に困ってしまうという問題を解決しようと開発したプロダクトです。
エレベーターピッチ
使い方
使い方はとても簡単です。まず、初めての場合は自身のプロフィールを登録しましょう。
登録ができたら、あとは自分の学籍番号を入力、お相手の学籍番号を聞いて入力し、マッチングさせるだけです。
すると上のようにお互いの共通点を探し出してわかりやすく表示してくれてます。結果画面の下の名前を押すと、お互いのプロフィールを見ることもできます。
チーム"高みのリーゼント"
私たちのチームは
- ちのしゅん (PO)
- みやりん (ScM)
- TK
- nabeman
- kossuu (me)
の5人で構成されています。プロダクトオーナーのちのしゅんの指揮のもと、楽しくわいわいにぎやかな開発を行っていました。
ちのしゅんはチームのリーダー的存在で、一人で一個旅団並みの戦力があります。開発からレビュー、振り返りまで率先してチームを引っ張ってくれました。まとめるのが上手で、色々な発言がぽんぽんぽん出てくる私たちのチームには欠かせない存在でした。みやりんは、デプロイおじさんです。嘘です。チームの技術面での柱です。誰もがお手上げだったデプロイを、一人で試行錯誤しながら時間をかけて完了してつくとぴを動くプロダクトにしてくれたし、バックエンドなどもたくさんの知識で開発をサポートしてくれました。一人でデプロイをやってもらうなんて残酷かもしれませんが、私なんかが調べたりしたところで余計わかんないことが増えて邪魔になるだけだっただろうなので、あえての全任せです。これも愛です。TKはフロントでデザインを頑張ってくれて、つくとぴをポップでキャッチーなかわいらしいものにしてくれたり、レビューで成果物が無いときでも、戦わなければ勝てないと積極的に発表してくれて、たくさんのフィードバックをゲットしてきてくれたりしました。あとTKは盛り上げ担当です。よくお歌を歌ってチームを盛り上げてくれました。nabemanは豊富な知識を持っていて、チームの土台でした。なんかエラーになったり、どう実装すればいいかわからない時はとりあえずnabemanに聞こう見たいな感じになっていました。もちろんさっと答えが返ってきて、エラーを一匹残らず駆逐してくれました。そんな完璧なチームの中私の役割はというと、とにかく意見を出したりそれぞれのサポートに徹していました。私はほかのみんなより知識も経験もなかったので、チームの開発がよりスムーズになるよう努力しました。もちろん、比較的簡単な実装などは割り振ってもらってコーデイングしたり、システムの複雑で難しい部分を一緒に考えて意見を出し合ってどうにか形にしたりと、心臓を捧げました。
プロダクトとチームの軌跡
10月 新チームとして設立
秋学期に新たに結成された私たちのチームは、実は初めは別のプロダクトを作ろうとしていました。それは自分に似合う髪型がわからないという問題を解決するためのヘマッチアーというアプリです。大量の髪型テンプレートを用意して、それを顔写真に当てはめることで実現しようとしていました。が、なんと、一か月ほどたった時にチームが思い描く完成像通りのアプリがすでにあることを見つけてしまいました。全然なってないすべてやり直せということで、また困りごとから決めることとなってしまいました。
11月 方針転換
困りごとから考え直すことになりいろいろな案が出ましたが、結果は誰にもわからないので悔いのないほうを選び、つくとぴを作ることが決まりました。また、新たに開発をスタートする前に、なぜこのように方針転換せざるを得なかったのか探りました。原因は価値検証が十分ではなく、独自の価値を見つけられなかったことだと考えました。ちゃんと話し合っていなかったのです。私たちは今後のプロダクト開発においてそこを重要視することを肝に銘じました。しかし、もうすでに開発開始から一か月以上経っているのに0からの作り直しです。私たちにはレビューで触ってもらえるようなプロダクトがありませんでした。
12月 動くプロダクトが無い中でのレビュー
成果物がない状態で、ほしいフィードバックをもらうためにどうしていたのか。私たちがやったこととしては主に2つあります。1つ目はプロダクトの使用場面や目的を理解しやすくなるように、レビューでの寸劇を導入したことです。寸劇は少し恥ずかしったですが、恥を捨てて頑張りました。何も捨てることができなければ何も変えられないのです。結果、たとえ実際に触れるものが無くても、イメージしやすい寸劇を行って、フィードバックを得ることができました。2つ目は、GoogleFormsの活用です。レビューで一緒のグループになる方たちのプロフィールを事前にGoogleFormsで収集しそれをもとに共通点を手動で表示して雑談をしてもらうことで、実際と同じような体験が可能となりフィードバックを得ることができました。GoogleFormsは、この後もインタビュー時やレビュー時に活躍していて、私たちのチームの工夫の代表的なものとなっています。
1月 成果物完成&発表
出遅れながらも、何とか触れるプロダクトができ始めてレビューをもらい、完成を目指して奮闘していました。チームの工夫としては、各スプリントごとにスプリントバックログに応じて開発チームを分担しました。各開発チーム内ではモブプログラミングを行い、作業が止まってしまったときはすぐに全体で情報共有を行いすばやい対応を心がけました。また、全員対面で開発することで、オンラインと比べて情報共有がしやすい状態を作ることを意識していました。たまに雑談などを挟むことによって、全員が心理的に安全だったため、発言を恐れない空間づくりが出来ていたと思います。そして何とかプロダクトを完成させ、成果発表会でもしっかりとした発表ができました。結果としては、何の成果も得られなかったのが悔しいです。
振り返り
enPiT受講以前は、授業でプログラムを書いていたぐらいで何かモノを作ったりチーム開発したりなどは一切なく、壁の向こう側の世界を全く知りませんでした。この1年間で、ユーザーの困りごとを見つけて、価値を検証し、動くものを作るという一連のプロセスを経験し学ぶことができて、とても成長できたと思います。プロダクトの価値を常に問い続けること、レビューをもらうためにとにかく動くものを作ること、チーム開発での心理的安全性が開発の進行に大きく影響することなど、実際に体験し苦難することでその重要性をしっかりと理解出来ました。壁の外に出て、自由になれたと思っていましたが、外の世界はもっと広く、ハッカソンやアジャイルPBL祭りが待ち受けていました。まだまだ私の始めた物語は続きそうです。