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AIは会話をどう覚える?「記録と記憶」の仕組みと消し方

Last updated at Posted at 2025-08-14

1. はじめに

先日「いつも“初対面のAI”と話すには?その場限りで完結する会話ステートレスのすすめ」という記事を書きました。その過程で「 記録 」と「 記憶 」というキーワードに出会い、Copilotの動きに興味を持ちました。

  • 本記事はCopilot向けに書いていますが、 ChatGPT でも基本概念は同じです。
  • 基本Copilotに直接聞いてまとめたメモです。正確さは保証できませんが、参考になれば幸いです。

2.「記録」=過去の会話(履歴)

Copilotの「記録」は、会話内容を画面上に残しておく機能です。あとで見返したりコピーしたりできますが、AIが永続的に覚えるわけではなく、必要に応じて削除もできます。

  • 意味:画面上に表示されている、これまでのやり取りの履歴
  • 例:「昨日こんな質問をしたな」と画面をスクロールして確認できる
  • 特徴:人が見るための履歴。削除は可能。Copilotも一部参照する

3.「記憶」=Copilotが覚えている情報(メモリ)

Copilotの「記憶」は、人が教えた好みや情報を保存し、次回以降の会話に活かす機能です。オンにすると個別対応しやすくなり、オフにすれば保存されません。

  • 意味:ユーザーが話したことの一部をCopilotが長期的に覚えている状態
  • 例:「コーヒーより紅茶が好きです」と言うと、次回の会話で「紅茶がお好きですよね」と話題を合わせてくれる
  • 特徴:オン・オフを切り替え可能。記憶を消したり、追加できる

4. 違いを一言で

  • 記録 :利用者が見返すための「会話履歴」
  • 記憶 :Copilotが次回以降の応答に活用する「メモリ」

5. 記録について(会話履歴)

以下の情報は、一部 Copilotよくある質問 より抜粋してます。

5-1. どんな情報が記録されるのか?

デフォルトでは、Copilotとの会話は保存され、過去の会話を表示したりアクセスしたりできます。たとえば、Copilotで詳細な旅程を作成した場合、会話は保存されます。

5-2. 会話はどう使われるのか?

その直前までのメッセージを参照して、話のつながりや文脈を保った回答をします。また、
Microsoftプライバシーに関する声明で説明されている次の限定的な目的にのみ使用されます。パフォーマンスの監視、問題のトラブルシューティング、バグの診断、不正使用の防止、Copilot の提供と改善に必要なその他の製品パフォーマンス分析など

5-3. 確認・削除はできるのか?

記録は確認・削除することは可能です。
マイクロソフト Copilotアクティビティ履歴を管理する」(マイクロソフトアカウントが必要)ページで行います。

  • Copilot アプリのアクティビティ履歴
    copilot.microsoft.com(ブラウザ)、Copilotアプリ(スマホアプリ)など
  • Microsoft 365アプリのCopilot
    Microsoft 365アプリ、Microsoft 365 Copilotアプリ(Word、Excelの連携)

過去の履歴を確認する場合は、エクスポートリンクを押します。CSVファイルとして確認が可能です。どちらを削除したらいいのか分からない場合は、両方削除すればすべての履歴が削除可能。

記録と記憶-1.png

5-4. どれぐらい保存されるのか?

デフォルトでは、会話は18か月間保存されます。

6. 記憶について(メモリ)

以下の情報は、一部 Copilotよくある質問 より抜粋してます。

6-1. どんな情報が記憶されるのか?

個人用設定が有効になっている場合、Copilotは、名前、興味、目標など、ユーザーが共有した重要な情報を記憶します。

6-2. 記憶はどう使われるのか?

Copilotは会話の中で出た大事な情報を覚えておき、次からのやり取りでその情報を使って、よりその人に合った内容や提案をしてくれるようになります。つまり「話せば話すほど、その人向けの回答に変わっていく」という仕組みです。

6-3. 確認・削除はできるのか?

Copilotが記憶している内容を確認するには、シンプルに「 私について知っていることは何ですか? 」と質問するだけです。

私について知っていることは何ですか?

すると、Copilot がユーザーの記憶を要約して応答します。

特定の詳細を更新または削除するには、「 Xのことは忘れてください 」、または「 Yが好きだということを覚えておいてください 」などと伝えます。Copilotは記憶を更新します。 

削除する場合は、ブラウザ右上のプロファイル名を選択して、[アカウント]→[プライバシー] で下記の画面が表示されます。アプリ版の場合は、左上からアクセスしてください。
メモリ削除 」で記憶した情報は削除されます。また、今後も利用不可にするには「 個人用設定とメモリ 」もOFFにします。

記録と記憶-2.png

(注意) 個人用設定をオフにすると会話の記憶は忘れますが、会話の記録は削除されません。すべて削除する場合は、「履歴のエクスポートまたは削除」「メモリの削除」の両方を行う必要があります。

6-4. どれぐらい保存されるのか?

ヘルプ等には明示されていません。期限なしと想定しています。

7. <まとめ>記録と記憶の比較

項目 記録(会話履歴) 記憶(メモリ)
内容 同じチャット内でやり取りした文章 個人用設定ONで保存された好み・設定・重要情報
保持期間 サインイン時は最大 18か月(過ぎると自動削除) 期限なし(削除するまで保持)
自動削除 あり(18か月超えで古い順に消える) なし(手動で消すまで残ると想定)
手動削除 履歴の削除 メモリの削除
参照タイミング ステートフル時に現在のチャット文脈として利用 会話全般のパーソナライズに利用
OFFにする方法 新しいチャットを開始すると過去の履歴は参照しない 個人用設定とメモリをOFF

8. 記録・記憶の両方を見てユーザと会話しているのか?

通常の設定では、Copilotは両方を使って会話します。

  • 記録(会話履歴):同じチャット内での過去のやり取り。会話の流れを理解するために参照します
  • 記憶(メモリ): これまでに入力された内容を覚えて、次のやりとりに利用します

9. ステートレス宣言をした場合の動き

ステートレスを指定すると、記録も記憶も「参照しない」モードで動きます。 つまり、その場の入力内容だけを使って応答を生成し、過去のやり取りや保存された好み・情報は会話の根拠にしません。

項目 ステートレス時の動き
記録(会話履歴) チャット内の過去の発言を参照しない
記憶(メモリ) 保存されている好みや設定も参照しない

例えるなら、まっさらな紙に突然質問が書かれた状態で答えるイメージです。 前後の流れや過去の関係性を踏まえないので、毎回「初対面の会話」に近い返答になります。

10. さいごに

今回、記録・記憶について書きました。うまく使えばAIとの会話は格段にスムーズになります。 しかし、プライベートな情報まで誤って入力してしまうと、それが記録として残ったり、利用されるリスクがあります。 メリットとリスクを理解し、安全に活用することで、もっと楽しく便利なAIライフを実現できます。

AIとの会話術は別記事にも整理しています。下記「記事まとめ」から、併せてご参照ください。

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