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リモートワーク中ワイ

ワイ「あーーー!!!」
ワイ「ストレスが溜まるんじゃ〜〜〜!!!」
ワイ「株式会社ゆめみで働くのは、ストレスが溜まるんじゃ〜〜〜!!!」

娘(7歳)「パパ、どうしたの?」

ワイ「いや、あのな?」
ワイ「パパの会社には、エンジニアが沢山おんねん」

娘「知ってるよ」
娘「社員の大半がエンジニアだもんね」
娘「200人以上いるよね」

ワイ「せやねん」
ワイ「そんで、エンジニアってのは、性格にクセのある奴が多いねん」

娘「へ〜」
娘「それで、何がストレスなの?」

ワイ「あのな?」

ズバズバ物を言うエンジニア

ワイ「周囲への配慮をせずに、ズバズバ物を言う奴がおんねん」
ワイ「何人もおんねん」
ワイ「それで、周りの人たちは傷ついてると思うねん」

娘「なるほどね」

ワイ「そういうズバズバな奴らがムカつくねん」
ワイ「けしからんねん」

娘「でも、パパも昔はそんな感じだったよね」
娘「自分が正しい!と思ったら、相手の気持ちも考えずに正論で殴って」
娘「職場での人間関係を破壊してたじゃん」

ワイ「ぐぬぬ・・・せや」
ワイ「でもワイはそれで何度か失敗したから、そういうけしからん生き方はやめたんや」

娘「なるほどね」

  • 「ズバズバ言う自分」を、後ろに下げる
  • 「相手に配慮する自分」を、前に出す

娘「↑こういうことをしたわけだね」

ワイ「せや」

娘「ユング心理学で言う、シャドーってやつだね」

ワイ「シャドー?」
ワイ「何が?」

娘「パパが後ろに下げた『ズバズバ言う自分』がシャドーだね」

ワイ「なるほど、封印した自分というか」
ワイ「それをシャドーと呼ぶんやね」

娘「そうそう」
娘「そして、パパが今ムカついているのは『シャドーの投影』だね」

ワイ「シャドーの投影・・・」
ワイ「え、ワイが何か投影してたん?」

自分がやめた生き方を、相手の中に見ている

娘「パパは、昔ズバズバ言い過ぎて人間関係を壊したから」
娘「そういう生き方はダメだ!って封印したんでしょ?」

ワイ「せやな」

娘「自分が『よくない!』と気づいて封印した生き方があって」
娘「それを他人がやっていると『けしからん!』と感じる」

ワイ「せや」
ワイ「大人なのに、まだそんな生き方してんの?」
ワイ「レベル低っ!って思うんや」

娘「つまり、昔の自分、やめた自分を」
娘「相手の行動の中に見ているってことだね」

ワイ「あぁ」
ワイ「やめた自分、封印した自分、つまりシャドーを」
ワイ「相手に投影してるわけか」

娘「うん」

ワイ「でも、そんなこと言われても、ムカつくもんはムカつくわ」

娘「じゃあまずは、パパが楽になる方法を考えよ」

黒歴史の自分を許す

娘「パパは、ズバズバ言ってた昔の自分をどう思う?」

ワイ「そんなん、決まってるわ」
ワイ「黒歴史や」
ワイ「その頃の失敗が、今でもフラッシュバックすることがあるわ」
ワイ「なんであの時、あんな風に、正論で殴ってしまったんや〜〜〜!って」

娘「なるほどね」
娘「でも、私に言わせると、今のパパも微妙だよ?」
娘「忖度おじさんだよ」

ワイ「ファッ!?

娘「周囲に配慮し過ぎて、言うべきことも言えなくなっちゃってるじゃん」

ワイ「た、確かに・・・」
ワイ「この会議、やたら長いな〜、意味あんのかな〜、とか」
ワイ「思ってても言えへんわ」
ワイ「相手を否定したら、傷つけてしまいそうやから・・・」
ワイ「昔のワイなら言ってたかもしれんけど」

娘「だから、むしろ昔みたいに、ズバッと言うべき時もあるんだよ」
娘「つまり、昔のズバズバ言ってたパパにも、良い部分はあったんだよ」

ワイ「そう・・・なんかなぁ」

ズバズバの中にも、メリットはあった

娘「そうだよ」
娘「ズバズバ言うってことは、例えば───」

  • 世の中の同調圧力やマジョリティを気にせず、正しいと思ったことを言える
  • クライアントに対しても物怖じせず、断る場面では断ることができる

娘「↑こういうメリットがあるじゃん」

ワイ「まぁ、よく言えばな」

娘「そう考えると、そこまで全否定することでもなくない?」

ワイ「まあな」
ワイ「フラッシュバックするほど、昔の自分を否定しなくてもよかったんかもな」

娘「そうだよ」
娘「逆に、ズバズバな自分を封印したせいで」

  • 相手を否定する意見全般を言えなくなった

娘「↑こういうデメリットだってあるわけだし」

ワイ「せやな」
ワイ「ズバズバも配慮も、要はバランスが大事ってことやな」

娘「そう」
娘「たった数回の失敗という、少ないサンプルを元に」
娘「全否定することでもなかったんだよ」

ワイ「せやな〜」
ワイ「ほんま人生、何も分からへんわ」
ワイ「いろんな人間に転生して、20回くらい人生を体験できたら」
ワイ「完璧な生き方を習得できそうやけど」
ワイ「たった一生分の、わずかなサンプルじゃあ」
ワイ「人生の答えなんて、何も分からへんわ」
ワイ「もう40年も生きてきたというのにな」

娘「そうだね」
娘「たった40年分の、わずかな失敗のサンプルを胸に抱いて」
娘「怯えながら生きてるんだね」

ワイ「いや君なんてまだ7年しか生きてへんがな
ワイ「でも確かに、そんな感じかもなぁ」
ワイ「ただ、さっき娘ちゃんが───」

「昔のズバズバ言ってたパパにも、良い部分はあったんだよ」

ワイ「こう気づかせてくれたから、少し楽になったわ」
ワイ「楽にはなったけれども・・・」

何も解決してなくね?

