目次
前回の振り返り
前回の投稿「テストすべき対象を「並べる」 〜TM技術を使ってモデルベースドテストの可能性を考える(第2回)〜」にて、「モノの並べ方」を解説しました。
今日は、並べたものを「関係で結ぶ」ことをテスト対象に対してどのように結ぶかを書いていきます!
参照元は、事業分析・データ設計のためのモデル作成技術入門から学んだことから書いていきます。
テスト業務における「関係で結ぶ」こととは
結び方を書く前に、「テスト業務において、関係とはどのようなものなのか?」について書いていきたいと思います。
主に、2つのことがわかってくるものと考えます。
- 「濃度」:テスト対象の規模感がわかる
- 「順序」:テスト対象の流れがわかる
EventとResourceの数 = 各集合の数で、全体の規模感を表していますが、関係で結ぶことによって「関連の数 = 集合同士が関連する数」を表すことが出来ると思います。
元々、集合論における濃度とは「有限集合において、"元の数"を一般の集合に拡張したもの」であり、その様式でここで表すと、EventとResourceの「要素の数」を指すことになります。
ただ、テスト業務においては「1つの機能が、他の機能に対してどれくらいの機能が関連しているか」。もっというと、「テスト対象の1つの要素が、他の1つの機能に影響するのか。または、多くの機能に影響するのか」といった、影響の数を考慮することがあります。
これはテスト計画や分析、特にテスト設計においては以下の事を考慮して、テスト設計することがあります。
テスト設計で考慮する、主なこと
- 組み合わせのパターン(テストマトリクスなどの導出)
- デシジョンテーブルの条件
- n因子間網羅の要素や水準の数
上記を考慮し、テスト技法を用いてテスト設計は実行していきます。その際に、1枚の絵(TM技術で表した現実的写像 = システム・プロダクトのモデル図)で見れたほうが、パッと見れてその量感がわかりやすいと考えます。
順序については、「順番をある基準で並べたもの」と考えると以下のことがわかると考えます。
- 機能同士の帰属関係
- 処理の順序
- その処理のやり取りの方向(一方向なのか、双方向なのか)
これも、テスト設計やテスト実装においてテストケースの実行する順番を記述する際に、作成したモデル図から導出して記述できると考えます。
課題
とはいえ、当初から言及している「パッと見てとれる」ことに対して有用に思えるモデル図ですが、課題として「テスト観点漏れ(テスト対象の機能の内容を見落として観点が抜ける)の心配はないのか?」という点が挙げられると思われます。テスト設計において、テスト観点漏れは「一番気をつけなければならないこと」なので、この記事を読んでいる方にとっては、心配事の一つといえます。
また、他にも課題がいくつかあると考えられますがその件については、今後の記事にて、実際の現場での使用感や所感などを含めて書いていこうと思います。
おわりに
記事投稿が遅れてしまい、申し訳ないです。
前回の記事投稿から、いろいろとアクティビティが増えました(笑)
その中で、JSTQB Foundation Levelを合格し、やっとこさテストエンジニア・QAエンジニアとして「一人前」をもらったような気がして、ますます記事投稿に対して気が引き締まる思いであります。
次の投稿ではいよいよ、「関係の結び方」について投稿する予定です!
2023年中に、投稿できるよう頑張ります!(できたら、いいなぁ)
ここまで、読んでくださりありがとうございます!
では、また!