初めに
データベース(DB)の設計には大きく分けて「論理設計」と「物理設計」という二つの段階が存在する。
論理設計が「何を保存するか」に焦点を当てるのに対し、物理設計は「どのように保存するか」に焦点を当てる。
論理設計
データベースの構造を定義する段階。
どのようなデータを格納するか、データ間の関係はどうなるかなどを決定する。
主な目的は、データの整合性と効率的なアクセスを確保すること。
以下の要素が考慮される。
データモデルの選定
例えば、リレーショナルモデルや非リレーショナルモデル(NoSQL)など。
エンティティと属性の定義
データベースで管理する各種データ(エンティティ)と、それらの特性(属性)。
関係の定義
エンティティ間の関係を定義し、それらの結合方法を決定する。
正規化
データの重複を避け、効率的なデータ管理を実現するため行う。
物理設計
論理設計で定義された構造を実際のデータベースシステム上で実装する段階。
目的はデータベースの性能やストレージの効率を最適化すること。
以下の要素が考慮される。
データの格納方法
データがどのようにディスク上に保存されるかを決定する。
インデックスの設計
検索効率を高めるためのインデックスを設計する。
パーティショニング戦略
大量のデータを効率的に管理するためにデータを分割する。
セキュリティとバックアップ
データの安全性を確保し、災害時にデータを復旧できるようにする。