サーバーの仕組み
1. サーバーとは?
サーバーとは、ネットワークを介して他のコンピューター(クライアント)にサービスを提供するコンピューターです。
一般的に「サーバー」と呼ばれる場合、以下の2つの意味が含まれます。
- 物理サーバー: 実際のハードウェアそのもの。
- サーバーソフトウェア: サーバー上で動作するプログラム(例: Webサーバーやアプリケーションサーバー)。
サーバーは、ユーザーがいつでもアクセスできるよう24時間稼働するよう設計されています。
2. サーバーの種類と役割
サーバーはその役割によっていくつかの種類に分けられます。
- 物理サーバー: 実際にデータセンターなどに設置されているハードウェア。
- 仮想サーバー: 物理サーバーの上で仮想化技術を使って作られたサーバー環境。
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Webサーバー: 静的なファイル(HTML, CSS, JavaScript, 画像など)を提供します。
- 主なソフトウェア例: Apache, Nginx。
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アプリケーションサーバー: プログラムを実行して動的なコンテンツを生成します。
- 主なソフトウェア例: Puma、Unicorn。
3. Webサーバーとアプリケーションサーバーの違い
Webサーバー
- 役割: 静的ファイルを提供し、ブラウザにそのまま表示されるコンテンツを返します。
- 主な使用例: ウェブサイトのHTMLや画像、CSSを提供。
- 代表的なソフトウェア: Nginx、Apache。
アプリケーションサーバー
- 役割: データベースと連携してプログラムを実行し、動的なコンテンツを生成して返します。
- 主な使用例: ユーザー認証や動的なデータ表示が必要なWebアプリケーション。
- 代表的なソフトウェア: Puma、Unicorn(Rails用)。
4. 仮想サーバー(AWS EC2)の仕組み
AWSのEC2(Elastic Compute Cloud)は、仮想サーバーを簡単に利用できるクラウドサービスです。
仮想サーバーの特徴
- 物理サーバーを仮想化し、複数の仮想サーバーを1台の物理サーバー上で運用。
- 必要に応じてリソース(CPUやメモリ)を柔軟に増減可能。
メリット
- 自分で物理サーバーを用意する必要がなく、コストを削減できる。
- 必要なリソースをオンデマンドで利用でき、スケールアウトも容易。
5. デプロイの仕組み
デプロイとは、ローカル環境で作成したアプリケーションを本番サーバーに配置し、公開するプロセスです。
デプロイの流れ
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ローカル環境:
- 開発したコードをGitで管理。
- 必要な設定ファイル(例: CapistranoやDockerfile)を準備。
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リモートリポジトリの利用:
- GitHubやGitLabのリモートリポジトリにコードをプッシュ。
- 本番サーバーがリモートリポジトリからコードを取得。
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サーバーでのセットアップ:
- 必要なライブラリやGemをインストール。
- データベースのマイグレーションを実行。
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本番サーバーの起動:
- Webサーバー(Nginx)やアプリケーションサーバー(Puma)を起動してアプリケーションを公開。
6. サーバーの仕組みのまとめ
サーバーについて理解することは、デプロイやアプリケーション開発において重要です。
- サーバーは物理または仮想の形で提供される。
- Webサーバーとアプリケーションサーバーは役割が異なり、それぞれが連携して動作。
- AWS EC2のような仮想サーバーは、柔軟でスケーラブルな開発環境を提供。
- デプロイでは、ローカルのコードを本番サーバーに配置する仕組みを理解する必要がある。