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Flipper Zeroで有線インターネットをテスト!W5500搭載の自作Ethernetテスター

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Flipper Zeroというガジェットをご存知でしょうか? 無線周波数解析や赤外線リモコン複製など、様々なハッキング機能を備えたオープンソースの多機能デバイスです。最近、そのFlipper ZeroにWIZnet社のEthernetコントローラW5500を接続し、手のひらサイズの有線ネットワークテスターに変身させるというユニークなDIYプロジ (Flipper Zero Ethernet Troubleshooter)題になっています。これはWIZnetが公式に提供している製品ではなく、熱心なユーザーが制作したものですが、あまりにも面白いのでご紹介します。

このプロジェクトでは、Flipper ZeroのGPIOポートにW5500搭載のEthernetモジュールを取り付け、専用アプリを動かすことで、LANケーブルを挿すだけでネットワークの接続テストができるようになりました。DHCPでIPアドレスが取得できるか、特定のIPアドレスに対してPing応答があるか、といった有線LANの基本的な疎通確認をFlipper Zero単体で行えます。まさにポケットに入るネットワークテスターデバイスですね。

使用したパーツとポイント

  • W5500 Ethernetモジュール – WIZnet社の組み込み向けEthernetコントローラチップW5500を搭載したモジュールを使用します。W5500はSPI接続で手軽にネット対応を実現で (W5500 - WIZnet Store)/IP搭載チップです。市販の「W5500 Lite」モジュール(AliEx (Flipper Zero Ethernet Troubleshooter)利用すると便利です。
  • Flipper Zero用プロトタイピングボード – Flipper Zero本体に付属のブレッドボード(プロトタイピング基板)にヘッダーピンをハンダ付けし、上記W5500モジュールを差し込んで配線します。GPIOピン穴を通じてFlipper本体と接続します。
  • コミュニティ製アプリ (W5500 Ethernet) – Flipper Zeroの拡張機能としてコミュニティが開発したEthernetテスト用アプリをFlipper Zeroにインストールします。Appsカテゴリから「W5500 Ethernet」アプリを導入可能です。このアプリを起動し、「init」オプションでW5500チ (How to test your LAN ports with Flipper Zero : r/flipperzero)を開始できます。

テストできる機能

上記のセットアップにより、Flipper Zeroで以下のネットワークテストが可能になります。

  • ケーブル接続の確認: モジュールにLANケーブルを挿し、物理的にリンクアップするか確認。
  • DHCPテスト: ルーターやスイッチから正しくIPアドレスが割り当てられるか取得(DHCPクライアント動作)。
  • 静的IP設定: 手動でIPアドレスを設定して通信テスト(必要に応じて静的ネットワーク設定)。
  • Pingによる疎通確認: 指定したLAN内またはインターネット上のIPアドレスに対してPingを送り、応答があるかチェック。

こうした機能により、現場でノートPCを取り出さなくてもFlipper Zero単体でLANポートの基本診断ができるようになります。ネットワーク技術者のツールキットや、趣味のハードウェアハッキングにおいて非常に実用的かつクールな拡張と言えるでしょう。🎉

おわりに – コミュニティ発のイノベーション

このEthernetテスター・プロジェクトは、WIZnetのW5500チップが持つ可能性をコミュニティが引き出した素晴らしい例です。メーカーや開発者コミュニティによるDIY精神とオープンソースの力で、既存デバイスに新機能を追加できることを示しています。WIZnetとしても、自社の技術がこのような形で活用されているのを見るのは非常に嬉しいことです。

Flipper Zero公式のInstagramでもこのプロジェクトが紹介され、多くの反響を呼んでいます。興味のある方はぜひ参考リンクから詳細をチェックしてみてください。今後もコミュニティから生まれるユニークな活用事例に期待しましょう!

参考リンク

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