Google Colaboratory で MATLAB を使う

MATLAB は，（オンラインでいつでもどこからでも使えるとは宣伝しているが）無料では使えないらしい。

Google Colaboratory で octave を介すれば，ちょっと面倒な気はするが，無料で使えるようだ。

Matlab in Google Colab.ipynb - Colaboratory

以下のように行えばよい。

octave のインストール

以下を行う。

!apt install octave

もし，全くのはじめてなら数分かかるが，二回目以降はすぐ終わる。

二回目以降は，以下のような表示が出れば準備万端

Reading package lists... Done
Building dependency tree       
Reading state information... Done
octave is already the newest version (4.2.2-1ubuntu1).
The following package was automatically installed and is no longer required:
  libnvidia-common-460
Use 'apt autoremove' to remove it.
0 upgraded, 0 newly installed, 0 to remove and 49 not upgraded.

処理系の動作

Google Colaboratory で MATLLAB を使う基本は以下の 2 つを必要に応じて行うことである。

1. %%writefile ファイル名.m でコードをファイルに書き込む
2. !octave -W ファイル名.m で実行結果を表示する

例

二次元クロス集計表の独立性の検定を行う関数を定義し，それを用いて検定を行う例を示す。

まずは関数を定義する。MATLAB の慣例で関数名とファイル名を同じにするそうなので，ChiSquareTest.m に ChiSquareTest 関数の定義を書き込む。

この処理系の制約（?）で，期待されるとおりの処理結果にならない関数などがあるので，姑息な手段でエラー回避をする必要があるかもしれない。

%%writefile ChiSquareTest.m

function [chisq, df, p] = ChiSquareTest(x)
    [nrow , ncol] = size(x);
    df = (nrow - 1) * (ncol - 1);
    colsums = sum(x, 1);
    rowsums = sum(x, 2);
    n = sum(rowsums);
    expectations = (rowsums * colsums) / n;
    Zscores = (x .- expectations) .^ 2 ./ expectations;
    % sum(Zscores, 'all') % エラー（このバージョンにはないため）
    % sum(Zscores, [1 2]) % なぜか適正に動かない
    chisq = sum(sum(Zscores));
    p = 1 - chi2cdf(chisq, df); % この環境では icdf はインストールされていないため
end

Overwriting ChiSquareTest.m

他の言語ならば，上の ChiSquareTest.m に関数呼び出しのテストを書き込めるが，MATLAB ではそれではだめなようなので，テストは別のファイルに書き込む(untitled.m）。

%%writefile untitled.m
x = [55 22 16 7; 40 32 24 4];
[chisq, df, p] = ChiSquareTest(x)

Overwriting untitled.m

実行するために以下のようにする。

!octave -W untitled.m

chisq =  6.6385
df =  3
p =  0.084359

結果をきれいな書式で書き出す方法は，まだ探索していない。