#はじめに
この記事はZOZOアドベントカレンダー#3 25日目の記事になります。
リーンスタートアップ本とは
今更ながら、読んでいます。リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす。
スタートアップ企業にいるわけではないのですが、どこにいようと次々に顧客の望みを叶える(ちなみに顧客の望みは顧客自身はしらないから難しい)必要があるのだから必要な知識になります。
もちろん、企業内起業にも対応した内容でもあります。
今回はリーンスタートアップを実践しようとしたら開発組織はどのようにあるべきかをちょっと考えてみました。
ベースになるもの
ちなみにリーンスタートアップとはリーン生産方式、デザイン思考、顧客開発、アジャイル開発といった知識がベースとなっているそうです。なので、これらの基礎を知っておく必要がありそうです。
これらはどれも、サイクルタイムが極端に短い、顧客の望みを中心とする意思決定を科学的に行うための考え方と言ったところでしょうか?
簡単にリーンスタートアップとはを言葉にすると、リリースすることは完全な商品を顧客に提供する手段ではなく、まずは顧客に使ってもらいそこから学習することが目的になります。顧客から学習するための最低限の機能(MVP)を最短でリリースし、その学習結果から更に新たに仮説を立て、さらにMVPを出していくその繰り返しがリーンスタートアップになります。
VUCAの時代の商品開発
現代はVUCAの時代と言われています。
VUCAとは、VOLATILITY(変動性)/UNCERTAINTY(不確実性)/COMPLEXITY(複雑性)/AMBIGUITY(曖昧性)の頭文字をとってVUCAといいますが、常に変動し、不確実で、複雑で曖昧な世の中ということです。
考えてみれば現代という時代は、流行り廃りのサイクルが日に日に早くなっており(今年のはじめに流行したものとか覚えてますか?)、消費者の興味も複雑になっています。若者はテレビを見ないと言いますし、新聞やテレビ、雑誌ぐらいしかなかった情報媒体も今や多く存在します。
例えば、ちょうど先程テレビでこんな話題が上がっていました・・・
懐かしいかもしれませんが、2013年の流行語大賞の候補を思い出してみてください。
PM2.5/NISA(ニーサ)/母さん助けて詐欺/弾丸登山/美文字/DJポリス/ななつ星/パズドラ/ビッグデータ/SNEP(スネップ)/ヘイトスピーチ/さとり世代/ダークツーリズム/ご当地電力/ご当地キャラ/こじらせ女子/富士山/日傘男子/バカッター/激おこぷんぷん丸/困り顔メイク/涙袋メイク/倍返し/今でしょ/ダイオウイカ/じぇじぇじぇ/あまロス/ビッグダディ/ハダカの美奈子/ふなっしー/フライングゲット/マイナンバー/NSC/アベノミクス/3本の矢/集団的自衛権/特定秘密/汚染水/ブラック企業/限定正社員/追い出し部屋/ナチスの手口に学んだら/ネット選挙/アホノミクス/引いたら負け/二刀流/スポーツの底力/シライ/お・も・て・な・し/コントロールされている
結構知っている言葉が並んでいませんか?自分はSNEP以外は全部わかりました。
2022年は?
村神様/キーウ/きつねダンス/国葬儀/宗教2世/知らんけど/スマホショルダー/てまえどり/Yakult(ヤクルト)1000/悪い円安/令和の怪物/ルッキズム/リスキリング/ヤー!パワー!/メタバース/BIGBOSS/ヌン活/丁寧な説明/#ちむどんどん反省会/青春って、すごく密なので/SPY×FAMILY/こども家庭庁/ガチ中華/顔パンツ/オミクロン株/OBN/オーディオブック/大谷ルール/インボイス制度/インティマシー・コーディネーター
どうでしょう?ほんと今年に流行った言葉らしいです。
自分はスマホホルダー?てまえどり?ルッキズム?リスキング?ヤー!パワー!(流行ったの?という意味で)?ヌン活?青春って、すごく密なので?ガチ中華?顔パンツ?OBN?インティマシー・コーディネーター?これだけの言葉を知らなかったです。今年ですよ?今年ですよ?
人々の情報媒体が多岐に渡っているという証拠ではないでしょうか?
たった9年でこんなに状況が変わっているんです。どうやって1発で商品を当てるのでしょうか?
どこでなにが流行るかわからない。もうマスでは無理なんです。新聞やテレビに広告打っても見ない人が多いので当たらないんですよ。
そう考えると、サイクルタイムを極端に短くし、不完全な商品でも次々リリースし、顧客に使ってもらい、そこから学習し、さらに手を打つ手法は理にかなっていると思いませんか?
開発組織はどうあるべきか?
そういう中で開発組織はどうあるべきか?
ヒントのひとつはFourKeysかなと思っています。
この記事でもご紹介しましたが、計測するのは、デプロイの頻度とリードタイム、そして品質です。
サイクルタイムを短くしMVPを多く検証するために打ってつけの計測方法だと思います。
当然ながらそれができる開発体制になっていかないといけない。
FourKeysの目指すところはLean・DevOps・アジャイルです。そこを突き詰める必要があります。
仮説を立て、それを検証できるMVPを短いサイクルでリリースする。そこから学習し次に活かす。(Lean)
言い換えれば仮説を立て(スプリントゴール)、検証に向けた最優先のタスクを整理し(スプリント計画)、チーム全員が協力し、すぐにリリースし、その反応、結果をレビュー(スプリントレビュー)し、振り返りと共に学習し、次のゴールに向けて動く。(アジャイル)
すぐにリリースするための動き方も学習が必要。リリースを即座にシンプルに行う技術、実装するスピードに品質、おそらくリソース効率を求めるよりフロー効率を求める方が良いでしょう。ユニットテストや、E2Eテストも自動化できるほうがいいでしょう。インフラのあり方や運用の仕組みも工夫が必要。これらをこうしたらこうできそうという仮説から、適応、振り返りによる検証のサイクルを回していく(DevOps)
もちろん開発チームだけでこれらを回すのでは足りない。関わる隣のチーム、ミドル層、トップ層をも巻き込んでいく。
これらに成功した組織こそ、良い未来が待っているということでしょう。