ノンプログラミングでデータを繋ぐことができるDataSpider ServistaのV4が先週(2月24日)リリースされました。
大きな更新としてはAWSとの連携強化があります。
が、kintoneアダプタもいくつか機能追加されており、その中でも目玉機能がUpsertです。
Upsertはかなりの優れもので、データがなければ登録(Insert)、データがあれば更新(Update)するという機能です。
これは試してみるっきゃない!ということで、エクセルの顧客リストをkintoneに自動登録する仕組みを構築してみました。
今回もまずは結果から~
結果
結論としては1時間ほどでばっちり構築することができました。(DataSpiderのインストール時間、kintoneの環境取得時間は除く)
ノンプログラミングを売りにしているだけのことはありますね。
※DataSpiderやkintoneを初めて利用する方はもう少し時間が必要になると思います。
動作前の状況
ファイル「顧客一覧.xlsx」を保存して15分ほど休憩します。
顧客一覧.xlsxの内容はこんな感じ。
1回目の動作
あらま!蜜柑を食べている間にkintoneにデータが登録されていました。
そして・・・
つ、ついにUpsert機能を確認する瞬間がやってきました。
顧客一覧.xlsxの内容を変更します。変更点は以下の通りです。
さて、準備は万端なので15分ほど休憩します。
2回目の動作(差分)
なんとまあ!コーヒーをハンドドリップしている間にデータが更新されています!
佐藤さんのデータはUpdateされ、佐々木さんのデータはInsertされました!
ここからはそれぞれの設定をご紹介~
kintoneの設定
フォーム設定
DataSpiderでフィールドコードを見ながら設定する箇所があるのでフィールドコードも分かりやすいものに変えておくと便利です。
フィールド名 | フィールドタイプ | フィールドコード |
---|---|---|
会社名 | 文字列(1行) | 会社名 |
部署名 | 文字列(1行) | 部署名 |
担当者名 | 文字列(1行) | 担当者名 |
郵便番号 | 文字列(1行) | 郵便番号 |
住所 | 文字列(1行) | 住所 |
TEL | リンク | TEL |
FAX | 文字列(1行) | FAX |
メールアドレス | リンク | メールアドレス |
DataSpiderの設定
フロー
各パーツをドラッグ&ドロップで配置することでデータを処理できます。
今回のフローは以下の通りです。
- エクセルの内容を読み込み
- エクセルの列とkintoneのフォームを紐付け
- kintoneに登録
- 2と3をデータ件数分繰り返す
各パーツの設定
excel_sheet(エクセルの読み込み)
読み込むエクセルとシートを指定します。
DataSpiderをデフォルトでインストールした場合、「/data/kintone連携/」は「C:/Program Files/DataSpiderServista/server/data/kintone連携/」を指します。
foreach(繰り返し)
mapping(エクセルの列とkintoneのフォームを紐付け)
これもドラッグ&ドロップで左の項目と右の項目を繋げるだけです。
kintone_register(kintoneに登録)
キーの値と一致するレコードは更新にチェックを入れて、キーを指定します。
今回の場合は会社名、部署名、担当者名をキーにしました。複数項目指定できるのがありがたいです。
トリガー
これだけではエクセル更新時に自動反映されないので、トリガーを設定します。
顧客リストは頻繁に更新するものではないので監視間隔は3600(1時間)とかでもいいですね。
参考
参考までに今回の構成で1000件のデータ登録、更新にどれだけ時間がかかるか試してみました。
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1000件の登録にかかった時間
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1回目 :392秒
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2回目 :386秒
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3回目 :388秒
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3回の平均:389秒
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1000件の更新にかかった時間
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1回目 :601秒
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2回目 :598秒
-
3回目 :586秒
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3回の平均:592秒
まとめ
今回はDataSpiderを使ってエクセルとkintoneを連携させてみました。
開発時間を大きく短縮できて、PG知識がなくても連携させられるところがDataSpiderのメリットですね。
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