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Googleカレンダーの中身を視覚化する

Last updated at Posted at 2019-05-10

目的

Googleカレンダーに入力された内容を視覚化することで、働き方に関するPDCAをより効率的に回せるようにする。

使用するツール

  • Googleカレンダー
  • Googleスプレッドシート
  • Googleドライブ
  • Googleデータスタジオ
  • GAS(Google Apps Script)

手順

それでは、以下の5つのステップに分けて、手順を説明します。

① Googleカレンダーにスケジュールを入力する
② Googleスプレッドシートを用意する
③ GAS(Google Apps Script)を作成&実行する
④ GoogleスプレッドシートをGoogleデータスタジオに接続する

①Googleカレンダーにスケジュールを入力する

まずは、Googleカレンダーにスケジュールを入力します。
その際、今後のステップで可視化を楽にするために、各予定の名前は「○○○(カテゴリ名)/×××(内容)」という形に統一します。
下の画像が例です。

Calendar_sample.jpg

「○○○」の部分には、予定の大まかなカテゴリを入力します。
例えば、ミーティングであれば「mtg」、調査や調べ物の時間であれば「research」、といった具合です。
今回は、以下の表にあるカテゴリ名を使用します。

カテゴリ名 内容
mtg 会議、ミーティング
study 勉強
research 調査、調べもの
work 上記以外のタスク

「×××」の部分には、予定の具体的な内容を入力します。
例えば、mtgであれば「経営会議」、「定例ミーティング」、といった具合です。

②Googleスプレッドシートを用意する

続いて、Googleドライブの中に、新しいフォルダを任意の名前で作成します。
そのフォルダの中に、新規スプレッドシートを任意の名前で作成してください。

③GAS(Google Apps Script)を作成&実行する

次に、①でGoogleカレンダーに入力したスケジュールの内容を、②で作成したGoogleスプレッドシートに起こしていきます。
これによって、入力したスケジュールを、Googleデータスタジオで扱えるようになります。

順序としては、
1.②で作成したスプレッドシートを開く
2.メニューバーの「ツール」から、「スクリプト エディタ」を開く
3.テキストエディタをクリアにしてから、以下にあるコードをコピー&ペーストする
4.コードの、「スプレッドシートのフォルダID」(5行目)と「メールアドレス」(55行目)の部分を、自分のものに書き換える(この際、クオート記号を消さないように注意してください)
以上の4ステップです。

3.でコピー&ペーストするコードはこちら
3.でコピー&ペーストするコード
/* 指定月のカレンダーからイベントを取得する */
function getCalendar() {

  // フォルダ、ファイル関係の定義
  var targetFolderIds = ["スプレッドシートのフォルダID"];
  var targetFolder;
  var folderName;
  var objFiles;
  var objFile;
  var fileName;

  // スプレッドシート関係の定義
  var ss;
  var key;
  var sheets;
  var sheetId;


  for (var i = 0; i < targetFolderIds.length; i++) {
    // Idから対象フォルダの取得
    targetFolder = DriveApp.getFolderById(targetFolderIds[i]);
    folderName = targetFolder.getName();

    // 対象フォルダ以下のSpreadsheetを取得
    objFiles = targetFolder.getFilesByType(MimeType.GOOGLE_SHEETS);

    while (objFiles.hasNext()) {
      objFile = objFiles.next();
      fileName = objFile.getName();

      // Spreadsheetのオープン
      ss = SpreadsheetApp.openByUrl(objFile.getUrl());
      key = ss.getId();
      sheets = ss.getSheets();
    }
  }

  /*スプレッドシートをクリア*/
  var spreadsheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
  var sheet = spreadsheet.getActiveSheet();
  var range = sheet.getRange(1,1,400,5);
  range.clear();

  /*列名を入力*/
  var range = sheet.getRange("A1").setValue("No.");
  var range = sheet.getRange("B1").setValue("カテゴリ");
  var range = sheet.getRange("C1").setValue("内容");
  var range = sheet.getRange("D1").setValue("開始時刻");
  var range = sheet.getRange("E1").setValue("終了時刻");
  var range = sheet.getRange("F1").setValue("所要時間");

  var mySheet=SpreadsheetApp.getActiveSheet(); //シートを取得
  var no=1; //No

  var myCal=CalendarApp.getCalendarById('メールアドレス'); //特定のIDのカレンダーを取得

  var startDate=new Date('2018/08/20 00:00:00'); //取得開始日
  var endDate=new Date('2018/10/01 00:00:00');  //取得終了日

  var myEvents=myCal.getEvents(startDate,endDate); //カレンダーのイベントを取得

  /* イベントの数だけ繰り返してシートに記録 */
  for each(var evt in myEvents){
    mySheet.appendRow(
      [
        no, //No
        evt.getTitle(), //イベントタイトル
        evt,
        evt.getStartTime(), //イベントの開始時刻
        evt.getEndTime(), //イベントの終了時刻
        "=INDIRECT(\"RC[-1]\",FALSE)-INDIRECT(\"RC[-2]\",FALSE)" //所要時間を計算
      ]
    );
    no++;
  }

  /* 列分解 */
    var lastRow = sheet.getLastRow();
  for(i=2;i <= lastRow;i++){
    var x = sheet.getRange(i,2);
    var y = sheet.getRange(i,11);  // 使っていないセルを取得
    var z = sheet.getRange(2,3,lastRow-1,1);

    z.clearContent();
    y.setValue(x.getValue());
    x.clearContent();  
    strformula = "=split(K" + i + ",\"/\")";
    x.setFormula(strformula);
  }  

