自己紹介
- 現在40歳のフロントエンドエンジニア
- 高校卒業後、31歳までフリーターだったが、そこからITエンジニアに転職した
「良かったこと」の前に
良かったことだけ並べて「みんなも30代からエンジニア転職しよう!」とそそのかしてもよろしくないと思うので、まずは「悪かったこと」から書いていきます。
悪かったこと
そもそも転職活動が困難
エンジニアになろうと思って就職活動をしていたころの私のスペックは以下のとおりです。
- 31歳
- 高卒
- プログラミング歴、独学で1年(HTML・CSS・JavaScript)
- エンジニア実務未経験
転職サイトで50社ほど手当たり次第に応募しましたが、そもそも書類選考で落ちまくりました。
「〇〇さんのご活躍を心からお祈りします」というお祈りメールばかり届きました。
あまりに祈られ過ぎて「ワイは神なんか?」という妄想を抱くほどでした。
面接してもらえたのは、たった3社だけでした。
しかも、その3社も最終的に不採用になりました。
高卒で、30代で、なんと正社員の経験もなかった(バイトや派遣社員のみ)ため、当たり前の結果かもしれません。
結果、正社員としてのエンジニア転職はできませんでした。
書類選考でワイを落とした会社さん達の「祈り」は、天には届かなかったようです。
それでも私は「どうしても、コード書いて飯を食ってみたいんや!」と思っていたので、なんとかアルバイトとして小さな会社に入れてもらいました。
31歳・既婚者、時給1,000円のアルバイトHTMLコーダーになりました。
ともあれ、エンジニアとしてのキャリアがスタートしました。
毎日残業
社員数7名ほどの小さな会社で、エンジニアは私ともう一人しかいませんでした。
そのため人手不足で、毎日22〜23時まで残業をしていました。
病みそうでした。
年下の子達がメチャクチャ優秀でつらい
エンジニアとして何年か経験を積み、今の会社(株式会社ゆめみ)に転職しました。
そのとき私は35歳になっていましたが、同僚は20代の人たちが中心でした。
中には18歳の子もいました。
以前ネット上で「最近の若者はスマホやiPadばかりで、PCを触れない」という記事を見たことがあったので「ワイも若者に負けへんやろ」と思っていたのですが、現実は大違いでした。
小中学生の頃からプログラミングをやっている上に、地頭も猛烈に良い。
そんな若者が多く、私は彼らから教えてもらうばかりの毎日でした。
自己肯定感が下がりました。
プライドを捨てて何とか頑張りました。
良かったこと
でも、30代からエンジニア転職したからこそ良かったこともあります。
過去の経験が意外と活きた
20代のころ、IT系のコールセンターに7年間勤務していたことがあります。
毎日毎日、電話でお客様からの質問に答えていたため、IT系の知識を分かりやすく説明する能力が身についていました。
質問の内容は、レンタルサーバの使用方法やら、インターネットの接続方法、独自ドメイン名の契約方法などです。
コールセンターに電話をかけてきてくれるお客様はご高齢の方が多く、どんなに噛み砕いて説明しても上手く伝わらないことがあり───
「うぅ・・・すごく分かりやすく説明したつもりだったのに、実はこんな誤解を生んでしまっていたのか・・・!」
───という、あらゆる誤解のパターンを体験しまくりました。
なので「分かりやすい説明とは」と常に考えてしまう職業病にかかっていました。
そのため、何かIT系の新しい知識を手に入れた際には───
「もしもこれをお客様に説明するとしたら、どういう言い回しにしたら誤解を生まないだろう」
───と普段から考えていました。
その職業病のおかげで説明スキルが鍛えられたと思います。
エンジニアになってからも、他職種の同僚やクライアント様に対して技術的な説明をする機会は多いので、コールセンター時代の経験は非常に活きています。
あと、コールセンター時代に培ったものがもう一つあります。
それは「会話形式の文章を書く能力」です。
私の勤めていたコールセンターには、以下のルールがありました。
「お客様との通話が終わったら、その内容を短くまとめて、会話形式でパソコンに記録すべし!」
記録した内容は、次に同じお客様から電話がかかったきた時に、参考情報として使用します。
つまり「次に電話を受けたオペレーターが、通話をしながらサクッと読めるもの」でないといけないので、もの凄く簡潔に書かないといけません。
上司から「やめ太郎の書く文、長いんじゃ!お客様と通話しながら脳死で読めるくらい簡潔にまとめんかい!」と指導されたこともありました。
そこで鍛えられた能力のおかげで、会話形式の技術記事をQiitaにたくさん書くことができ、いいねもたくさん貰えました。
Qiitaで活躍できたおかげで、所属企業のブランディングにもなったようで、なんとか社内で存在価値を発揮できて助かりました。
「芸は身を助く」ということわざの意味を、身をもって実感しました。
そのあたりは、別職種からエンジニア転職したからこそのメリットかも?と思っています。
金銭的な面
コールセンター時代は時給1,500円だったのが、アルバイトエンジニアになって時給1,000円に下がってしまいました。
なので最初は生活が大変でした。
ですが、3〜4年くらいエンジニアとして働いたら、コールセンター時代の2倍以上の年収になったので、結果的には転職して良かったと思っています。
最後に
31歳まで正社員経験なしのフリーターで、将来に繋がるようなキャリアは全く積んでいなかったのですが、どの職場でもとりあえず一生懸命働いていました。
「どんな仕事でも、一生懸命やっとけば問題解決能力みたいなのは磨かれるやろ!」
「それは必ず自分の力になるし、今後どんな職種に移ったとしても役に立つはずや!」
と思っていたからです。
ある職場では、社長と揉めて突然退職してしまったり、やらかしてしまったことも沢山ありますが、とりあえず何でも一所懸命やっておいて良かったなと思います。
あんまり参考になるキャリアではないと思いますが、ご拝読ありがとうございました!