はじめに
先日、友人のIntel内蔵GPUを搭載したPCで『BIOHAZARD RE:2 "R.P.D. Demo"』をプレイしようとしたところ、DirectXに関連するエラーが表示され、ゲームが起動できないという問題に遭遇しました。
ネットで調べたり、ドライバやDirectXを更新したりと、一般的な対処法を試してみましたが、状況は変わらず。最終的に、「DXVK」という互換レイヤーツールをWindowsで活用するという、少し変わった方法で解決できたので、その手順と結果をまとめます。
試した一般的な対処法(すべて効果なし)
- ゲームファイルの整合性チェック
- Intel GPUドライバの更新(OEM版 → 公式最新版)
- DirectX ランタイムの再インストール
- Windowsのアップデートと再起動
- ゲームの再インストール
どれも効果がなく、起動時のDirectXエラーは解消されませんでした。
「DXVK」とは?試してみたきっかけ
DXVKは、DirectX 8/9/10/11のAPIをVulkanへ変換する互換レイヤーで、もともとはLinuxなどでWindowsゲームを動作させるためのツールです。バイオre2はDX12対応ではありますが、体験版はDX11時代のままなので(もちろんDX12も使えます)DX11で動作できれば問題ないはず。
実は非公式ながらWindowsでも使用可能であり、Intel ArcシリーズのドライバのアップデートでDirectX 9のパフォーマンスが向上した時は、DXVKが中に組み込まれていたそうです。
こういった背景もあり、Vulkanに変換すれば、DirectXで発生していたエラーを回避できるのではと考えました。(intelはDX11よりはVulkanの方が得意)
DXVKの導入方法(Windows)
- DXVK GitHubリポジトリから最新版をダウンロード
- ZIPファイルを解凍し、中の
x64
またはx86
フォルダからd3d11.dll
とdxgi.dll
を選択
※ ゲームのビット数に合わせて選びます(RE:2は64bitなので通常はx64
) - それらのDLLファイルをゲームの実行ファイル(.exe)と同じディレクトリにコピー
- ゲームを起動
結果
驚くことに、DirectXエラーを回避し、ゲームが正常に起動しました。
この辺りはあまり詳しくないので、動いたという事実のみでとどめておきます。
注意点
- DXVKはLinux向けツールであり、Windowsでの使用は非公式・サポート外です
- 一部のオンラインゲームなどではチートとして検出される可能性が高いです
- 環境によって動作しない場合もあります。自己責任で使用してください
おわりに
Intel内蔵GPUでゲームをプレイしようとした際に、DirectX関連の不具合で悩んでいる方にとって、DXVKはひとつの有力な選択肢になるかもしれません。
公式サポート外であることを理解した上で、状況に応じて試してみる価値はあると思います。
この記事が、同じようなトラブルで困っている方の助けになれば幸いです。
参考リンク
- 🔗 DXVK GitHubリポジトリ
- Steamコミュニティ内の関連トラブル投稿("RE2 致命的エラー"などで検索)