OpenStack Liberty構築時にはまったところまとめ

この記事は、2016/03/01 前後に、Open Stack Liberty環境をマシン1台に対してall in one構成で構築した時にはまったところをまとめた記事です。

構築した環境

• 物理マシン上に作成
• OS: CentOS7.2(minimal)
• インストールツール: packstack
  • 2015-10-21に修正されたものを使用
  • https://repos.fedorapeople.org/repos/openstack/openstack-liberty/rdo-release-liberty-2.noarch.rpm

1. Dashboardからインスタンスを生成する時のエラー

問題

OpenStackのDashboardからインスタンスの起動を行う時に、以下のようなエラーメッセージが表示され、インスタンスの生成ができませんでした。

'ascii' codec can't decode byte 0xe5 in position 0: ordinal not in range

Dashboardを開くブラウザの言語を英語にしても同様の症状でした。

解決法

pythonのデフォルトエンコーディングをascii から utf-8に変更する

• /usr/lib64/python2.7/site-packages/sitecustomize.py と /usr/lib/python2.7/site-packages/sitecustomize.pyに以下の内容を追加することで解決しました。

try:
    import apport_python_hook
except ImportError:
    pass
else:
    apport_python_hook.install()

import sys
sys.setdefaultencoding('utf-8')

• sitecustomize.pyのファイルがない場合は、同様のファイル名でファイルを作成してください。もし、デプロイしてしまった後でも、同様のことを行い、OpenStackの動いているマシンの再起動を行うと治るはずです。

2. ボリュームのリソース上限が取得できないエラー

問題

Dashboard上のSystem => Defaultを開く時とIdentify => ProjectからProjectを作成する時に以下のエラー文が表示され、一部の項目の値が取得・変更できませんでした。

Error: Unable to retrieve volume limit information

解決法

/etc/cinder/cinder.confを修正する

• 参考： https://ask.openstack.org/en/question/87045/error-unable-to-retrieve-volume-limit-information/

• /etc/cinder/cinder.conf 内の [keystone_authtoken] 以下に下記の内容を記述する。

  • auth_uriとauth_urlの{your_keystone_ip}の部分と{cinder password}の部分は自分の環境にあったものに変更してください。
  • cinder passwordは、packstack実行時のanswerファイル内に記述されているCONFIG_CINDER_KS_PWの値を使用してください。

[keystone_authtoken] 
auth_uri = http://{your_keystone_ip}:5000 
auth_url = http://{your_keystone_ip}:35357 
auth_plugin = password 
project_domain_id = default 
user_domain_id = default 
project_name = services 
username = cinder 
password = {cinder password}

• 修正後は設定を反映させるため、cinder apiのサービス、もしくはマシンの再起動を行ってください。

おまけ

• Packerを使ってOpenStack Libertyに対してインスタンスを生成する場合、packer buildの途中で、SSH 接続がTimeoutする場合があります。その時はPackerのバージョンを0.90以上にすると治る場合があります。