学校企画のアドベントカレンダーの一環としてこの記事を書いている。
また、LinuxもQiitaもド初心者の記事であることを念頭に置いて読んでいただきたい。
あなたは軽いOS、好きですか?
私は大好きだ。
私の学校で使っているノートパソコンはRyzen5!!メモリ16GB!!というところまでは完璧なのだが、なんと容量が128GBしかない。USBメモリの128GBが千円程度で買えるこの令和の時代、メインストレージが128GBしかないのは心もとない、というか足りない。しかも最近のWindowsはOS領域だけで30GB近く容量を食ってしまう。かといってストレージを換装するために分解して保証をないがしろにしたくない。
そこで思いついたのがLinuxを使用することだ。LinuxはプリインストールされているアプリがWindowsに比べて少なく、OS自体の容量が軽い。しかも学校で使うPCとしてはVSCodeとブラウザが使えればなんとかなるので、Linuxでも事足りる。
様々なディストリビューションがある中でAntiXを試してみようと思った理由としては、OS自体の容量がとても小さいこと、リソースの消費量が少ない方がバッテリーに優しいと考えたからだ。
とても簡潔なPCスペック
今回は試用のため、USBメモリへインストールした。また、万が一の事を考えて検証用のPCで作業している。
機種:VersaPro VC-B
CPU:Ryzen 5 5500U
メモリ:16GB
SSD:128GB
検証用機
機種:ThinkPad L440
CPU:Core i5 4210M
メモリ:6GB(4+2)
SSD:240GBぐらい
ダウンロード
AntiXのサイト (https://antixlinux.com/) からisoファイルをダウンロードし、USBメモリに書き込む。今回はVentoyを使用。また、今回はbase版をダウンロードした。
問題発生
しかし、この記事の主題であるUEFIインストールができない。
他の有名なディストリビューションならググればすぐ解決方法が出そうなものだが、このディストリビューションは超軽量という性質上、古く、性能の低いPCにインストールされることが多い。つまり、ネット上にある情報はほとんどがレガシー環境でのインストール、ということだ。
原因を探す
最初はデスクトップに表示されているインストーラーでインストールを試みた。しかし、インストールに失敗したため、cli-installerを使用してみた。その際もUEFIインストールに失敗したが、エラーを見ると
modinfo.sh doesn’t exist.
のようなエラーが発生していることが分かった。
原因
どうやらGrubのインストール時に必要なファイルが不足しているようだ。ネットワーク接続後、以下のコマンドを使ってインストールする。
# apt update
# apt upgrade -y
# apt install -y grub-efi-amd64
*demoのパスワードはdemo
その後、fullもしくはbase版ならデスクトップにあるインストーラーを、core版ならcli-installerの指示された手順通りに進めればインストールできる(はずだ)。
実際にインストールしてみて
下馬評通りとんでもない軽さだ。Windows10(ver.22H2)のメモリ使用量はクリーンインストール後で約3.6GB程。それに対してこのAntiXは約360MB。単純計算で10分の1である。その上、ストレージの消費は数GBで済んでいる。非常に優秀だ。
ただ、UI等を含めた総合的な面で見ると微妙に感じる部分もあったため、メインで使うかは考えどころだ。古いPCを再利用する際や、カスタムするベースにするにはピッタリだと感じた。
追記:CPUベンチマーク(Geekbench 6)やってみた
シングルで4パーセント、マルチで7パーセント程度の性能差が見られた。
追記2:AntiXの親戚(らしい)MX Linuxをインストールしてみたが、なんやかんやで満足してしまった。十分軽量で、私のようなLinux初心者には扱いやすい。問題が出なければこのまま使い続ける予定だ。
余談
先日、このような記事が目に入った。(https://gigazine.net/news/20231205-gaming-focused-linux-operating-systems-beat-windows-11/)
PCゲーム市場が広まるにつれ、今まで主流だったWindowsに比べ、低価格化を進めることが出来、かつゲームの最適化もされつつあるLinuxは見逃せない存在になる可能性がある。
現状はまだまだ先になりそうだが、私も一人のPCゲーマーとして動向を見守りたい。