アドベントカレンダー6日目です。
せっかくの機会ですので、現在進行中のEC-CUBE 次期バーション 3.nの説明会を振り返ります。
当初は3.1計画としてスタートしたProjectでしたが、説明会を重ねるなかで、より踏み込んだバージョン・アップとして、3.1では収まらないレベルであることからナンバリングを検討するために、現在は3.nとしております。
そうやって重ねてきた説明会をすこしまとめて振り返ります。各回の資料も公開しておりますのでこの機会にぜひご覧いただければ幸いです。
3月 EC-CUBE3.1開発方針説明会資料 機能カスタマイズ編
スライド:https://www.slideshare.net/ec-cube-official/clipboards/201703_ec-cube3-1
スタートは、3月の3.1開発方針説明会でした。
ここでは、主にEC-CUBEで機能カスタマイズを行ってきた方々をターゲットに、3.1の開発方針を説明し、方針への期待や不安を測ることとしました。
3.0系が安定してきたこと周辺のプラグイン環境も充実してきてことをお伝えしつつ3.1の開発方針として、学習コストと開発コストを下げることを方針として説明させていただきました。
- 機能カスタマイズのハードルを下げるための新機構の紹介
- プラグインの依存関係を解決する機構
- フレームワークのアップグレードに対応したUpgrade Fixer などの機能カスタマイズを中心にしつつ、フロントのFormHelperを分解しHTMLとCSSだけの知識でもデザインが理解しやすくする事や、HTMLのコーディングルールを理解しやすくするスタイルガイドを提供する方針についても紹介しました。
6月 EC-CUBE3.1開発進捗説明会資料 デザインカスタマイズ&新機能編
スライド:https://www.slideshare.net/ec-cube-official/clipboards/201706_ec-cube3-1
6月にはα2としてリリースさせていただき、主にEC-CUBEでデザインカスタマイズをされている方々にむけて3.1の開発進捗をお伝えいたしました。
- スタイルガイドの具体的な説明
- 商品の別送や別注文への同梱に対応した出荷管理機能
- その他細かな機能改善
特にその他では、URLからHTMLをなくす話や、CSVによるデータインポートなど、デザインカスタマイズ中心でも色々と触る機会の多い、痒いところへの機能改善がはいっていることを紹介させていただきました。
6月 3.1開発合宿
6月の説明会後に、EC-CUBEのインテグレートパートナーやプラグインを多く提供いただいている開発者の方をあつめて、3.1のこれまでの進捗の共有とさらに改善を行いたい以下の点について議論しました。
- 新拡張機構(拡張API)の実装のレビュー・プラグイン開発テスト
- 管理画面のUIの見直し
- デザイン管理機能の見直し
この合宿を通じて、さらに多くの改善案があつまり、3.1という規模からさらに踏み込んで、3.nとして進めることを決定しました。
10月 EC-CUBE開発進捗説明会
スライド:https://www.slideshare.net/ec-cube-official/clipboards/201710_ec-cube
10月の説明会では、6月の説明会、合宿でのフィードバックを元に3.nとして大きく開発を進めてきた内容として
- 管理画面UIの改善の説明
- カスタマイズ・プラグイン制作の実際に手法についてライブコーディングで説明
をおこない、合宿であがった課題にどう対応しているのかや、2系のようなカスタマイズと汎用的なプラグインの制作がそれぞれどの程度の内容なのかご覧いただきました。
11月 EC-CUBE 次期バーション 最新機能紹介
スライド: https://www.slideshare.net/ec-cube-official/20171117-83124494
11月には初心者の方も広く対象に、3.nで強化される各ポイントとして
- デザインカスタマイズ向けのスタイルガイドとコードエディター
- PCファーストで刷新された管理画面UIのプロトタイプ
- 本体とオーナーズストアの連携
などを具体的に紹介させていただきました。中でも管理画面UIのプロトタイプは実際にさわっていただき、非常に好感をいただきました。
説明会を振り返って
説明会を重ね、いただいたお声を少しづつ形にしていくなかで、3.nへの期待感の高まりを日々感じています。
アンケートの感想などを見ても、やはり新しいものへの学習コストは一定感じられているものの、デザインカスタマイズ・機能カスタマイズ共に学習効率や開発コストについては期待がよせられています。
特に、「3.0ではデザイナーレベルでは難しかった点が、3.nでは解消されているように見える」といったお声や「今までのバージョンで一番良い気がする」「管理機能の使いやすさの面で3.n系を進めていきたい!」といったお声もありがたい限りです。
もちろん、「メモリ使用や速度面でのパフォーマンス不具合数など安定したものであるかを確認できれば利用させてもらおうと思います。」といったお声や「半年は、勉強期間として私自身のスキルを挙げてからクライアントに提案したいと思います」というように、慎重なお声もあります。
こういった点は単なる機能だけではなく、しっかりとした作りこみと、ドキュメントなどの学習環境の整備にかかってきます。
当初は3.1として年内でのリリースを目標に開発を進めてきましたが、いただいたお声、フィードバックを参考にまだまだ開発を進めており、リリース時期をお約束できる段階ではありませんが、よりしっかりと作り込んだ形でお届けできるよう、期待いただければと考えております。
12月は皆様お忙しい時期ですので、説明会は開催せず次回の説明会は1月末を想定しています。
それまでお待ちいただけない方は、パートナー忘年会を開催しておりますので、お時間よろしければぜひご参加ください。