  /* 所要時間の[ss]表示 */
  var secondTime = '[ss]';
  for(i=2;i <= lastRow;i++){
       var numberRange=sheet.getRange(i,6,lastRow);
       numberRange.setNumberFormat( secondTime );
  }

  /* 週番号の追加 */
  var x=sheet.getRange(1,7);
  var y=sheet.getRange(1,8);
  var z=sheet.getRange(1,9);
  var w=sheet.getRange(1,10);
  x.setValue('週番号');
  y.setValue('日にち');
  z.setValue('所要時間(hh:mm)');
  w.setValue('曜日');
  var NumFormats = '0'; 
  for(i=2;i <= lastRow;i++){
    var x=sheet.getRange(i,7);
    var y=sheet.getRange(i,8);
    var z=sheet.getRange(i,9);
    var w=sheet.getRange(i,10);
    weeknum = "=WEEKNUM(D" + i + ")";
    x.setFormula(weeknum);
    x.setNumberFormat( NumFormats );
    daynum = "=day(D" + i + ")";
    y.setFormula(daynum);
    hhmm = "=TEXT(F" + i + ",\"hh:mm\")";
    z.setFormula(hhmm);
    week = "=TEXT(D" + i + ",\"ddd\")";
    w.setFormula(week); 
  }

  /* シートを追加し、値とフォーマットのペースト */
  var sheet2 = spreadsheet.insertSheet("data");
  sheet.getRange("A:I").copyTo(sheet2.getRange("A:I"), {formatOnly:true});
  //sheet.getRange("A:I").copyTo(sheet2.getRange("A:I"), {contentsOnly:true});
}

※ 取得するスケジュールの範囲を変更したい場合は、「取得開始日」、「取得終了日」のコードを任意で書き換えて下さい。
※「メールアドレス」は、今回使用するGoogleカレンダーを持っているアカウントのGmailアドレスです。
※「スプレッドシートのフォルダID」が分からない場合は、こちらの記事から確認できます。

ここまで完了したら、コードを保存してから、実行ボタンを押してください。
下の画像の様に、Googleカレンダーのスケジュールが自動でスプレッドシートに書き起こされます。

Sheet_sample.jpg

書き起こされたスプレッドシートを確認すると、「data」というワークシートが増えています。
このあと使用するGoogleデータスタジオの参照エラーを回避するために、書き起こされたデータを全て「data」に特殊貼り付け(値のみ貼り付け)します。
手順は以下の通り。
Weekly_Report_-_Google_スプレッドシート.jpg
スクリーンショット_2018-09-14_14_51_37_png.jpg

これで、ワークシート「data」に、Googleカレンダーの内容が入力された状態になります。
「カテゴリ」や「内容」のカラムがうまく表示されない場合は、スケジュールが、①で紹介したルールに則って入力されていない可能性があるので、Googleカレンダーをチェックしてみて下さい。

④GoogleスプレッドシートをGoogleデータスタジオに接続する

最後のステップです。
ここでは、③で作成したワークシート「data」をリソースとして、Googleデータスタジオを使用します。
これによって、スケジュールをタスクのカテゴリごとに見たり、どういったタスクに時間が割かれているのか、といったことを視覚化し、分析可能にします。

まずは、視覚化の例として、筆者が作成したレイアウトを紹介します。
DataStudio_sample.jpg

ここからは、このレイアウトでご自身のスケジュールを視覚化する手順を紹介します。
具体的なステップは以下の通り。

1.https://datastudio.google.com/u/1/reporting/1F3XVz9621IqCXfrM3RU8YlaYlnNhAP5d/page/qQwZ
にアクセスする

2.メニューバーから「ファイル」を選択し、「コピーを作成」をクリック
タイムリソースの利用状況.jpg

3.「新しいデータソースを作成」から、Googleスプレッドシートを選択し、③で作成したシートを「接続」し、レポートに追加する
タイムリソースの利用状況_のコピー-2.jpg
タイムリソースの利用状況_のコピー.jpg
タイムリソースの利用状況_のコピー.jpg

タイムリソースの利用状況_のコピー-4.jpg

※この際、「所要時間」のデータタイプを、「テキスト」から「数値(持続時間(秒))」に変更してください。

ここまでできたら、あとは「設定未完了」になっている各グラフに、データソースを設定するのみです。
まず、グラフ部分をクリックし、画面右端のメニューにある「データソースの選択」から、先ほど接続したシートを選択します。
次に、同じく「データソース」の項目から、「期間のディメンジョン」を選択し、「開始時刻」をクリックします。

この作業を、4つのグラフ部分全てに対して行えば、レポートの完成です。

参考URL

アイウェイズコンサルティング株式会社「【BI×働き方改革】Tableauでリソースを可視化する」
https://tableau-i-ways.com/column/googlecalendar
(2018/09/10)

ANAGRAMS「Google データスタジオの基本的な使い方:伝わるレポートでビジネスの意思決定を加速させる」
https://anagrams.jp/blog/basic-of-google-data-studio/
(2018/09/10)

科学とGAS「スプレッドシート・フォルダのID確認方法」
http://amehal.blogspot.com/2015/10/id.html
(2018/09/10)

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