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[初心者用] Pythonでの標準入力まとめ (解説付き)

Last updated at Posted at 2020-06-17

#はじめに

*この記事は、AtCoder や paiza などで、標準入力がわからず困っている方用です。

たくさん種類があり、難しそうに見えるかもしれませんが、実際は入力の種類に合わせたものを選択しているだけです。

初めのうちは、覚える必要は全くないので、一回一回確認しながら、少しづつ慣れていきましょう。

注)__この記事は初心者の方のための記事となっております。__初心者の方の理解を優先するため、一部不十分な言い回し等が含まれていますが、ご理解いただくようよろしくお願いいたします。

どのコードを使えばいいか

Atcoder や paiza の問題において、どのコードで標準入力を受け取るかは、主に次の二つを考慮します。

  • 入力がどの種類のものか (一行 or 複数行、文字列 or 数字)
  • その入力をどのように受け取りたいか (変数に入れる、リストにする、etc)

このうち、二つ目は繰り返し問題を解くうちに、徐々にわかってくるので、この記事では一つ目に焦点を当てて解説していきます。

一行 入力が一つ

入力

abc  # 文字列
12   # 文字列 (見た目は数字でもそのままでは文字列として扱われます)

コード

source.py
a = input()
a = int(input())

print

output.py
abc  # 文字列
12   # 数字

input() は入力を一行文字列で受け取る関数です。
( a = input() の a は変数名なので、自由に変えていただいて構いません。)
a = input() では、input()で受け取った文字列 abc が、変数 a に格納されています。

int() は ( ) の中を数字(整数)に変換する関数です。
数字を受け取りたい場合は、__int()__を使います。
int(input()) では、input()で受け取ったもの(まだ文字列)をint()で整数に変換しています。

発展 文字列 → リスト

入力

abc

コード

source.py
list_a = list(input())

print

output.py
['a', 'b', 'c']

__list()__で文字列をリストに変換することができます。
頻度は多くないですが、簡単なので使えるようにしておきましょう。

一行 入力が複数

入力

apple lemon grape

コード

source.py
list_a = input().split()
red, yellow, purple = input().split()

print

output.py
['apple', 'lemon', 'grape']
apple #print(red)

split()は文字列を分割して、リストにする関数です。
複数個の入力がスペースで区切られている場合、split()でそれぞれを要素にする、リストにすることができます。
一つ一つ受け取りたい場合は、個数分変数を用意する必要があります。
(数が足りないとエラーになります。)

発展 数字にしたい場合

入力

1 2 3

コード

source.py
list_a = list(map(int,input().split()))
x, y, z = map(int,input().split())

print

output.py
[1, 2, 3]
1 #print(x)

map()はリストなどに別の関数を適用する関数です。(すごく簡略化して説明しています)
map()は map(使いたい関数、対象のリスト等) のように使います。
少し複雑なので、list(map(int, input().split()))の処理を、分解して見ていきましょう。

  1. まず、input()で入力を受け取り('1 2 3')、それをsplit()で分解します(['1', '2', '3'])。
  2. __map(関数、リスト等)__は「リスト等」に「関数」を適用するので、
    今回は、input().split()---(['1', '2', '3']) に int() を適用して数字にします。
  3. ただ、map()はmapオブジェクトというものを結果として返し、そのままでは扱えません。
  4. なので、それを扱えるようにするために、最後にリストに変換しています。
    (これをしないと、map object at 0x7fbff01922e8 のような表示が出ます。)

文字列の場合と同じようにリストにせず、変数に個別に受け取ることもできます。

複数行 入力が各行一つ

入力

3
apple
lemon
grape

コード

source.py
n = int(input())
list_a = [input() for i in range(n)]

print

output.py
['apple', 'lemon', 'grape']

複数行の入力の場合は、最初に入力の行数が与えられる場合がほとんどです。
このコードでは入力行数をnで受け取った後、n行の入力(今回は3行)をリストに格納しています。

[input() for i in range(n)] のような書き方は__リスト内包表記__といいます。
input() をn回繰り返し、それをリストに順に格納しています。
リストをシンプルに作れるため、よく使われていますが、慣れるまでは複雑に見えるので、無理に仕組みを覚える必要はありません。
(問題に何度も取り組んでいると、自然とわかるようになっていくかと思います。)

なお、上記のコードは、以下のコードと同じ内容になります。

source.py
n = int(input())
list_a = []

for i in range(n):
    kudamono = input()
    list_a.append(kudamono)

発展 数字にしたい場合

入力

3 #入力行数を表します
1
2
3

コード

source.py
n = int(input())
list_a = [int(input()) for i in range(n)]

print

output.py
[1, 2, 3]

先ほどのコードのinput()の部分をint(input())として、それぞれの入力を数字に変換すればオッケーです。

複数行 入力が各行複数

入力

3
a b
c d
e f

コード

source.py
n = int(input())
list_a = [input().split() for i in range(n)]

print

output.py
[['a', 'b'], ['c', 'd'], ['e', 'f']]
['c', 'd']  #print(list_a[1])
e           #print(list_a[2][0]) 

このように複数の入力が複数行ある場合、二次元配列で受け取るとうまくいく場合がほとんどです。
「一行 入力が複数」の内容の通り、input().split()はそれ自体がリストとなるので、それらが大きいlist_aリストに入る作業が3回繰り返されていると考えると、イメージしやすいかと思います。

発展 数字にしたい場合

入力

3 #入力行数を表します
1 2
3 4
5 6

コード

source.py
n = int(input())
list_a = [list(map(int,input().split())) for i in range(n)]

print

output.py
[[1, 2], [3, 4], [5, 6]]

複雑に見えますが、入力が一行のときの作業を繰り返し行っています。
これも、「一行 入力が複数 (数字にしたい場合)」の作業を入力行数分繰り返していることが、分かるかと思います。

最後に

最初にも触れましたが、いきなりすべて覚えようとする必要はありません。
初めはコピーペーストでも、いろんな問題に挑戦し、言語への理解が深まると、自然と頭に入るようになってきます。
このページが皆さんの役に立てば幸いです。

分かりづらい箇所などありましたら、コメント欄にお願いします。

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