ワイ「あれ、ワイの悩みは何も解決してないんちゃうか?」
ワイ「ズバズバ言うエンジニアたちがムカつく件」
ワイ「そんでストレスが溜まる件」

娘「う〜ん」
娘「でも、それも少しは改善されるんじゃないかな?」
娘「パパはさっき、自分のシャドーについてこう思ったわけじゃない?」

「ズバズバも配慮も、要はバランスが大事ってことやな」

ワイ「うん」

娘「ズバズバにも、良い部分がある」
娘「そう思えた訳でしょ」

ワイ「せやで」
ワイ「これからは、相手の立場や気持ちに配慮しつつも」
ワイ「言うべきことはバシッと言う」
ワイ「ズバズバ配慮を使い分けるハイブリッドおじさんになって行くで」

娘「それを『シャドーの統合』って言うんだけど」

ワイ「シャドーの統合・・・」

封印していた自分を「統合」する

娘「シャドー、つまり封印してたズバズバな自分を」
娘「少しだけ取り戻して、ハイブリッドに使ってくってことだね」

ワイ「なるほど、封印してた自分を、今の自分に統合するんやね」

娘「そうそう」

ワイ「んで?」
ワイ「封印した自分を少しだけ取り戻すと、ムカつきが治まるん?」

娘「治まらないかもしれないけど」
娘「相手に対して、今までより公正な評価ができるようになるかもね」

ワイ「???」

娘「今までのパパは、過去のトラウマから」
娘「配慮しない奴は悪!と思い過ぎてた」
娘「ズバズバ物を言う奴は、レベルが低い!と過小評価してた」

ワイ「う・・・まぁな」
ワイ「ズバズバを嫌うあまり、そこにばかりフォーカスを当てがちになってたわ」

娘「でも、本当は相手にも良いところがある」

ワイ「まぁ、すごく頭の良い人たちではあるしな」
ワイ「技術力も高いしな」

娘「そうだね」
娘「ズバズバ言ってしまうこと、配慮が少ないこと」
娘「そこにばかりフォーカスを当てるんじゃなく」
娘「相手の良いところも公正に見れたらいいんじゃないかな」

ワイ「なるほどな〜」
ワイ「逆に、言いにくいことをズバッと言ってくれる貴重な存在でもあるしな」

娘「そうだね」

ワイ「過去の自分を少し許せたことで」
ワイ「目の前の相手のことも、公正に評価できる・・・」
ワイ「そういう効果、あるかもやなぁ」

娘「うん」
娘「相手の良いところ、尊敬しているところも伝えた上で」
娘「もっと、こうなって欲しい、ってことも伝えたらいいんじゃないかな」

ワイ「そうかもな」
ワイ「信頼関係ってやつやな」

娘「うん」

ワイ「ワイだって、ワイのことを褒めたことない奴からのフィードバックは」
ワイ「絶対に受け入れへんもん」
ワイ「どんなに正しい意見だとしても!」

娘「そ、それもどうかと思うけど」

ワイ「とにかく色々と勉強になったわ」
ワイ「ありがとうやで、娘ちゃん」

その日の夜

ワイ「はぁ〜、でも逆に自分が嫌になってきたわ」

娘「なんで?」

ワイ「だって、ズバズバ言うタイプの人を、過剰に嫌ってしまってたんやもん」
ワイ「そんな自分に気づいてしまったんやもん」
ワイ「過去の自分の失敗を憎むあまり、180度の方向転換をしてしまって」
ワイ「逆に間違った方向、極端な方向に向かってしまっていたわ・・・」

娘「そうだね」
娘「でも、それでいいんだよ」

ゴールは誰にも分からない

娘「正しい方向、ちょうどいい方向・・・」
娘「そんなの、誰にも分からないからね」
娘「失敗して、失敗して、失敗して」
娘「だんだんと方向を絞って行くしかないんじゃないかな」

ワイ「でも、何度も失敗するのはなぁ・・・」

娘「むしろ何度も失敗した方がいいんだよ」
娘「人生なんて、運の力も大きいんだから」
娘「何度でもサイコロを振った人が、夢を掴むんだよ」

ワイ「うぅ・・・娘ちゃん」
ワイ「なんか、ありがとうやで・・・」

まとめ

  • なんらかの理由で、過去に封印した生き方がある
  • その生き方を未だにやっている人を見るとムカつく
  • 封印していた自分にも、良い面があったんだと思うと救われる
  • 片方の面ばかりにフォーカスせずに、公正に評価できるようになりたい

〜おしまい〜

新しい記事もよろしくやで

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