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「コンピュータの回路」② 論理回路と基本回路

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論理回路

コンピュータの論理演算は、実際には電子回路で行われています。
論理演算や記憶の処理を行うために作られた電子回路のことを論理回路と呼びます。

論理回路のうち、論理積回路(AND回路)、論理和回路(OR回路)、否定回路(NOT回路)の3つが基本的な回路であり、基本回路と呼ばれています。
これらの回路を組み合わせることでコンピュータは複雑な制御を実現しています。

論理積回路(AND回路)

論理積回路(AND回路)では、入力がどちらも「$1$」である時に限り「$1$」を出力するという特徴があります。
回路図を以下の図に示します。
スクリーンショット 2020-11-10 9.14.39.png
論理演算は、論理式という式によって表すことが出来ます。
論理積(AND)を表す記号は「・」なので、入力Aと入力B、出力Yを用いて論理式にすると以下のようになります。

A•B=Y

入力AとBはそれぞれ「$1$」と「$0$」を出力することができるので、入力AとBの組み合わせは4パターンになります。
このパターンに対応する出力Yを表にまとめたものを「真理値表」と呼びます。
この表によって、「どこで何が入力された時に、何が出力されるか」を把握することが出来ます。

以下に論理積回路(AND回路)の真理値表を示します。

入力A 入力B 出力Y
0 0 0
0 1 0
1 0 0
1 1 1
真理値表から、入力AとBがどちらも「$1$」の時にのみ出力Yが「$1$」であることがわかります。
上に示した回路図は入力Aが「$1$」で入力Bが「$1$」なので出力Yで「$1$」となっています。
この状態は真理値表の4行目で表現されています。

論理和回路(OR回路)

論理和回路(OR回路)では、どちらかの入力が「$1$」である時に「$1$」を出力するという特徴があります。
回路図を以下の図に示します。
スクリーンショット 2020-11-10 9.28.01.png
論理和(OR)を表す記号は「+」なので、入力Aと入力B、出力Yを用いて論理式にすると以下のようになります。

A+B=Y

入力AとBはそれぞれ「$1$」と「$0$」を出力することができるので、入力AとBの組み合わせは4パターンになります。

以下に論理積回路(AND回路)の真理値表を示します。

入力A 入力B 出力Y
0 0 0
0 1 1
1 0 1
1 1 1
真理値表から、入力AとBのいずれか一方が「$1$」の時に出力Yが「$1$」であることがわかります。
また、入力AとBのどちらも「$1$」の時についても出力Yが「$1$」であることがわかります。
上に示した回路図は入力Aが「$1$」で入力Bが「$0$」なので出力Yで「$1$」となっています。
この状態は真理値表の3行目で表現されています。

否定回路(NOT回路)

否定回路(NOT回路)では、入力された値を反転させて出力するという特徴があります。
つまり、入力が「$1$」ならば「$0$」を出力し、入力が「$0$」ならば「$1$」を出力します。
回路図を以下の図に示します。
スクリーンショット 2020-11-10 9.51.04.png

否定(NOT)を表す記号は「‾」なので、入力Aと出力Yを用いて論理式にすると以下のようになります。

‾A=Y

※実際には否定の記号「‾」がAの上にあります。

入力Aはそれぞれ「$1$」と「$0$」を出力することができるので、2パターンになります。

以下に論理積回路(AND回路)の真理値表を示します。

入力A 出力Y
0 1
1 0

真理値表から、入力Aが出力Yで反転されていることがわかります。
上に示した回路図は入力Aが「$1$」なので、出力Yで「$0$」となっています。
この状態は真理値表の2行目で表現されています。

参考にさせて頂いた書籍

きたみりゅうじ 『キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者平成31/01年』 技術評論社 2019年

学習してみて

今回は基本回路について学習しました。
真理値表は各入力部分と出力部分の状態をセットで表現できるのでとても便利ですね。
ベン図と真理値表、うまく使いこなしていこうと思います。

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