SASというと同名の統計解析ソフトウェアが有名です。そんなSASは現在ではビッグデータ解析、マーケティング分析、リスク管理などといった分野に対してもサービスを提供しています。実際、SAS Institute - Wikipediaによれば60以上の製品群が存在します。
そんなSASがAI、機械学習分野に対して提供するのがSAS Viya(サス・ヴァイヤ)になります。今回はそのSAS Viyaを開発者視点で見た時の特徴を挙げてみます。
システム
SAS Viyaはプライベートやパブリッククラウドに加えて、SASクラウド、オンプレミスでも利用できます。インメモリーの並列分散により、データ量やユーザ数に合わせて自由にスケールアップ、ダウンができます。
言語
元々のSASに加えて、Python/R/Java/Lua向けにライブラリも提供されています。PythonであればJupyter Notebookからも利用できます。RはもちろんR Studioから利用できます。
その他、REST APIも公開されていますので、システム連携や自動化も可能です。
インタフェース
ビジュアルインタフェースと、プログラミングインタフェースが用意されています。マーケティングや経営層など、開発者でない人たちはビジュアルインタフェースを、開発者はプログラミングインタフェースを使って分析ができます。
利用できる機能
SAS Viyaが提供する機能は幾つかのカテゴリに分かれています。
- AI/機械学習 : SAS Visual Data Mining and Machine Learning
- 画像解析 : SAS Visual Analytics
- テキスト解析 : SAS Visual Text Analytics
- フォアキャスティング : SAS Visual Forecasting
- 計量経済分析 : SAS Econometrics
- 最適化 : SAS Optimization
- 不正検知 : SAS Visual Investigator
不正検知というのは不良品や不正な取引などを発見するための仕組みです。画像解析は通常の画像の他、医療用画像解析も用意されています。
入力ソース
データを逐次解析するストリーミングに対応しています。その他、Hadoopであったり、データベースからの入力も可能です。
SAS Viyaはエンタープライズ企業や大学などで採用されており、より本格的にAI/機械学習をはじめるのにあたって必要な機能が揃っています。無償体験版もありますので、ぜひ使ってみてください。