■アジャイル開発
◆概要
アジャイル開発とは、機能ごとに要件定義からシステムテストを行う開発手法である。
手戻りを前提とした手法なので、
①変更に対する融通が効きやすい
②スピーディーに開発を進められる
③早い段階からプロトタイプを確認できる
などの利点がある一方で、
❶ドキュメントを残せない
❷開発をする回数が多いので工数が膨らみやすい
のような欠点もある。
アジャイル開発は、主に中小規模の案件やWebサービス開発に向いている。
■スクラム開発
◆概要
アジャイル開発手法の一つにスクラム開発がある。スクラムとは、チームで仕事を進めるためのフレームワークである。
◆バックログ
スクラム開発では以下2点のバックログを定義している。
プロダクト・バックログ
・機能や技術的改善要素を優先順位を付けて記述したもの。
・プロダクトの全体の進捗への影響の把握・伝達がスムーズになる。
スプリント・バックログ
・プロダクト・バックログから2週間分を抜き出したチームのToDoリスト。
・2週間で終わらせられるかを検討し、チームの仕事として責任を持って仕上げる。
◆役割
スクラム開発はもちろんチームワーク重視なことに変わりないが、最低限の役割がないと非効率になってしまう。そのため以下3つの役職がある。
プロダクトオーナー
・バックログの作成を行う。
・仕様に関する権限を持つ。
・スプリント終了時に確認作業を行う。
スクラムマスター
・チームの仕事がうまくいっていっているか、困っていることは何かを確認する。
・プロジェクトの阻害要因を排除する。
開発チーム
・スプリントの中で機能を実装し、動作確認まで行う。
・動作するものをプロダクトオーナーに届ける。
■まとめ
スクラム開発の最大の価値は、自らの課題を発見できることだ。リーダーが主役になるのではなく、チームが主役になることによって、今まで見えていなかった課題が顕在化してくるのである。
「リーダーやマネージャに責任を押し付けすぎず、チーム主体でセルフマネジメントしていく」というのがスクラムのあり方なのだ。